ゼブラーマンゼブラシティの逆襲 : 象のロケット≪映画DVD総合ナビゲーター≫

ゼブラーマンゼブラシティの逆襲

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2010年製作日　（106 min）

監督：三池崇史　妖怪大戦争　着信アリ　荒ぶる魂たち　荒ぶる魂たち　抗争勃発篇
出演者：
哀川翔　実録・安藤組外伝　餓狼の掟　 DEAD OR ALIVE FINAL 　Zアイランド　ゼブラーマン
仲里依紗　時をかける少女　白鍵と黒鍵の間に　ハラがコレなんで　 BRAVE HEARTS 海猿
阿部力　7月24日通りのクリスマス　スマグラーおまえの未来を運べ　仮面ライダー1号　大停電の夜に

井上正大、田中直樹、ガダルカナル・タカ、スザンヌ

あらすじ：2025年。　白と黒の世界に様変わりしたゼブラシティで意識を失った“ゼブラーマン”こと市川新市は、ゼブラシティの外にあるコミューン“白馬の家”へ運ばれる。　彼らのリーダー・浅野は新市の教え子だったが、新市は15年分の記憶を全て失っていた。　一方、15年前に姿を消したエイリアンを利用しようと企んでいる者がいた…。　目覚めよ、ゼブラーマン！　人気アクションコメディ第2弾。

脚本：宮藤官九郎　主題歌：ゼブラクイーン『NAMIDA～ココロアバイテ～』

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前作『ゼブラーマン』からは考えられないほどスタイリッシュな近未来都市ゼブラシティ。　人々の目をくぎ付けにしているのは、セクシー・ブラック・アイドル、ゼブラクイーン！　世の中全部が白と黒。　なぜか全身真っ白になってしまった白ゼブラーマンこと新一が、邪悪な黒ゼブラと闘います。　仲里依紗演じるゼブラ・クイーンのノリノリのダンスナンバーとお色気にノックアウトされてしまいます！

≪ゼブラーマン≫シリーズ
『ゼブラーマン』、『ゼブラーマン2 ゼブラシティの逆襲』

＜スタッフ厳選超お薦め映画作品！＞
★★★★
前作では、夜な夜なチクチクと自分で衣装を縫い、しょぼい小学校教師から間抜けなヒーローに変身。人間に寄生する緑色のエイリアンと戦って「白黒つけた」小学校教師・市川新市が、再び笑わせる変身で大活躍するのだろうという想像は裏切られ、ファッショナブルな続編が登場した。

今回のヒロインはイカれた都知事（ガダルカナル・タカ）の娘で、セクシーなゼブラ・クイーン、相原ユイ（仲里依紗）。アイドル歌手である彼女がヒット曲を歌うシーンに、たっぷり時間と手間をかけている。そのコスチュームは誰が見ても、同じ三池監督「ヤッターマン」での、深田ドロンジョを彷彿とさせるものだ。歌もダンスもスタイルも、とってもノリがいい。「純喫茶磯辺」「時をかける少女」などで健康的な女子学生を演じていた彼女に、こんなにもブラックな魅力が隠されていたとは…。

朝夕5分間のゼブラタイムだけは、警察官は民間人を無条件で撃ち殺せるという、恐ろしい近未来都市ゼブラシティ。街を闊歩するゾンビのようなゼブラポリスに、セクシーなゼブラミニスカポリス。全てが白黒の街でのSF的展開は、とても中年ヒーロー、ゼブラーマンの続編とは思えない。

そう、忘れちゃいけない。主役は今回も市川新市（哀川翔）なのだが、前半はゼブラクィーンに押されて影が薄い。若い女優に華を持たせる、さすが男の中の男、エライ！　素顔は冴えない小学校教師なのだから、15年後は年を取ったタダのオヤジ。全身が真っ白なのも、ただの白髪にしか見えない。記憶を失った新市は、教え子だった浅野（井上正大）のことさえ思い出せず、反体制コミューン“白馬の家”でリハビリ生活を送ることになる。

　
しかし後半は緑色の珍妙なエイリアンとの戦いへ突入。ここでやっと哀川ゼブラーマンの活躍が始まる。青ざめてしまうほどのギャグ展開だ。前作でのほのぼのとした生徒との会話や、ゆるーいアクション対決も、私は好きだった。たまにはこんなヒーローがいてもいいなーと応援していたのだ。教師・市川のその後の家庭生活も気になるところ。だが妻子は一切登場しない。庶民臭さは抜け、気合いの入りすぎた続編が出来てしまった！

今回は、テーマも壮大だ。人を善人と悪人にキッチリ分けることは難しい。一人の人間の心の中にも、善と悪が混在している。100％の善人、100％の悪人などいない。だから善人も悪人も、内包する逆の顔を消し去ろうと葛藤する。清濁併せ飲むのが人生。本当の敵は他者ではなく自分だと言う、大人的テーマ。

そうは言っても、どう見たって、少年のような大人の遊びゴコロ満載の作品。「くっだらない！」と怒ったり、細かい所を深く追求したりせず、広い心で新しいゼブラーマンの世界を楽しもう！　そうできる方には大変お薦めの作品である。

（象のロケット映画・ビデオ部　並木）

＜作品評価システム＞と＜高度マッチングシステム＞

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