正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官:作品を観た感想(26)

『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』 (2009)
ハリソン・フォードはI.C.E.特別捜査官という役、こなさなきゃならない、やらなきゃならない仕事と、人としての思うところのジレンマがこの映画の最後までずっと燻ぶっている感じがする。それが彼にしか出来ない特別な側面もあるわけで、その割りきりがまだ出来ていないみたい見えるのが、なんとも惜しい。この映画そのものもまた、割り切れていないもどかしさがあって、描かれたエピソードに足かせのように絡み付いている。現実を切り取りました‥だけではない何かが欲しかった。もっと評価されてもいい作品だと、私は思います。
よーじっくのここちいい空間
2010年10月11日

《正義のゆくえ I.C.E特別捜査官》
自由の国アメリカでも、ああいう発言は、危険思想とみなされるだけじゃなく、心痛める人も沢山いると思う。タズリマは自業自得というのは可哀想かもしれないけど‥でもちょっとそう思っちゃう。正しいことをしている筈のマックス、でもミレヤのような人を助けたい気持ちはある。どちらが正義なのか? 全体に暗く哀しいものが漂うのですが、私は結構これ好き。アメリカに夢を持って来ていたカップル、これも運だけのような‥これが現状なのでしょう。アメリカの人と結婚する場合もグリーンカードかなり厳しいんですよねー。地味な映画でしたけど面白かったです。
日々のつぶやき
2010年9月29日

【映画】正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
★★★★ 社会派作品にも関わらず面白く鑑賞できる映画とはなっていますが、描きたいテーマの独自性は別として、面白さという点では他(似たテーマ)にもたくさんあるよなぁ…という感じ。ドラマチックさが少なく、かつオチへ向かっても淡々…という映画ですかね。まぁそんな中でも、イスラム教徒な少女の話は考えさせられる度が高いエピソード。群像劇ですが、各エピソード、キャラクターの接点は薄め。相互にリンクというほどでも無い。ハリソン・フォード演じる人物も、主役と考えるとまた薄い感じ。社会派作品なのに気軽に観ても問題ない塩梅の映画。
ピロEK脱オタ宣言!…ただし長期計画
2010年8月2日

「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」(CROSSING OVER)
★★★ 様々な移民が登場し、それぞれの問題点が摘出され、最後に強制退去や、めでたく米国市民権を取得するものなど、その幸不幸が描かれ、それぞれがリンクする複数の話を上手にまとめている。原題はcrossing overで、交差点という意味がある。また、随所に交差する高速道路を空撮したシーンが挿入される。これは、米国とはあらゆる人種、移民、人と人が交差するところの比喩ではないかと思われる。最後に、本作で登場した移民らの顛末を短い映像でつづっていく。移民の悲喜こもごもを上手にコンパクトにまとめた格好だ。
シネマ・ワンダーランド
2010年7月21日

正義のゆくえI.C.E.特別捜査官 誰のための正義?
国家のいう「正義」が、その国に生きるすべての人たちに共有されたものではないことは、この映画を見れば、明らかである。国外追放されることになるタズリマの9.11テロ実行犯たちへを殺人鬼と決め付けるべきではないというの意見をめぐる扱いをみれば、それはよくわかる。迫害され、国外追放される人々を見ながら、アメリカという国はなんという情けない国になってしまったのだろうかと思う。しかし[扉をたたく人]や[正義のゆくえI.C.E.特別捜査官]のような映画を作るアメリカは、まだまだ懐の深さがある。
映画と出会う・世界が変わる
2010年1月3日

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官 本当に排他的なものは?
考えさせられる重要な作品であると思う。9.11以降のアメリカは排他的な国になってしまった。その排他性がどれほど理不尽なものであり、むしろ犯罪的ですらあるかは[扉をたたく人]に描かれた通りであるが、この映画もまたそのようなアメリカを容赦なく描いている。こちらの方が救いがない分、厳しく絶望的ですらある。日本においても不法滞在の問題非常にシリアスな問題である。アメリカは自国のこのような映画を作り、世界に発信しつつ自ら問いかけている。
映画と出会う・世界が変わる
2010年1月2日

☆「正義のゆくえ I.C.E特別捜査官」
★★★★ いろいろあるのね、移民の国アメリカは。自由を求めて、仕事を求めて、いろんな国からやってくるけどなかなか厳しいのが現実。島国ニッポンに住んでると、永住権とか市民権とか帰化とか・・あまりピンとこないね。日本は移民・難民は基本・受け入れてないし。それにしても不法滞在者が多すぎて、取り締まりきれない・・っていう実情にはびっくり。移民の多い国だけど人種差別やいろいろな差別や、コミュニティが存在するのがなんとなく解った気がしましたね。
☆☆ひらりん的映画ブログ☆☆
2009年10月19日

