フロントカバーの閉め方。
[よくある質問&アドバイス]
フロントカバーの閉め方。
(アドバイス)
『なるべく故障しないように取り扱うにはどうしたらよいですか?』との質問を皆様からよくいただきます。『インクカセットのセットの仕方』に続きアドバイス第2弾です。
是非ご一読いただき実行してください。
ユーザーズマニュアルには『フロントカバーの両端を持ち上げて静かに閉めます。この時ロックがかかると「カチッ」と音がします。』、また『たたきつけるような衝撃を与えないでください。インクカセットが外れたり、故障の原因となります』と記載されています。
これもプリンタを故障させないためにとても大事なことなのです。
一連の基本操作ガイドの流れの中で記載されており、購入後一刻も早く印刷されたいユーザーの方にとっては、見出しの『フロントカバーを閉める』、これしか読んでいない方も少なくないと思います。 また、最初のうちは丁寧に(恐る恐る?)プリンタを取り扱っていても、慣れてきて印刷量も増えてくると、フロントカバーを片手でポンッと閉めるようなこともされているのではないでしょうか。
MD-1000シリーズからMD-5000シリーズになりインクカセットが各列2個ずつ装填できるようになりました。MD-1000シリーズのインクカセットをそのまま流用し、キャリッジユニットが上段と下段にあるインクカセットを認識し取り換えながら、まるでロボットのような音を立てながら印刷していきます。
インクカセットはフロントカバー側の小さな爪に引っかかってキャリッジ側に必要以上にせり出さないような構造になっています。 しかし、激しく左右に移動するキャリッジユニットとホルダーにセットされているインクカセットの隙間はほんのわずかしかありません。爪から脱落しているともちろん移動するキャリッジと衝突しますし、半脱落の状態でもギリギリの状態です。 脱落や半脱落はインクカセットのチャッキングミスの原因にもなります。
インクカセットとキャリッジユニットの衝突は大きな音がしますし、チャッキングミスもいつもと違う嫌な音がしてエラー停止となります。 そしてそれらは心臓部であるキャリッジユニットの破損の原因となります。
皆さんがインクカセットをセットする時には重力により下方向の力がインクカセットに働き一見しっかりと爪にかかっているように見えますが、フロントカバーを閉めた状態(インクが立っている状態)ではインクカセットにはバネによるキャリッジ側に押し出そうとする力だけが働くことになり、ほんの小さな衝撃で容易に爪から脱落したり半脱落の状態になります。
製造から5年以上が経過し筐体全体にゆがみが生じているような場合やメンテナンスが行き届いていないプリンタの場合は尚更です。
具体的にフロントカバーの閉め方ですが、難しいことは何もありません。
両手で、できる限りゆっくりと閉めてください。特に最後の5㎜を3秒ぐらいかけて静かにゆっくりと閉めてください。軽快にポンッと閉めてはいけません。
また、閉める際には次のことを念のために確認してください。
1.プリンタを正面から見てキャリッジユニットが中央よりやや右側の位置で停止していること。
正常に印刷終了した場合や、正常にエラー停止した場合は、キャリッジユニットは本来この位置で停止します。正常ではない停止の仕方をした場合、特に中央より左側の位置で停止している場合は、キャリッジの左外側を右方向にそっと押して中央よりもやや右側の位置まで動かしてからフロントカバーを閉めるようにしてください。
尚、キャリッジを手で移動させるときには必ず次のことを注意してください。
1-1 電源OFFの状態にしてください。
1-2 回転軸など手前に飛び出している部分を持たないようにしてください。
1-3 印字ヘッド(キャリッジユニットの下側中央部分の手前に飛び出しているプラスチック製のカゴの内部)が下りた状態(プラテンやホワイトパッドなどに接触している状態)ではヘッドが傷ついてしまいますので絶対にキャリッジを左右に動かさないでください。そのようになっている場合は電源OFFの後で、フロントカバーを開けた状態で再度電源を入れてください。通常であればとりあえず印字ヘッドは上昇しますので、その後もう一度電源をOFFにして、それからキャリッジを移動させてください。
2.フロントカバーの左のアンロックは要注意です。筐体全体にゆがみが生じているような場合には左側のロックがかかりにくくなっている場合があります。
閉めた後で左側を少し手前に引いてロックがかかっていることを確認してください。
○両手で静かにゆっくりと閉めてください。
○特に最後の5㎜を3秒ぐらいかけて静かにゆっくりと閉めてください。
×片手でフロントカバーをポンッと軽快に閉めてはダメです!
○フロントカバーの左のアンロックは要注意です。閉めた後で左側を少し手前に引いてロックがかかっていることを確認してください。
プリンタ、優しく可愛がってあげてください。
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(象のロケット 技術センター)