エクレール お菓子放浪記:作品を観た感想(6)
映画『エクレール・お菓子放浪記』石巻というだけで、もう……
孤児のアキオが、戦中・終戦後にエクレールへの憧れを胸に、生き抜いていく物語です。印象は、アキオを演じた子役の少年の純朴さに尽きます。アキオが、出逢う人たちとのエピソードは、様変わりして飽きませんがそれほど深いかかわりは見せませんので、物足りなさを感じるかもしれません。
yutake☆イヴの《映画☆一期一会》
2020年10月4日
「エクレール・お菓子放浪記」 戦中戦後の甘くない現実
★★★ アキオの苦難は続く。その時々で教員の陽子が教えてくれたエクレールというお菓子が映画に登場するが、それは、甘い本物のお菓子ではなく話の中で想像するばかり、それでも想像の中でエクレールはとても甘い異国のお菓子でまさに希望の光のようだった。食糧事情は最悪、だからこそ恋い焦がれ、それが勇気を与えてくれるのだ。セリフがもたついたり、ストーリー展開で見せる要素がバランスが悪いと感じる部分もあったが、まずは事実を知ってそこから何を学ぶか。始終礼儀正しく前向きだった主人公のまっすぐな瞳を見れただけで満足。
soramove
2011年7月28日
映画『エクレール・お菓子放浪記』
戦争のどさくさで、浮浪児が街に住み着いたり、人身売買まがいのことが行われていたり、現在の日本とは全く違う世界です。この中で一人、雄々しく生きて行くアキオくんが本当にいい子なのです。この映画をエンターテインメント作品としてみると実際ちょっと微妙です。しかし、こういう時代があったこと、私たちの先祖はこういう時代を生き抜いて日本を復興させてきたこと、その事実を現在の私たちに思い出させてくれるという意味では、大きな意味を持った映画かもしれません。ロケ現場となった宮城県や福島県の方達に早くこの映画が届いて欲しいと思います。
Viva La Vida! <ライターCheese>
2011年7月8日
エクレールお菓子放浪記☆独り言
ある意味回想に基づいた作品なので寓話的な描き方になっているように思えます。芝居がかってる印象もありベタでもありますが、心が温かくなるような雰囲気があります。この作品にかかわって協力してくれた東北の人々の気持ちが、のっかているのが観ていて感じられます。吉井一肇くん、ミュージカルの舞台に出ていたんだそうで…歌声聞いて納得(笑) いしだあゆみさん、いい味出してました。世の中お金だよっ!って言いながらもアキオのことちゃんと見ているおばあちゃん。口は悪いけど、本音はねっていうのがいい持ち味でした。
黒猫のうたた寝
2011年5月29日
エクレール お菓子放浪記
★★★★ 懐かしい歌が流れると、なぜかとどめなく涙が落ちてきた。遠山刑事のくれた菓子パンの美味しさが、少年の未来を創ったといってもよいだろう。テアトルの配給だし、貧困な製作状況の中でなかなか無駄のないツボを掴んだ創り方をしていた感があった。こういう話は暗くなりがちなのだが、戦争の理不尽さを訴えてはいるものの、敗戦にも負けずに、たくましく前向きに生きている人々の姿に心温まるものを感じた。なにか震災にも負けずに、たくましく生きてゆこうとする東北人たちの姿と重ってしまう。是非若い人たちにも、観てもらいたい一本でもある。
ケントのたそがれ劇場
2011年5月27日
エクレール お菓子放浪記
★★★ 「お菓子と娘」 この歌は、本作で最も重要な要素で、この歌の歌詞に登場するお菓子がエクレール。アキオがいつか食べてみたいと憧れるエクレールは、戦争で甘いものが慢性的に不足していた当時の日本全体の希望の象徴でもあるのかもしれません。レトロですが、どこかホッとさせるメロディに、ちょっとユニークな歌詞が耳に残る歌でした。物語的には定番と言っても良い展開ですが、アキオのそこまでの苦労や、一度は希望を失う姿を観ているだけに、彼の想いの篭った歌声は本当に心に響きます。ラストシーンは個人的にはなくてもよかったかなと。
LOVE Cinemas 調布
2011年5月25日
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