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
アメリカで生きて行きたいと願う人々を取り締まる移民局の捜査官マックスや不法滞在者を理不尽な状況から救おうと奔走する弁護士デニスは自分たちの力の無さを実感しながらも、自分の良心に従って行動しようと試みます。彼らのような現場の人間たちの良心だけが不法滞在者の救いになっているような今、国として閉ざされた状況の中で起きるそれぞれの出来事にはとても考えさせられました。そして、マックスやデニスの力は大きな流れの中では本当に小さい光でしかないと感じました。
とりあえず、コメントです
2009年10月12日

【映画】正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官/CROSSING OVER
光と影が存在し、多くの移民者は夢を持ちアメリカへやってくる。家族を持つもの、夢を追いかける者、そこには正しいか正しくないかでは判断されるものではない。しかし、実際に法律は存在し法の下に違法滞在者を捕らえて行く。アメリカという巨大な国家と移民という問題を考えさせられる映画。移民としてやってくる人の文化の違いや人種、宗教、そこに差別があったり問題は根深い。特に派手な演出をする事なく、とても良い描き方をしている。地味ではあるが良い映画です。
映画が好きなんです。
2009年10月9日

『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』(2008)/アメリカ
★★★★ 「人種の坩堝」とはよく言ったもので、言葉にすれば本当に簡単であっけなく聞こえる。だがしかしそこにあふれる想いは人それぞれ。エピソードの合間に挿入されるハイウェイの画像は、行き交う人々の様々な想いを示唆し、ラストのアメリカ-メキシコ国境ゲートでの映像の、車の流れるスピードの落差に、祖国を諦めてアメリカという国へ賭ける人々の希望をひしひしと感じる。正義を貫くために、その想いを受け止める幅が格段に狭まってしまったアメリカ。星条旗の重たさがのしかかってくるようでした。
NiceOne!!
2009年10月8日

「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」正しいことが全てを..
★★★★ 自由の国に幸せを求めてやってきた移民とそれを取り締まる移民・関税執行局で働く主人公、帰化した移民もいれば不法滞在の移民も、彼らの不安定な立場と、彼らを取り締まりながらもそれをただ仕事とは割り切れない男、見ごたえのある映画が出来上がった。自分の生きる国に誇りが持てないなんて、そんなことを考えながらハリソン・フォードの物悲しい瞳が印象的だったなと。正義って誰のためのものか、正しくて正しくて、でもそれが誰も幸福にしないこともあるなんて。
soramove
2009年10月4日

「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官(CROSSING OVER)」映画感想
★★★★ 市民権を得るためにおあらゆる苦労もいとわない人達もいる、それほど市民権と言うのは魅力的なのか?アメリカ人とは何なのか?と考えさせられる作品でしたが、どうしても他人事に見えてしまう。テロリストに同情的な発言をしただけで、犯罪者扱いされてしまうアメリカ社会への皮肉も入っている。悲劇的な話、人情話みたいなのも有り、重いテーマだけど勉強にもなるし、大いに考えさせられるストーリー。ハリソン・フォードは渋い役所を渋く演じてました。
Wilderlandwandar
2009年10月4日

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
★★★★ 不法滞在、不法就労の人にとっては移民局捜査官の一斉捜査は"人間狩り"みたいなもの。捕まれば即刻、国外退去や罪に問われる。反面、不法入国でもアメリカで生まれた子はアメリカ人として国籍が認められる。寛大なんだか厳しいんだかよくわからないとこあります。ハリソン・フォードは良心の呵責を感じつつ職務を遂行していくという昔気質なマックスを静かにかつチカラ強く演じていてとても良かった。派手な描き方をせずに今のアメリカの姿を淡々とではありますが、コンパクトにまとめて見せてくれた良作でした。
映画道
2009年10月3日

『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』 試写会鑑賞
★★★ 永住権を取得できた人たちの為の儀式を見て、グリーンカードがどれほど重要なものなのかを思い知らされました。でもアメリカンドリームを求めて、自由を求めてやってきたはずの移民たちは、全然自由じゃないような気がしたのは私だけでしょうか?アメリカに来て、彼女達は本当に幸せなのか?どうしてもこういった話は遠い出来事のように思ってしまったし、本当難しい問題だなぁとつくづく思ったし、地味ながらも色々考えさせられる映画でした。
映画な日々。読書な日々。
2009年10月2日

正義のゆくえ I.C.E特別捜査官・・・・・評価額1600円
★★★★ ハリソンフォードを主演に迎えているが、映画の作りは群像劇。テーマへのアプローチには独自性があり、非常に観応えのある一本。移民にとってグリーンカードは魔法のカードなのだ。生真面目な少女タズリマは、アメリカ社会の寛容さを信じ、結果的に現実に裏切られる。彼女の辿る過酷な運命は9・11以降に変質してしまったアメリカの一つの姿をストレートに現し、ある種の衝撃を観客に感じさせるだろう。ここに描かれる世界は、既に日本の未来にとっても様々な示唆が含まれていると思う。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2009年9月28日

