素敵な相棒フランクじいさんとロボットヘルパー : 象のロケット≪映画DVD総合ナビゲーター≫

素敵な相棒フランクじいさんとロボットヘルパー

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原題：ROBOT & FRANK

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2012年製作米　（89 min）

監督：ジェイク・シュライアー
出演者：
フランク・ランジェラ　フロスト×ニクソン　はじまりへの旅　スーパーマン　リターンズ　デーヴ
スーザン・サランドン　NOEL ノエル星降る夜の奇跡　ぼくの美しい人だから　テルマ＆ルイーズ　デッドマン・ウォーキング
ジェームズ・マースデン　魔法にかけられて　イースターラビットのキャンディ工場　 X-MEN 　運命のボタン

リヴ・タイラー、ジェレミー・シスト、ジェレミー・ストロング、（声）ピーター・サースガード

あらすじ：近未来。　元宝石泥棒のフランクは70歳になり物忘れもひどくなる一方で、成人した子供たちは一人暮らしの父親の世話に手を焼いていた。　ある日、息子ハンターがフランクの元へ連れてきたのは、健康を改善するためにプログラムされた、歩いて話せる介護用の超高性能ロボットだった。　ロボットのおかげで体調が良くなり気持ちも前向きになってきたフランクの心に、ちょっとした野心が芽生えるのだが…。　コメディ。

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人手不足で外国人労働者も増えていると言う介護業界ですが、将来はロボットに介護される時代がやって来るとも言われています。　今まで「機械に介護されるなんて真っ平ごめんだ！」と思っていた方も、フランクの超高性能ロボットを見たら欲しくなること間違いなし！　気配り上手なロボットとの愉快で切ない友情物語です。

＜スタッフ厳選超お薦め映画作品！＞
★★★★
介護施設での虐待が時々ニュースになっている。就職難の今日でも介護業界は慢性的に人手不足だから、ちょっとしたトラブルが事件や事故に発展してしまう面もあるのだろう。一時、外国人のヘルパー導入が話題になった。介護用ロボットもかなり開発が進んでいるようだ。周囲のお年寄りに、将来誰に介護して欲しいか聞いてみたところ、当然だが、「自分 → 家族 → 日本人ヘルパー → 外国人ヘルパー → ロボット」の順であった。介護能力や人柄、日本語能力によっても変わって来るのだが、長くなるので詳細は省く。しかし、ロボットは論外だと言う方も、本作鑑賞後には考えが変わるかもしれない。

そう遠くない未来のアメリカ。一人暮らしの老人フランク（フランク・ランジェラ）の家に、息子ハンター（ジェームズ・マースデン）が介護用に開発されたしゃべるロボット（声：ピーター・サースガード）を持ってやって来る。見かけはホンダの二足歩行ロボット“ASIMO：アシモ”のようで可愛らしい。このロボットは家事全般を完璧にこなし、フランクの健康を改善させるための指導をし、趣味のサポートまでしてくれる。高価だが、購入後に必要なのはメンテナンスの費用のみ。ただ命令に従うだけでなく、自分の判断で行動するし、人間以上に気配り上手。感情に左右されないから余計な気を遣う必要もない。

元泥棒のフランクがロボットと繰り広げるドタバタは愉快だ。ロボットは、フランクが好意を抱いている図書館司書の女性ジェニファー（スーザン・サランドン）よりも親しい友人に、息子や娘（リヴ・タイラー）よりも近い家族になっていく。本当に心が通じ合っているようで微笑ましい。当たり障りのない会話をする相手より、行動を共にする相棒を高齢者は求めている。残念ながら、独立した子供世代は高齢の親とじっくり付き合う時間がない。

将来、頑固でワガママな老人になること間違いなしの私は、満足できる介護を受けるには私財を投げ打って介護施設を建てるしかないと思っていたが（無理！）、ひょっとしたら、私が介護認定を受ける頃には、本当にこんなロボットヘルパーが派遣されて来るかもしれない。恥ずかしがり屋さんでもロボットになら平気で身体を洗ってもらえるし、遠慮せず掃除の仕方や料理が不味いと文句が言えるだろう。夢のように快適な老後が待っているかもしれない。

家事が苦手なフランクの娘もロボットに助けられていたが、ロボットは忙しい主婦の救世主にもなりそうである。一家に一ロボットの時代が来るかもしれない。ただ、人間そっくりの美男美女ロボットが登場したら、もう家族や恋人、友人もいらないという独身者が続出しそうで心配だ。ただでさえ少子化が進んでいるというのに…。

認知症気味の老人を抱える家族の切実な問題を、明るい冒険物語に昇華させた、ちょっぴり切なくて心温まるコメディ。お薦め作品だ。

（象のロケット映画・ビデオ部　並木）

＜作品評価システム＞と＜高度マッチングシステム＞

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