希望のかなた:作品を観た感想(7)
映画『希望のかなた』絶望的なのに信じたくなる希望がイイ!
状況は、とても深刻で、辛いものですがその中でも、可笑しみを効かせてくるのが、ニクイ。そしてもう、絶望的であるのにそれでも、奇跡とか、わずかに希望があるのかもーと思わせてくれるのが、泣けてくる。すごく、イイ。
yutake☆イヴの《映画☆一期一会》
2022年6月28日
映画評「希望のかなた」
★★★★ 映画の中でくらいは希望を持たせてほしいが、今回カウリスマキはそういう結末を用意せず、現実の厳しさを見せる。その代わり出て来る庶民は小津安二郎の「喜八もの」に出て来る人々のように人情的で、それを戦後の小津映画の登場人物以上に無表情に行うところに可笑し味がある。
プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
2018年12月10日
希望のかなた
★★★ 本作では一人の難民に焦点を合わせているために、欧州が直面している問題の大きさを理解できない憾みがあるような気もします。ヨーロッパにおける難民問題は、その数の膨大さが一番の難題のはずながら、本作では、カーリドとその周辺にしか焦点が当てられていないのでは、と思えてしまいます。
映画的・絵画的・音楽的
2018年1月17日
ショートレビュー「希望のかなた・・・・・評価額1750円」
★★★★★ カウリスマキの視点は、いつもと同じ様に切なく優しくユーモラスだ。客の減少に悩んだヴィクストロムが、付け焼き刃で店をスシバーに改装するシークエンスは笑った。妹と再会し、兄としての責務を果たしたカーリドを襲う、余りにも理不尽な運命からは、作者の平和への深い祈念と静かな怒りが伝わってくる。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2017年12月27日
「希望のかなた」:カウリスマキの描く難民
人情味たっぷりながら、社会へのメッセージをしっかりと打ち出しています。今回もやはり色調がいいですね。寒色フィルターを通して、暖色系を描いたような独自のトーン。ちょっと画家ミヒャエル・ゾーヴァ作品のトーンにも似ています。出て来るフィンランド人がみんな武骨でダイハードな面構えですね。全てのフィンランド人がそうだってことはないのでしょうけれど、ついそうだと誤解してしまいそうになるのです。
大江戸時夫の東京温度
2017年12月17日
希望のかなた〜お寿司にこめられた意味?
★★★★ 演じるシェルワン・ハジ、なぜか山田孝之に似ている気がする。不可思議なのは、このレストラン、客が不入りでなぜか日本の寿司屋(写真↑)に改装!、すると商売繁盛(笑)。あんな酷い寿司、誰も食べずに帰ったのかと思ったが、何とテーブルはみんな片付いている(笑)。一体どういう意味なのかと考える。日本はあまり難民受け入れない、でも受け入れれば案外うまくいくぞ、という皮肉なのかと思ったが、考え過ぎだろうか。
佐藤秀の徒然幻視録
2017年12月13日
希望のかなた
アナログ&レトロなアイテム、そしてワンコとカウリスマキ監督らしさ全開のファンとしては見応えのある作品だった。間違った日本文化ネタも数いる海外の映画監督の中でもおそらくいちばん日本文化に通じているアキ・カウリスマキ監督だけにその確信犯的手口が最高にオモシロく感じられる。
風情の不安多事な冒険 Part.5
2017年12月11日
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