海辺のリア:作品を観た感想(6)

映画評「海辺のリア」
★★★ 今回はちと気に入らない。僕は気に入らないのは、偏に、題名から「リア王」をもじっている話であることが早々に分ってしまうことである。映画ファンとしては、本作が仲代達矢その人を表敬していることに感慨が少しある。特殊性を普遍性に昇華させるお話としてはうまく行っていないと思う次第。
プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
2018年8月15日

海辺のリア
★★★ リア王をきちんと読んでいないとわかりにくいところもありますが、まるで、リア王の舞台が現代の日本にうつったようです。仲代ら主要登場人物は舞台のように大声ではっきりと台詞を叫びます。仲代や阿部はわかるけれど、黒木もこういうふうな演技にはまるのは「幕が上がる」以上に驚きました。エキストラが出なくて、主役級の俳優5人だけの演技合戦。ストーリー事態は起伏にとんだものではなく、リア王など予備知識がないとかなり不親切。なんともいえない味あいの作品でした。
映画好きパパの鑑賞日記
2017年7月14日

「海辺のリア」
ラストに「リア王」の長セリフを延々一人芝居で語るシーンは鬼気迫り圧巻である。複雑な役を演じきった黒木華は、さすがうまい役者である。ただ難があるのは、お話が単調。認知症老人というテーマをこうして取り上げた監督の意欲は買えるが、「リア王」の話に寄りかかり過ぎて、認知症テーマがややボヤけた感は否めない。
お楽しみはココからだ〜映画をもっ...
2017年6月18日

ショートレビュー「海辺のリア・・・・・評価額1650円」
タイトルの「リア」とは、シェイクスピアの「リア王」のこと。王は勿論仲代達矢で、黒木華演じる次女の伸子がコーディリアなのだが、彼女と兆吉を追い出した長女の関係にはエドガーとエドマンドも投影されている。因みに、仲代達矢と長女を演じる原田美枝子の組み合わせは、黒澤明が「リア王」を翻案した「乱」とほぼ同じ。仲代達矢のキャリア集大成とも言える魂の演技は見ごたえたっぷりだ。本作のテーマが結実するラストショットは、本当に見事だった。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2017年6月13日

『海辺のリア」('17初鑑賞60・劇場)
★★★ ほぼほぼ、仲代達也さんの独り舞台で描かれております。5人の演技力・芝居力が半端なく高いからこそ、出来た映画です。現代の老人介護の問題やあり方などを考えさせるかも。ただただ、演者の演技力に圧倒された作品でした。
みはいる・BのB
2017年6月7日

「海辺のリア」
映画『海辺のリア』は、映画と言いつつも、そりゃもうえらく「演劇」なのです。役者たちの芝居も、仲代、黒木華の二人は、明らかに舞台劇のようです。声を張り上げ、朗々と響かせ・・・と、映画の芝居や台詞回しではありません。仲代達矢というグレートな対象にのめり込み過ぎたあまり、「面白い映画を作る」という大前提がどこかへ行ってしまったんじゃないかなあ、などと(生意気ながら)思ってしまったのでした。
大江戸時夫の東京温度
2017年6月6日


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