おとうと:作品を観た感想(25)

《おとうと》
周りの反対を押し切って、小春の気持ちも聞かずに勝手に参加させ、徐々に酔っ払いはじめた鉄郎を止めることもせずにあそこまでさせちゃったのはどうしても吟子の責任にしか思えず、なんか違うなーってイライラ。あれじゃあ小春が可哀想すぎる‥。その後も、やっぱり鉄郎をダメにしているのは吟子なんじゃないのかなーって思ったり。出来たお姉さんだけど、甘やかすだけじゃあねー。あまり波のないない淡々としたストーリー、それでも集中してじっくり見れました。想像していたよりは面白かったのですが、終わってみるとあまり残らないかも。
日々のつぶやき
2010年9月3日

《 おとうと 》
★★★★ はっきりとしたテーマによって、日本映画の良さに触れさせてくれる作品です。"てっちゃん"こと笑福亭鶴瓶をはじめ、少し苦手な小林稔侍さんの演技以外は、皆さんとてもハマり役でした。本作は、どうしようもない"おとうと"という存在を通じて、家族の絆が描かれる訳です。テーマといい作風といい、間違いなく大人向けの作品ですが、不思議にも観ていて退屈しないのは、誰が見てもどうしようもない鉄郎のイメージにぴったりの鶴瓶という存在のおかげだと思います。そして最後の"繰り返し"の演出にはホロりとしてしまいました。
映画 - K'z films -
2010年8月14日

「おとうと」鑑賞
吉永小百合は、どうしてどこまでもピュアでいられるのだろう。映画自体は上質の映画。丁寧に作られている。今の邦画では、これ以上きちんと作られた映画は望めない。山田監督ならではの作品。基本通りに作る映画の確かさ。映画という虚構の中に嘘が無い。人間をしっかりと見据えているカメラの向こうの視線を感じ、今そこに住んでいる人の体温をスクリーンから感じる。身内に迷惑かけるのはやめて下さい、、と言った所で、かけている方には、それが理解出来ないのだよね(苦笑) 母の希望で鑑賞★ささやか過ぎる親孝行です。お母さん、いつもありがとう。
帰ってきた二次元に愛をこめて☆
2010年3月4日

『おとうと』
現代劇の割には古臭い映画でした。それは描いている内容がではなく、描かれている設定そのもの。最近の山田洋次監督の作品はどれも俳優の頑張りを監督の脚本と演出がムダにしている気がするのですが、この映画もそれに違わず程度の映画でした。そんな訳で監督の演出と脚本に不満を覚えつつも、相変わらずの山田組の俳優陣が醸し出す「ご近所さん的雰囲気」や吉永小百合さんの自然な存在感、鶴瓶師匠の「次元が違う演技」は素晴らしかったです。そして改めて蒼井優さんと加瀬亮さんの自然な演技力に見せられてしまいましたね。
めでぃあみっくす
2010年3月2日

おとうと 山田洋次の次回作は本格的悲劇では?
山田洋次の映画では、殺人とか死が全く似合わないが、時代劇3部作を撮ったことでその路線は大きく変わったのではないか。時代劇では「人を殺す武士」が主人公で、人を斬り殺すことで物語の決着を得ている。もちろん理由はある。しかし、これらの物語はそれまでの山田洋次作品とは大きく変わっている。その後の[母べえ]では主要な人物をすべて死なせて物語を終えている。獄死、戦死、病死。そして今回。もしかしたら、次回作は本格的な悲劇を撮るのかもしれない。
映画と出会う・世界が変わる
2010年2月18日

『おとうと』 (2009)
映画の撮り方も何もかも、懐かしいったらありゃしない、苦笑いしながらも抵抗できない久しぶりに日本映画の、ベタな魅力に触れられて、有り難くさえ思ってしまった。やっぱり誰が観ても、この映画は[男はつらいよ]の、遅れてやってきた最終話というか、もう一つの完結編なわけで、鶴瓶演じる鉄郎に、寅さんを追い求めてしまったのは私だけではないだろう。それ以上にさくらのDNAを受け継いでいる吉永小百合演じる吟子が、切ないくらいに優しすぎる。山田洋次監督の答えが、この作品なんですね。兄妹の・・、いや違った姉弟のね。
よーじっくのここちいい空間
2010年2月17日

