ゼロ・ダーク・サーティ : 象のロケット≪映画DVD総合ナビゲーター≫

ゼロ・ダーク・サーティ

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原題：ZERO DARK THIRTY

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(C)Jonathan Olley (c)2012 CTMG.
DVD \4,700(税抜)2013/9/3発売：ギャガ／販売：ハピネット

2012年製作米　（158 min）

監督：キャスリン・ビグロー　ハート・ロッカー　デトロイト　 K-19 　ハートブルー
出演者：
ジェシカ・チャステイン　モリーズ・ゲーム　オデッセイ　インターステラー　テイク・シェルター
ジェイソン・クラーク　ターミネーター：新起動／ジェニシス　エベレスト　猿の惑星：新世紀（ライジング）　シルクロード.com 史上最大の闇サイト
ジョエル・エドガートン　ラビング愛という名前のふたり　遊星からの物体X ファーストコンタクト　イット・カムズ・アット・ナイト　エクソダス：神と王

ジェニファー・イーリー、マーク・ストロング、カイル・チャンドラー、エドガー・ラミレス

あらすじ：2003年。　若きCIA女性情報分析官マヤは、オサマ・ビンラディンの捜索チームに抜擢される。　ビンラディンはイスラム過激派テロリスト集団“アルカーイダ”の司令官で、9.11アメリカ同時多発テロ事件の首謀者とされていた。　捕虜からビンラディンの連絡員の名を聞き出したものの、彼の本名も居場所も分からない。　捜査は困難を極め、局員たちも危険に晒されてしまうのだが…。　実話から生まれたトップ・シークレット・サスペンス。

ニューヨーク映画批評家協会賞作品賞・監督賞・撮影賞、ナショナル・ボード・オブ・レヴュー賞作品賞、監督賞、主演女優賞、他多数受賞

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CIAの膨大な情報網と分析力、最先端のスパイ活動、協力者への賄賂攻勢、政治的駆け引き、自爆テロの脅威、捕虜への拷問、ビンラディンの潜伏状況、海軍特殊部隊ネイビーシールズの急襲作戦等、政府が封印していたオサマ・ビンラディン殺害作戦の全貌が明らかになります。　前半は何年も巨費を投じながら標的にたどり着けないもどかしさ、後半は少しずつビンラディン本人に近づいていく緊張感と、まさに国家的戦略を目の前で見ているかのような臨場感があります。

＜スタッフ厳選超お薦め映画作品！＞
★★★★
紛争やテロが多いので、中東は危険だというイメージがある。民族間の石油、宗教、領土をめぐっての対立ももちろんあるが、その背景には冷戦があり、もっと遡れば第一次世界大戦以降の欧米による国境分割やイスラエル建国に行き着く。そういうことに不満を持つ人々の中の過激派がテロリストとなり、爆弾で政治的アピールをしている。特にアメリカを憎む気持ちは強い。テロリスト自体がアメリカに踊らされているという見方もある。

だからといって、今さら国境を元には戻せないし、歴史を遡れば本当に正しい国境がどこなのか断定するのは非常に難しい。…長くなるのでこの辺でやめておこう。とにかく、テロリストの要求通りにしても平和は望めない。彼らの無差別殺人や自爆テロは絶対に許されることではないというのは、中東の一般市民を含め、世界共通の認識である。

　
サウジアラビアの非王族富裕者の息子オサマ・ビンラディンは、イスラム過激派テロリスト集団アルカーイダの司令官で、数千人の死傷者を出した9.11アメリカ同時多発テロ事件の首謀者とされている。現代アメリカ最大の敵となったが、過去には良き友だった時代もある。『ゼロ・ダーク・サーティ（真夜中の0時30分という意味の軍事用語）』は、若き女性CIA捜査官マヤ（ジェシカ・チャステイン）を主人公にしたビンラディン追跡物語だ。

入念な取材の成果が映画になり、封印されていたビンラディン殺害作戦の全貌が世界中に知られることになってしまった。今後の諜報活動にも差し支えるほどの機密漏えいだと非難の声も上がっているそうだが、CIAの膨大な情報網と分析力、最先端の技術を駆使したスパイ活動、海軍特殊部隊ネイビーシールズの急襲作戦は見事というしかなく、軍事大国アメリカの優秀さ、強さを世界にアピールできるだろう。逆立ちしてもアメリカには勝てないと、テロリストたちが解散してくれるといいのだが…。

各国に存在する情報協力者への賄賂攻勢や、国内外での政治的駆け引き、世界的非難を浴びた捕虜への拷問など、CIAの闇の部分にも触れている。そして、家族を殺された子どもたちの悲しい表情を見ると、アメリカとテロリストの戦いに終わりが来る日があるのだろうかと、暗澹たる思いになる。

キャスリン・ビグロー監督は、前作『ハート・ロッカー』同様、ドキュメンタリー風の撮影方法にこだわっている。完全なる男社会を男よりも男らしく描くこの監督、本当に女だろうかと思ってしまうが、ジェームズ・キャメロン監督の元妻で美人。監督としての筆致は元夫より男前かもしれない。主人公マヤの仕事ぶりにも、それが乗り移っているかのようである。

前半では、何年も巨費を投じながら標的にたどり着けない、捜査チームのもどかしさが伝わってくる。怒り狂うチーフ（マーク・ストロング）同様、観ている方もイライラしてくる。そして後半は、ひたひたとビンラディン本人に近づいていく緊迫感に一気に引き込まれる。命がけの頭脳戦。まさに国家的戦略を目の前で見ているかのような臨場感を味わえるトップシークレット・サスペンス。お薦め作品だ。

（象のロケット映画・ビデオ部　並木）

＜作品評価システム＞と＜高度マッチングシステム＞

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