草原の河:作品を観た感想(1)

『草原の河』 少女の成長と中国の影
本作で重要となってくるのは、ヤンチェン・ラモの成長ではあるのだが、同時にその父親グルと祖父との関係も描かれていく。寡黙な男たちは何も語ろうとはしないし、作品内で国家の問題が盛んに言及されるということもないのだけれど、大きな何かに翻弄されるように世代間の断絶の象徴たる「草原の河」を見つめる姿は、「チベット問題」という中国の影を感じさせるに十分だったと思うし、それを三世代の家族の話として何気ない日常の風景のなかに盛り込んだ手腕も見事だった。
映画批評的妄想覚え書き/日々是口実
2017年5月3日

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