おとうと
市川監督の作品を知らないけど、本作はしっかり者の姉と厄介者の弟という設定になっている。最初のうちは笑わせておいて、最後の方にじっくりと泣かせる演出は名人技。現代の貧困と、家族の結びつきの希薄さと、ホスピスという命の終わり方まで盛り込んだお話は感動するしかない。ちょっと運が悪いと、鉄郎のように家族から厄介もの扱いされるケースがある。義母の絹代は鉄郎の話には一切関係を持てない。また、小春が結婚式を挙げた相手の医者は、多忙な職務から家庭生活を破綻させてしまう。鉄郎だけの問題ではない描き方が、秀逸だと思う。
とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver
2010年2月16日

『おとうと』 試写会鑑賞
★★★ いい映画でした。蒼井優がよかった〜。ただ吟子にはかなりイライラさせられました。鉄郎がああいう人間になったのは、吟子が昔から甘やかしすぎていたのが原因なんだと思う。厳しくすることができないのは全然優しさじゃない。家族だからこそ、もっと鉄郎を学ばせなくてはいけなかったのではないかな、という気持ちがしてしまったんですよね。私は完全に小春目線で観てました。小春の言動はかなりリアルだと思います。思いっきりどうしようもなく愚かだけど、見放せない。愚かだからこそ、心配してしまうし憎めない。それが家族なのかもしれません。
映画な日々。読書な日々。
2010年2月16日

「おとうと」(山田洋次監督)
おとうと役の笑福亭鶴鶴瓶、主人公に吉永小百合。この二人に寅さんとさくらの姿が重なり、シリアス版[男はつらいよ]の仮想最終回のようにも思えてくる。この二人だけの物語になってしまうと息が詰まってしまいそうだが、蒼井優(と、その彼氏の加瀬亮)を入れることで若い側の視点も加わり、映画が煮詰まるのを回避するクッションになっている。後半はストレートなお涙頂戴的な展開になっていくのだが、どこか主人公たちを突き放し、冷静に見守る監督のスタンスが作品を単なる泣かせ映画にしていない。それでいて泣けるのだから見事な手腕である。
古今東西座
2010年2月14日

おとうと
★★★ この映画における吉永小百合は、控え目で堅実な演技を見せていてマズマズでした。おそらくは実年齢よりも10歳程度若い設定の役を演じているものと思われますが、何の違和感もないというのは凄いことです。また、弟役の笑福亭鶴瓶は迫真の演技を披露していて、なかなかやるなと唸らせます。吉永小百合の娘役の蒼井優も大層魅力的でした。ただ、ストーリーとか映像の面ではいくつか問題があり、特に、小津安二郎的な雰囲気の中に現代のホスピスの問題を持ち込んでいる点に違和感を感じました。
映画的・絵画的・音楽的
2010年2月13日

おとうと  2回目だけどまた号泣
主人公の境遇に近いものを感じて感情に流され号泣した。家族や兄弟仲良く生きてきた人とか、身の周りに死にそうな人がいなければ、こんなにはまる事もなかったのだが、前回はストーリーにどっぷりで楽しむ事が出来なかったかもというのと、ツレにどうしても見せてあげたかったから。僕も昔は酒乱で何度も大失敗を繰り返した。自分も近い将来この主人公の末路に近いのではと考えると悲しいのか有り難いのか、ホスピスの存在を考えるようになった。年をとってからでも観れる映画を撮る監督って偉大だと思う。あと20年このような映画がまだ顕在してる事を祈りたい。
ゴリラも寄り道
2010年2月13日

おとうと〜山田洋次監督の寅さん殺し?
よくよく考えると、実はこれは山田監督による確信犯的寅さん殺しじゃないかなあ、と思えなくもない。現代ではもはや寅さんのような人が生きていく余地もなくなり、鉄郎のような性格破綻者にならざるを得ないとか。そうだとすると、鶴瓶にやりたい放題させたのは実は巧妙なのかもしれない。とすると、鈍感ぽい吉永小百合も"共犯"ということになる。「もう楽にしていいですよ」とホスピスで言葉を送られるのも、見方を変えれば寅さんの葬儀のようにも見える。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年2月12日

