ザ・スクエア 思いやりの聖域:作品を観た感想(5)

映画評「ザ・スクエア 思いやりの聖域」
★★★★ 観客をイライラさせることも目的の一つであるこの作品に無駄な場面はないのであって、主題と狙いが一体となって上手く作られていると感心(?)させられる次第。とは言っても151分という長さを長く感じるのは確かである。
プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
2019年6月3日

「ザ・スクエア・思いやりの聖域」:居心地悪い
思いやりなどとはほとんど縁がないサティリカル(皮肉)な作品。観ていて「居心地が悪い」し、わざと核心部をはずして描くので、なんかじれったいのです。そんな調子なのに151分もあるので、途中からかなりイライラして来ます。「現代美術あるある」みたいな感じにもなっていて、土砂の山をお掃除の人が吸い取っちゃってってところは、笑ったなあ。
大江戸時夫の東京温度
2018年5月24日

ザ・スクエア 思いやりの聖域
テーマになっている差別、自尊心やエゴ、無関心さと手前ぇにも身に覚えもあるだけに気まずさや居心地の悪さを覚え、そんな現代人の道徳心や許容範囲といったものを辛辣で皮肉たっぷりに投げかけてくるメッセージの言いたいことは解るも、正直なところそこをビシっと捉えきれず終始手さぐりでの鑑賞となってしまい、いまいち馴染めずだったのが実情。ガキの頃から手前ぇの見たくなものには目を瞑り、聞きたくないものには耳を塞いできたし、基本的な公序良俗は必要と思っているオレとしては本作は合せ鏡で自分自身を観させられてる感じがするから居心地が悪いってぇところになる。
風情の不安多事な冒険 Part.5
2018年5月5日

ザ・スクエア・思いやりの聖域
★★★★ 最初、すべてパフォーマンス・アートの一部なのかと思ったのだけれど、実際どこまでがパフォーマンスなのか分からなくなる。広場に描かれた四角、何か既視感あるなあと思っていたら村上春樹の「騎士団長殺し」だった。伊豆高原のサナトリウムの部屋の床に四角い入口が空いて主人公が地下トンネルを伝って小田原の山荘にある祠に戻るのだけれど。
佐藤秀の徒然幻視録
2018年5月2日

『ザ・スクエア 思いやりの聖域』 「気まずさ」の感覚
『ザ・スクエア』はどちらかと言えば散漫なエピソードの集まりのようでもあるのだけれど、共通しているのは「気まずさ」だったような気がする。そして、観客がクリスティアンと共有するのも「気まずさ」だったんじゃないだろうか。151分の長尺を絶妙な間(というよりそのはずし方)で描くという巧妙な作品でもあった。最後に付け加えておくと、ボビー・マクファーリンの声だけで奏でる音楽もこの作品の雰囲気にとてもマッチしていたと思う。
映画批評的妄想覚え書き/日々是口実
2018年5月1日

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