ドラゴンクエストユア・ストーリー : 象のロケット≪映画DVD総合ナビゲーター≫

ドラゴンクエストユア・ストーリー

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2019年製作日　（103 min）

監督：八木竜一、花房真
出演者：
（声）佐藤健、有村架純、波瑠、坂口健太郎、山田孝之、他

あらすじ：闇組織を率いるゲマと魔物たちに連れ去られた母マーサを探す旅の途中で、父パパスは命を落とし、少年リュカは奴隷にされてしまう。　…10年後、逃げ出して故郷へ戻ったリュカは「天空のつるぎと勇者を探し出せば、母を救うことができる」という父の日記を発見し、再び冒険の旅に出る。　そこにはいくつもの試練と、2人の女性との再会が待っていた…。　アニメーション。

総監督・脚本：山崎貴　音楽：すぎやまこういち

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原案は、1989年に発売された日本を代表するロールプレイングゲーム（RPG）「ドラゴンクエスト」シリーズの中でも、「親子三代にわたって魔王に挑む」「結婚相手を選ぶ」など、大河ドラマのようなストーリー性のある作品『ドラゴンクエストV　天空の花嫁』。　ゲーム音楽の領域を超えてクラシックのコンサートでも演奏される名曲・交響組曲「ドラゴンクエスト」と共に、中世の世界へ導かれてゆきます。　ゲームを知らない方でも楽しめる、冒険ファンタジーです。

＜スタッフ厳選超お薦め映画作品！＞
★★★★★
日本発のゲームを原案にしたアニメや実写の映画は多数あり、「ストリートファイター（発売1987年～：カプコン）」、「ポケットモンスター（発売1996年～：任天堂グループ株式会社ポケモン）」、「バイオハザード（発売1996年～：カプコン）」、「妖怪ウォッチ（発売2013年～：レベルファイブ）」等々、どれも大ヒットしている。今年2019年6月には「ファイナルファンタジー（発売1987年～：現スクウェア・エニックス）」に関連した邦画『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』が公開され、2019年8月には「ドラゴンクエスト（発売1986年～：現スクウェア・エニックス）」のアニメ映画すなわち本作『ドラゴンクエストユア・ストーリー』が公開される。ゲームに関しては食わず嫌いの私だが、すぎやまこういち作曲「ドラゴンクエスト」の交響組曲にはハマった！　ゲームを知っていれば、きっともっと楽しめるんだろうなあ…。

本作はゲームデザイナー堀井雄二の『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』を原案にした3DCGアニメ。主人公・少年リュカ（佐藤健）は、王の身分を隠している父パパス（山田孝之）と共に、不思議な力を持つため魔界へ連れ去れた母マーサ（賀来千香子）を探していたが、父は闇組織のゲマ（吉田鋼太郎）に殺される。リュカと親友の王子ヘンリー（坂口健太郎）が奴隷となったり、リュカがビアンカ（有村架純）とフローラ（波瑠）のどちらと結婚するかで迷ったり、選ばれし伝説の勇者や、彼だけが使える天空の剣、妖精エルフ、モンスター、ドワーフ、魔物が出てきたりと、まるで『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのような、壮大な冒険ドラマである。

リュカは何度も危機に陥り、苦労もする。敵のゲマは恐ろしく強く、とても敵う相手ではない。しかし、様々な導き手や仲間も現れる。「選ばれし勇者」と「普通の勇者」の違いは何なのか？　リュカは、どちらの勇者なのか？　「選ばれし花嫁」と「選ばれない女性」の差はどこにあるのか？　運命はちょっとした選択によって大きく変わるという人と、何をどう選んでもたいして変わらないのが運命だという人もいる。人生はある意味、先の読めないゲーム。力をつけて信じた道を行くしかない。王子・王女、天空人やエルヘブンという「DNA的な選ばれし者」と、努力と能力と信念で「自ら道を切り開く者」、頑張っているのならその全員を応援したくなる。キャラクターそれぞれに面白いエピソードがあるに違いないが、一人一人に時間を割けないのが残念。ドラクエ映画の方もシリーズ化を望む。

何と3世代に渡って敵に挑むという、気の長い話である。シリーズの一部の物語を103分というコンパクトな尺で、ゲームもストーリーも全く知らない人にも理解できる物語に仕立て上げた製作陣の力量には敬服するばかり。中世ヨーロッパの騎士道物語的ストーリー、魅力的なキャラクターと画、声の出演者の充実（特に特徴ある賀来千香子の声は、母親役にピッタリだった）、もちろん音楽はいいし、私は純粋に冒険アニメ映画として楽しむことができた。親子でもカップルでも年齢問わず楽しめる、夏休みに打ってつけの壮大なファンタジー・アニメ。お薦め作品だ。

（象のロケット映画・ビデオ部　並木）

＜作品評価システム＞と＜高度マッチングシステム＞

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