おとうと
★★★ 山田監督と言えば代表作の寅さん、本作は既出の[おとうと]よりも寅さんとさくらを連想して鑑賞。2人の雰囲気はもとより、直接的なシーンとしては、そっとお金を渡すシーン、店のおもてでバツわるくうろつくシーンetc..。それはそれで楽しめました。鶴瓶さんは役者として今、絶好調ですね。おばあちゃん役の加藤治子さんの表情がよかった。ヅラはいまいちでしたがw ラストの締めがまた市川監督ばりに唐突にしたのも山田監督らしくないところが意外に感じました。コレはコレで妙な余韻が残り、不思議と良い感じに思いました。
床屋のぐるぐる回ってるヤツ!
2010年2月10日

おとうと
★★★★ 除け者扱いされるおばあちゃんが放つ最後の言葉が切ない..。笑福亭鶴瓶が巧い。だらしなく,いい加減で,なのに放っておけなくて,見守ってあげたい哀愁を醸し出す男をみごとに表現。彼の姉を演じるは吉永小百合。葛藤はやや見えにくかったけれど,気苦労で悩みながらも弟や娘を見守る優しい姿は,凛とした存在感を伝え,美しさも相まって印象に残った。家族が直面する喜び悲しみを,丁寧にたしかに紡ぎあげてゆくドラマが人情と善意にあふれ涙。無言の演出が良い。人と人の繋がり,家族の絆の心強さを,優しく歌い上げる人間物語。静かに感動した!
Akira's VOICE
2010年2月9日

おとうと
★★★★ だらしのない弟を演じた鶴瓶師匠は、演技ではなく、普段の師匠を見ているようで大いに笑えました。脇役の味のある演技が見られるのもこの作品の特徴と言えます。若手の演技も良く、加瀬亮は、影で小春を応援する姿が印象的でした。主に兄弟との絆がどういうものなのかを重点において、物語は淡々と進行していき、ところどころに現代の設定なのに、昔ながらのセリフや演出などで「昭和」の匂いがするものの、笑いあり涙あり、家族の大切さや兄弟の絆が描かれており、心温まる内容になっています。
必見!ミスターシネマの最新映画!
2010年2月8日

おとうと
何か困った事があれば助けてくれるお姉ちゃんの吟子、姉の好意に甘えて困った事があるとやってくる弟の鉄郎。やはり血のつながりってそんな簡単に割り切れるものではないし、なかなか感情の折り合いがつかないもの。だから行方知らずになった鉄郎の捜索願を吟子はだしたし、彼が余命いくばくもないと分かれば側に付き添っていられるのだろう。最後のほうはもう涙があふれてしまいました。私にも兄弟はいる。何年も会って無かったりする。やっかいものの兄弟ではないんですがね。なので余計にこのストーリーは何か心に沁みるものがありました。
Diarydiary!
2010年2月5日

「おとうと」どこか懐かしい普通の人々の何気ない日常が良い
★★★ 血のつながりや人のぬくもりを感じ、考えさせられる映画だった。人公のセリフがお行儀が良すぎるのが気になったが、これはもうある種、現代のおとぎ話と考えたほうがいいなと、そんな風に思ったら物語がスッと身近に寄り添ってきた。人は誰もが懸命に生きていて、その姿がなんか切ないのだ。不器用にしか生きられなくてもきっと誰かは見守ってくれている。だから自分も誰かを見守りたい。せっかく多少なりとも関わりあった全ての人と、その一瞬でも全力で向き合いたいものだと主人公の凛とした生き方を見ながら考えた。
soramove
2010年2月5日

おとうと
僕自身も末っ子長男の「おとうと」。しっかりしないと自分の将来もこうなると暗示されたかのように胸が苦しくなった。映画館では鶴瓶さんの演技にみな大爆笑している中でも、一人だけドツボにはまって嗚咽しかけるほど泣けて、すっかり感動の涙、雨霰。山田監督の中での平成の寅さんは西田敏行さんではなく笑福亭鶴瓶さんだったのだろう。[男はつらいよ]にでてきたようなシーンを何度も鶴瓶さんが演じていてそう思えた。最後に市川崑監督の[おとうと]へ捧ぐようなメッセージ。是非市川監督の作品も観てみたいと思う。
ゴリラも寄り道
2010年2月5日

「おとうと」には次の作品が予告されていると思う
山田洋次監督のこれまでの作品の要素や、市川崑の[おとうと]だけではなく、これまでの日本映画の優れた作家や作品へのオマージュがこめられていることは非常に心ひかれるものがある。今回、ホスピスにも着目したことで山田洋次は次の作品の素材と出会ったようである。これまで「家族」というものに注目してきた山田監督であるが、今回の「みどりのいえ」のシーンで、「家族」とは決して血縁による家族というものではないということが判った。山田監督の次の作品が楽しみである。
映画と出会う・世界が変わる
2010年2月5日

