ゆれる:作品を観た感想(5)

ゆれる
香川がこれまた抜群に巧いんだけど、オダギリとは演技の組み立て方が違う訳。2人芝居の丁々発止、すっごい緊張感だし。久しぶりの見応えある邦画。
映画に耽溺
2014年7月27日

ゆれる(2006)
2人の兄弟は互いに住職の説話のようように「見えねえものを見たと言っちゃ泣き、見えるものを見逃したと言っちゃ泣く」状態になってしまう。観る側も彼ら兄弟が本当のことを言っているのか嘘を言っているのか最後まで判然としない。ラストで少年時代のビデオを見て猛がハッとするが、だから何、という感じで、事故だったのか決定的なことは分からない。映画そのものもゆれたままで終わる。最も不自然なのは稔が殺人罪で刑を受けることそのもの。検事の追及は情緒的で温く、裁判の緊張感が失せている。裁判描写が甘いので尻切れトンボの印象を免れない。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年6月10日

【ゆれる】揺れる橋、揺れる心
事件は簡単な事だった。いや、事故かも知れない事だった。ゆれる吊り橋の上から女が落ちた。その時、兄はそこにいた。兄は彼女を助けようとしたのか、突き落としたのか。オダギリジョーと香川照之が、丁寧に兄弟の姿を演じている。温厚であるはずの兄。自由で気さくなはずの弟。独特なカメラワークがゆれる吊り橋と、ゆれる人の心を緻密に捉えていく。真実は人の心の中にあった。…あの橋を渡るまでは兄弟でした。
映画@見取り八段
2009年7月24日

[ ゆれる ]愛を感じれば、やり直せる
長編でも、第1作品目[ 蛇イチゴ ]より、本作のほうがずっといい。 本作でもいつものように終盤泣き通しだった。 西川監督は、前作同様に今回も木村祐一やピエール瀧のようなクセのある俳優を使う。テーマ同様に美しくないモノ、観たくない事やモノを、あえて見せようとしているようで、好きである。そんな中にこそ、真実があるからね。 前作同様に「カリフラワーズ」の音楽もグットでした。
アロハ坊主の日がな一日
2006年8月14日

「ゆれる」心地良い揺れのなか映画の魔法にかかる
★★★★ 人の幸せは何で測るのだろう。そして人の不幸は。 いろんなことを考えさせられた映画だった。 若い女性監督の才能を見た気がした。 役者と監督のいいバランスが、小粒だけれど忘れ難い作品を生んだ。 香川照之の文句ナシの凄みさえ感じる演技と対照的な存在感だけで光るオダギリジョー画面のなかでまさに光る役者を見つめる幸せ。 ガンバレ邦画。
soramove
2006年7月29日

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