モリのいる場所:作品を観た感想(6)

映画評「モリのいる場所」
★★★ 幾つものエピソードがゆったりと見せられるので何日も経たお話かと勘違いするが、よく考えると終盤の宇宙人(?)の台詞が示すように、一日の出来事であることが解る。僕にはどうもとぼけ過ぎていてピンと来にくい。山崎努は最近の彼らしく、こういう飄々としたキャラクターを巧く演じているが、いつもほどはとぼけていない分上手さが際立つ樹木希林が名演と言って良い。
プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
2019年3月25日

映画『モリのいる場所』熊谷守一画伯がいるのは自宅の“森“(^^)/
夫婦の絶妙な関係は、希林さんの魅力によるものと思いますが、力の押し引きと言うか、力のかけ方と抜け方というか素晴らしいとしか、言えない!モリ画伯について、生い立ちからでなく老年期のとある一日を、ユーモラスに見せてくれたのはよかった。最後には、ファンタジーもあったが、不思議な老画伯:モリには、違和感もなかった。マイペースで利かせてきたモリが、最後に来て妻をいたわることを言うのも、優しさが、じんと来てイイ。
yutake☆イヴの《映画☆一期一会》
2018年7月20日

モリのいる場所
★★★★★ 小さな自然の庭に、無限の広がり、無限の命、無限の自由を感じ取り、草花の前にうずくまりながら、無限の世界と戯れるのだ。仙人というより、まるで森に佇む妖精のようなお爺さんみたいだ。美しい木々の緑と、草花の映像、自然体のユーモアで老夫婦の日常を切り取ったドキュメンタリーのようでもあった。
映画に夢中
2018年7月17日

映画「モリのいる場所」の感想
悪く言えば意味不明なひきこもり絵師の生活、よく言えば難解でした。へたでいい 上手は先が見えてしまう へたも絵のうちというセリフが心に残りました。
fu iのトラックバック用ブログ
2018年7月15日

「モリのいる場所」:観察の人を観察する映画
画家の熊谷守一(モリ)の晩年の様子をフィクションとして描いています。画家の映画だというのに、絵は冒頭の餅の絵1点しか出て来ないってのも、面白いところ。沖田監督ってどの作品でも「そこそこ」の線で止まってしまって、完全な満足、満腹感にまでは至らないんです。本作もまさにそう。悪くないんだけど、軽いスケッチで終わってしまって、その先には突き抜けて行かないのです。まあそれが沖田監督の持ち味なんで、しょうがないのでしょうけどね。池谷のぶえが非常に良い芝居をしていたことも、付け加えておきましょう。
大江戸時夫の東京温度
2018年6月5日

モリのいる場所
★★★ 本作では文化勲章を断った1967年のエピソードと94歳になった頃(1974年)のエピソードの合わせ技ぽい。ラストは庭が俯瞰されるのだけれど、一人の人間が生きるには十分な面積と思えなくもない。そんなところに大勢を集めてすき焼きか何だかを振舞っている風景は、ある意味この世とのお別れパーティーぽくも見える。みんな守一に一筆書を書いてもらうために集まっているのだが、守一にとって人間の騒ぎも虫たちのすだきも同じことなのかもしれない。
佐藤秀の徒然幻視録
2018年5月19日


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