おとうと
★★★ 吉永さんってどんな役でも吉永小百合なんですよね。この人は、もぉこうでなくちゃいけないんでしょう。ことごとく人間が出来すぎの感がある姉ではありますが、見事に堅実な姉とダメ弟になっており、私は鶴瓶演じるこの鉄郎がどこかいとおしく憎めなかった。鶴瓶が素晴らしく良かった!あとは、ベテラン女優の加藤治子で決まりです! 人から必要とされていないと感じていた鉄郎の寂しさは、吟子と同居する姑(加藤治子)にも共通する。案外、その人の良さは身内ようりも他人によって見出されることが多いのかもしれない。
映画道
2010年2月4日

「おとうと」では所々に綻びが見える
結婚披露宴での鉄郎のふるまいは、それは顰蹙をかって当然かもしれないが、それが新婚夫婦に亀裂を入れるようになるには、たとえそれが要因にひとつとはいえ、もう少し説得力ある演出が欲しかった。ここは[男はつらいよ]第1作で寅さんが妹・さくらのお見合いの場をぶち壊すのとは違っている。ま[母べえ]で同じく笑福亭鶴瓶が演じたおじさんが世間に対して持っている批判精神ともとも違っている。本作は職人・山田洋次の演出により安心して見ることが出来るのだが、所々に綻びが見えるのである。
映画と出会う・世界が変わる
2010年2月4日

『おとうと』が最後に行くところ
前半は笑福亭鶴瓶演じる鉄郎の非常識さ、無軌道ぶりを描いて、鉄郎が孤立し身寄りがなくなっていく過程を明らかにする。鉄郎は一緒に暮らした女にも去られ、姉にも絶縁され、孤独に直面することになる。後半は一転、民間のホスピス「みどりのいえ」を舞台に終末期ケアの現場が描かれる。身寄りのない人にもホスピスという行き場があることが本作の主題となってくる。石田ゆり子さん演じるスタッフは、みずからケアした入居者が息を引き取ったとき、そっと声をかける。「ご苦労様でした」 真摯に作られたこの映画のなかで、もっとも重い言葉であった。
映画のブログ
2010年2月2日

おとうと 寅さんではなかった
これは市川崑の「おとうと」に捧げられた作品であるという字幕がラストに出てくる。下町、ショッピングセンターによって追い込まれる商店街の個人店、ホスピス、福祉行政の貧困など山田洋次監督作品にいかにも出てきそうな要素がいっぱいで実にあざといくらい である。しかし、そこは職人の山田監督、熟練の技で観客を気持ち良くさせる。寅さんは世間の虚飾を撃つ存在であるが、ここでの鉄郎は、ただ愚かな厄介者でしかない。その点がこの作品の弱点である。[母べえ]に比べるとこの作品を作らねばならないという思いは感じられない。
映画と出会う・世界が変わる
2010年2月2日

*おとうと*
私自身、ここ何年か父に振り回されています。大好きな父です。でも最近それが頻繁になってくると辛くて手に負えなくなってきていて心労のタネです。実際問題として身内からメンドウとかけられてる人たちにとってはこの映画ってどうなのでしょうか。後半"みどりの家"というのが出てきます。こういうところが現実にあってがんばってくれてる人たちがいると思うとそれは救いです。この家は実際にあるそうです。人間の善の部分がうれしいです。全体に"和の女性の美しさの理想形"をそのまま映画にしたようでした。
Cartouche
2010年2月1日

おとうと
肝となる鉄郎はどうしようもないゴンタクレ。しかしどこと無く憎めない愛嬌があり、そもそもこんな人間になってしまったのにも訳があるのだという設定。ところが、観ていると腹立たしいばかり。何がダメなのか。愛嬌があって憎めないという部分を脚本的に上手く描けていない。演出も下手。鶴瓶師匠個人のキャラクターに頼りきってしまっているんです。更に、私は老人が老人であることに起因した理由で笑いをとるのは嫌いです。俳優の演技自体は素晴らしかったと思っています。それだけにもったいない脚本だったと思わずにはいられません。
LOVE Cinemas 調布
2009年12月22日


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