サウンド・オブ・フリーダム : 象のロケット≪映画DVD総合ナビゲーター≫

サウンド・オブ・フリーダム

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原題：SOUND OF FREEDOM

ぴったり　公開新作　超人気　項目別　トップ

9月27日よりTOHOシネマズシャンテ他全国公開中

2023年製作米　（131 min）

監督：アレハンドロ・モンテヴェルデ　リトル・ボーイ小さなボクと戦争
出演者：
ジム・カヴィーゼル　オーロラの彼方へ　パッション　モンテ・クリスト　巌窟王　アイ・アム・デビッド
ミラ・ソルヴィーノ　ミミック　微笑みに出逢う街角　誘惑のアフロディーテ　ファイナル・カット
ビル・キャンプ　ダーク・ウォーターズ巨大企業が恐れた男　 SKIN／スキン　ワイルドライフ　モリーズ・ゲーム

エドゥアルド・ベラステーギ、クリスタル・アパリチ、ハビエル・ゴディーノ、ホセ・ズニーガ

あらすじ：米国土安全保障省の捜査官ティムは、性犯罪組織に誘拐された少年少女を追跡捜査していた。　上司から特別に捜査許可をもらった彼は、事件の温床となっている南米コロンビアに単身潜入。　ワケアリの前科者、資金提供を申し出た資産家、さらに地元警察と手を組み、大規模なおとり作戦を計画する…。　実話から生まれた、社会派サスペンス。　≪子供たちは売り物ではない≫

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幼い子どもを食い物にして傷つける、恐るべき児童誘拐。　巨大ビジネスとなっている人身売買の実態と、危険を顧みず利益も求めず、誘拐された子どもたちを救おうとする大人の姿が描かれます。

＜スタッフ厳選超お薦め映画作品！＞
★★★★

帰還兵はPTSDに陥りやすいというが、犯罪捜査の関係者にも同様の危険がある。異常な犯罪や無残な遺体を見続ければ、相当な精神的ダメージを受けるだろう。また、ミイラ取りがミイラになるような誘惑も多く、たとえ何もしなくても、あらぬ疑いをかけられるかもしれない。本作にはモデルとなった実在の事件や人物が存在し、内容その他に賛否両論が繰り広げられているようだ。映画に脚色があるのは当然のことなので、私はあくまでも人身売買撲滅を願う社会派ドラマとして観ることにした。総製作費は1千450万ドルなのに、全世界累計興収が現在2億5千万ドルという大ヒット作。「ペイ・イット・フォワード（映画を観たくてもチケットが買えない人のために、鑑賞者がチケットを購入し寄付するシステム）」が取られており、既に56カ国で約3,060万枚のチケットが販売（寄付）されているという。詳細は公式サイトでご確認を。

主人公は、米国土安全保障省の捜査官ティム・バラード（ジム・カヴィーゼル）。彼は12年間で数百人もの小児性愛者を逮捕した実績があったが、対象児童のほとんどはアメリカの捜査権が及ばぬ国外にいるため、被害者を救出したことはない。逮捕者から押収した膨大な数の子どもたちの顔写真を見ていると、いたたまれぬ気持ちになった。心を病む寸前だ。被害者を見捨てることは出来ないと悟った彼は、自ら小児性愛者のフリをして、まずは一人の少年を救い出した。

その少年は、中米ホンジェラスで姉ロシオ（クリスタル・アパリチ）と一緒に児童人身売買組織に誘拐された、弟ミゲル（ルーカス・アビラ）だった。更にロシオを探すため、ティムは上司を説得して特別に捜査許可をもらい、人身売買の温床・南米コロンビアへ単身潜入。コロンビア警察のホルヘ（ハビエル・ゴディーノ）、元資金洗浄屋のバンピロ（ビル・キャンプ）、富豪の不動産屋パブロ（エドゥアルド・ベラステーギ）らの協力を得て、大規模なおとり作戦を計画する。自分にも妻キャサリン（ミラ・ソルヴィノ）や育ち盛りの子どもたちがいるというのに、腹を括って警察も近寄らない危険地域にも飛び込む。

昔からどこの国でも、子どもが売られたり、誘拐されることは多々あった。小児性愛者の性奴隷となったり、盗みや物乞いをさせられたり、臓器を取られたり、テロリストの少年兵にされたりなど、悲惨な目に遭っている子どもは、一生そこから逃げられないかもしれない。

本作には児童誘拐・人身売買の巧妙な手口や、犯罪組織の繋がり、海外移送の方法、被害者や親の悲しみ、警察捜査の限界等が描かれている。性犯罪の国際市場は年間約1,500億ドル、被害者は数千万人、そのうち子どもは数百万人だともいう。ただし誘拐を警察に訴えるような家族がいない子も多いため、実際の数は分からない。子どもを求める異常者・犯罪者がいるからこそ、誘拐ビジネスが横行している。日本でも年間1,000人以上の児童が行方不明になっているというから、日本は平和で安全な国だと安心してはいられない。人身売買の闇に斬り込んだクライム・サスペンス。お薦め作品だ。

（象のロケット映画・ビデオ部　並木）

＜作品評価システム＞と＜高度マッチングシステム＞