BLUE GIANT : 象のロケット≪映画DVD総合ナビゲーター≫

BLUE GIANT(ブルージャイアント)

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(C)石塚真一／小学館 (c)2023 映画「BLUE GIANT」製作委員会
DVD \5,000(税抜)2023/10/18・スタンダードエディション発売：東宝、小学館／販売：東宝

2023年製作日　（120 min）

監督：立川譲　名探偵コナン黒鉄の魚影　名探偵コナンゼロの執行人
出演者：
（声）山田裕貴、間宮祥太朗、岡山天音、他

あらすじ：楽譜も読めずジャズの知識もないまま全力でテナーサックスを吹いてきた宮本大（ミヤモトダイ）、幼い頃からピアノに全てを捧げてきた沢辺雪祈（サワベユキノリ）、ドラム初心者の玉田俊二（タマダシュンジ）。　共に18歳の3人は、“JASS”というジャズバンドを結成することに…。　アニメーション。　≪二度とないこの瞬間を　全力で鳴らせ≫

日本アカデミー賞最優秀音楽賞　原作：石塚真一

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「オレは世界一のジャズプレーヤーになる！」と、音も満足に出せないうちから公言してきた大。　「なれるだろうか」なんて考えない、「必ずなる」と信じて吹き続ける。　その情熱が、雪祈と俊二を動かしてゆきます。　夢に向かって突き進む音楽青春ドラマ。　パワフルな演奏に撃ち抜かれます。

＜スタッフ厳選超お薦め映画作品！＞
★★★★★

本作の主人公・宮本大（ミヤモトダイ：声・山田裕貴）は、中3の時にジャズに出会い衝撃を受け「オレは、世界一のジャズプレーヤーになる！」と決心する。楽譜も読めずジャズの知識もなかったが、兄が無理して買ってくれたサックスを毎日ひたすら吹き続けてきた。2年半は独学、最後の半年のみプロの指導を受けただけで仙台から上京。地元の友人で大学生となった玉田俊二（タマダシュンジ：声・岡山天音）のアパートに転がり込み、隅田川沿いで練習する日々が続く。

ある日、ライブハウスで演奏していた凄腕ピアニスト・沢辺雪祈（サワベユキノリ：声・間宮祥太朗）と出会い、彼と組むことを決める。ドラマーがいないので、完全初心者の玉田を引っ張り込み、全員18歳のジャズバンド“JASS（ジャス）”を結成。幼い頃からジャズに全てを捧げてきた雪祈は、常に上から目線で「バンドを踏み台にする」と公言する上昇志向。ジャズ歴3年の大は、楽器が「上手い」ことより「好きという気持ち」を大事にするお人好し。ドラム未経験者の玉田は、プロになると決めている2人の「足を引っ張らない」ために留年覚悟で練習に励む。しかし、楽器や練習、CDやライブハウスの入場料にも金がかかり、バイトに体力と時間を取られてしまう。それでも、意欲満々のトリオの演奏は次第に形になっていった。

本作の原作は「石塚真一」のコミック。今回の『BLUE GIANT（ブルージャイアント）』（ビッグコミック連載：2013～2016年）は第1部で、仙台と東京が舞台（映画では東京編から始まる）。第2部はヨーロッパが舞台の『BLUE GIANT SUPREME（ブルージャイアントシュプリーム）』（2016～2020連載）、第3部はアメリカが舞台の『BLUE GIANT EXPLORER（ブルージャイアントエクスプローラー）』（2020年～連載中）。（第2部途中からの連名著者「NUMBER 8」は初回からの担当編集者）。既に仙台・東京のモデルとなった場所を探して旅する「聖地巡礼」も始まっているとのこと。第2部、第3部の映画製作にも期待したい。

小説と違ってコミックには絵があるが、音はない。ところが『BLUE GIANT（ブルージャイアント）』は、「音が聴こえてくるコミック」と言われている。もちろん聴こえるはずはなく、絵の力で聴かせてくれるのだが、その音は読者の想像力に委ねるしかない。本作中の大のサックスは馬場智章（1992年生）、雪祈のピアノは上原ひろみ（1979年生）、玉田のドラムは石若駿（1992年生）が担当。若手実力派のパワフルな演奏に撃ち抜かれ、拍手喝采したくなった。コミックのイメージ以上ではないだろうか。ぜひ、劇場の音響設備で若さ溢れる“JASSの演奏を味わって頂きたい。終盤のライブのドラマティックな展開には、涙、涙…。

“JASS（ジャス）”の目標は、10代のうちに日本最高のジャズクラブ「So Blue」（モデルは南青山の「ブルーノート東京」であろう）に出演し、日本のジャズシーンを変えること。「世界一」に「なれるだろうか」、「出演できるだろうか」なんて考えない。悩んでいるヒマなどない。「必ずなる」と自分を信じて演奏する。その前向きに努力し続ける姿には、若者や音楽を志す人だけでなく、中高年の方々も勇気づけられるはず。ジャズって難しい、年齢層が高い、ジャズ喫茶やジャズバーなんて縁がないと思っていた方も、気軽に足を運んでみたくなると思う。若きジャズプレーヤーたちのデッカイ夢と情熱、迫力あるステージに圧倒される、音楽青春アニメ。お薦め作品だ。

（象のロケット映画・ビデオ部　並木）

＜作品評価システム＞と＜高度マッチングシステム＞

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