解夏:作品を観た感想(1)
【解夏】行の終わる日
物語には大きな抑揚はない。ただ、隆之の心情と隆之の人生を共に生きる覚悟を迫られる陽子と、隆之の母。長崎の美しい風景。それだけ。…ずっと泣いていました。テーマがテーマなので感動と言うよりはただ可哀想で。主人公は冷静に見えるが、その心は激しく渦巻いている。当たり前だ。ある日、突然視力を失う、と言う恐怖を突きつけられるその気持ちは健康な者には計り知れない。緑濃い長崎の町の風景。その風景さえ、次の季節にはすでに肌で感じる事しかできない。風景が美しければ美しいほど、悲しく目に染みる。
映画@見取り八段
2009年9月4日
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