象のスイッチ
皆様いつもお世話になっております。長谷です。
たまに皆様が作られているデカールを画像で拝見させていただくことがありますが、本当にレベルが高く、模型に命を吹き込むためにデカールのレベルを上げることが重要で苦心されていると聞かされ、少しでも役立つことができないかと頑張っております。
≪ALPS MDプリンタ用・象のロケット特色インク≫をご利用される際に、とても便利なスイッチが完成しました。 とてもきれいなズレの無いデカールを簡単に作ることができる便利なスイッチでもあります。 皆様が目指す、『究極のデカール』づくりに是非役立ててください。
取り付けをご希望の方は、プリンタのご注文または修理をご依頼の際に、「象のスイッチ取り付け希望」の旨を合わせてご連絡ください。 取り付け手数料は全機種10,000円(消費税込み)となります。MD-1000、MD-1300、MD-1500、MD-5000、MD-5500全機種に取り付け可能です。
象のスイッチOFF 消灯
象のスイッチON 点灯
【特徴と使い方】
1.通常通りプリンタの電源を入れます。(象のスイッチは上にあがったOFFの状態・消灯)通常通り最初の印刷で必要とするインクをセットしフロントカバーを閉めます。
電源OFF 象のスイッチOFF
電源ON 象のスイッチOFF
2.象のスイッチをONにしない限りは、従来と全く同様に印刷することができます。印刷終了時も従来通りプリンタの電源スイッチを再度押して電源OFFの状態にしてください。
3.
電源ON 象のスイッチON
[象のスイッチON] プリンタ電源ON(powerランプが点灯)で尚且つ印刷が停止している状態(ページ合成で一時停止の状態でも構いません)で、象のスイッチを軽く下に押し込むと象のスイッチONの状態(オレンジランプ点灯)となり、同時にpowerランプの輝度が下がります。この状態でも印刷指示をかけると従来通りに印刷ができます。但しフロントカバーを開閉してもキャリッジユニットに動きはありません。フロントカバーを開けて象のロケット特色インクを交換し、フロントカバーを再度閉めてもキャリッジユニットは動きません。通常であれば開けたフロントカバーを閉めることでキャリッジユニットが移動しキャリッジユニット自体の位置確認やセットされているインクカセットの種類確認を行いますが、象のスイッチがONの状態ではその確認は行わず、内部データとしては直前のインクセットの状態を保持したままとなります。
つまり、プリンタに気づかれることなく、こっそりと象のロケット特色インクを入れ替えることができます。
インク交換後は、従来通りに印刷指示をかけてください。
4.印刷を終了する際には象のスイッチを軽く押してOFF(オレンジランプ消灯しpowerランプの輝度が元に戻ります)の状態にした後でプリンタの電源スイッチを押して電源OFFにしてください。
【効果】
1.キャリッジユニットが定位置確認を行いませんので、操作時間を短縮することができます。
2.キャリッジユニットが定位置確認を行いませんので、キャリッジユニットの動作回数が減り、プリンタの長寿命に効果があります。
3.通常インクカセットを入れ替える場合、フロントカバー開閉毎にキャリッジユニットの定位置確認を行いますが、まれにずれて設定されてしまう可能性があります。象のスイッチを利用することで、この定位置確認を行いませんので、定位置確認による横ずれをなくすことができます。
4.違うバーコードのインクを同じホルダで交換した場合、プリンタはそれまでそのホルダにあったインクとして、新しくセットしたインクで印刷します。(この機能も重要で便利です。)
【重要な注意点】
1.軽く押すだけでON、OFFができますので、決して強く押さないでください。強く押すと破損します。
2.象のスイッチをONの状態でインクの入れ替えを行う場合、同じホルダ位置に次のインクをセットしてください。
象のロケット特色インクは1200dpi印刷を可能とする紙用ブラックと同じバーコードで全色の販売を行っています。 1枚のデカールシートに複数の象のロケット特色インクを使い多色印刷する場合、ページ合成機能を使って用紙を定位置まで戻した後、違う色の象のロケット特色インクを同じホルダにセットしてください。それまでセットされていたホルダを空にして違うホルダにセットすると印刷エラーとなります。
象のスイッチON(点灯)状態でインクの入れ替えを行う際に、インクのなかったホルダにインクをセットしたり、インクがセットしてあったホルダからインクを除いたままにしないでください。インクの入れ替えを行う際には、必ず取り除いたインクと同じ場所に違うインクをセットするようにしてください。
違うバーコードのインクを同じホルダで交換した場合、プリンタはそれまでそのホルダにあったインクとして、新しくセットしたインクで印刷します。
尚、フラッシュインク、光沢仕上げ、フォトカラーインクは印刷機構が違いますので、それらのインクとの交換は行わないでください。
3.象のスイッチをONの状態でフロントカバーを開け、キャリッジユニットを手で動かしてはいけません。故障の原因となります。
4.象のスイッチをONの状態でフロントカバーを開けたまま印刷指示をかけてはいけません。故障の原因となります。
5.プリンタ電源をOFFにする際には、必ず象のスイッチを先にOFFにし、その後プリンタ電源をOFFにしてください。象のスイッチON(点灯)状態のままプリンタ電源をOFFにしないでください。象のスイッチON(点灯)状態のままプリンタ電源をOFFにすると、後日プリンタを使用する際にプリンタ電源ONと同時に象のスイッチもON状態になり、うっかりそのことを気づかずに印刷作業を進めることで、プリンタ故障の原因を作ってしまうからです。
【デカール印刷利用例】
以下のデカール印刷利用例では印刷はすべてページ合成にチェックを入れ、グレースケール、1200dpiで印刷します。印刷設定がすべて同じなので、最初以外印刷プロパティを開く必要もなくお使いの画像ソフトの印刷ボタン(プリンタボタン)をクリックするだけで次々に印刷することができます。最後の印刷では印刷プロパティを開きページ合成のチェックを外してください。
仮に画像を5枚(画像1/特色ホワイト用、画像2/紙用シアン用、画像3/オレンジ用、画像4/グリーン用、画像5/メタリックゴールド用)準備し、その順番に印刷するとします。 尚、通常これらの画像はブラック100%でデザインします。
1.ブラックまたは象の特色を1個だけプリンタにセットし、電源ONにします。
2.象のスイッチをONにします。
3.フロントカバーを開け、セットしていたインクを特色ホワイトと交換します。
4.画像1に対してページ合成にチェックを入れ、グレースケール、1200dpiとして印刷指示をかけます。
5.特色ホワイトを紙用シアンに交換し画像2を印刷します。
6.紙用シアンをオレンジに交換し画像3を印刷します。
7.オレンジをグリーンに交換し画像4を印刷します。
8.グリーンをメタリックゴールドに交換し画像5を印刷します。最後の印刷では印刷プロパティを開きページ合成のチェックを外してください。
尚、上記印刷において特色ホワイト、紙用シアン、メタリックゴールドのバーコードをブラック用に張り替える必要はありません。象のスイッチを利用すると上記の例ではすべてブラックとして認識されます。
また、すべての印刷を1200dpiで行っているため、600dpiと1200dpiの混在による両者間の微小な横ズレの発生もなくなります。
(象のロケット 技術センター)
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