*正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官*
もう、ひとつひとつすごく練られていて、悲しくて…。この映画はそれぞれの人たちが不法であることを理由に就労許可をエサに悪徳役人につけ込まれたり、強制送還によって家族がバラバラになったりといった悲劇に見舞われます。でもそういう悲しいことばかりでなく、取り締まる方や彼らを取り巻く人たちがふと見せる善意!これがとっても効いていて、見る側に感動をもたらしてくれます。やはり人間も社会も、いい面も悪い面もあるのですね。
Cartouche
2009年9月26日

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
★★★★ I.C.E.捜査官マックス(ハリソン・フォード)が主人公ではあるものの、彼のを取り巻く問題とは直接関係の無いところで別の移民問題が発生し、それがパラレルに進行していくという構成的には群像劇。ただし全部が全くのパラレルではなく、全員が何らかの細い関係でマックスに繋がって来ている作りは実に巧妙です。グリーンカードは取ったからといってそれで終わりじゃない。宣誓式に挨拶に立った役人が言っていた言葉が印象的でした。私たちは、現実の目撃者なのかもしれません。
LOVE Cinemas 調布
2009年9月21日

「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」 社会について考えるきっかけを与えてくれる
本作でパレスチナ人の親子のエピソードで描かれているように、法により親子を引き離すというのも人道的にはいかがなものかとも思います。特例で認めてあげるというのもあるかなとも思いました。けれど、それにより法律の解釈が曖昧になり、悪いことを考える人たちが出てくる恐れがあるというのも理解できます。今、結論をだす必要はありません。けれど社会的なコンセンサスをとっていこうとするのは必要な気がします。本作で描かれているテーマは、いずれ日本にとっても大きな課題になると思います。
はらやんの映画徒然草
2009年9月21日

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
不法移民や不法就労者や帰化待ちの外国人の視点から、彼らの置かれた現状と問題を描き、そこで起こる家族の哀しい離別や結末が見ているものに訴えかけてくるんですが、自由の国アメリカとは言え、何もかもが自由ではないし、法治国家である以上何かしらの制約も生じる。そもそも法を護らずに不法行為をしでかしているので、その報いを受けるのは当然。どうせなら、彼らが法を犯してまでアメリカに入国してこないといけないのかといった部分を深く掘り下げてほしかった。
だらだら無気力ブログ
2009年9月20日

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官 不自由な国やんな亜米利加
もともとアメリカは移民が誰の許可無く押しかけてきてNative Americanから奪い取った。そこに歴史的な負い目があるから、移民政策が微妙で、潜在的な矛盾が日々起こっていて、それが根深く複雑で、こんな映画が描かれるのだな。妄想でしかないであろう自由の国アメリカの、それぞれいろいろな立場で法を守らなかった者、裁量の範囲の内外の解釈、伝統と格式と文化と宗教と習慣の違い、それらが絡み合いながら正義か悪かのジャッジの行方を追い求めていく。やりきれない映画だなあ。
労組書記長社労士のブログ
2009年9月19日

試写会「正義のゆくえI.C.E.特別捜査官」
さすがにアメリカの不法滞在者問題は根が深く、いろいろ問題を孕みながらも、移民局なるものがあり捜査官もいて、きちんと許可されれば帰化式典まであるわけで、それはそれで凄いことですね。I.C.Eの捜査官を中心に、いくつかのエピソードが織り込まれた重厚な物語。なぜ、こんなに移民が絶えないんだろう!?人間にとって国家ってなんだろう!?…などと、らしくもないことを考えちゃいました。ハリソン・フォード主演映画としては地味だけど、とても真面目な映画でした。
流れ流れて八丈島
2009年9月8日

『正義のゆくえ I.C.E. 特別捜査官』 (Crossing Over)
★★★ 移民という問題を知る現状がこんなにも難しいし、題名の正義かどうかを問うより人種差別の問題と不法滞在者の問題と思想の問題などが法だけで処罰すべきかどうか、つまりモラルによる判断で許可すべき点など考えさせる大変素晴らしい作品。特にアメリカのような教育や道徳の習得格差のひどい国は恥ずかしい差別する人間が多いのも事実。マックスのようなモラルや法の範囲で救う人間が増えて欲しいが現状は厳しい。偽造カードで犯罪を行う人間もあとをたたない。現状を知る上で見る価値あり。
Mooovingな日々
2009年9月8日

映画 「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」
実に硬派で、辛口でもあるリアルな社会派ヒューマンドラマというべき作品。考えさせられるのと同時に非常に優れたエンターテインメントとして面白く見られた映画でした。ハリソン・フォード演じる移民局の捜査官を中心に、ストーリーの絡め方も巧みで、非常によく練られた脚本。よく移民問題を取り上げたものがありますが、これほど闇の部分まで踏み込んだものは無いように思います。移民の国アメリカで移民を取り締まるというジレンマに悩む捜査官に存在感が出ていました。
ようこそMr.G
2009年9月7日

吹けば飛ぶような
移民関税捜査局の一捜査官にできることは限られている。マックスにもそれはわかっている。だからこそ自分にできることを懸命にやる。弱き者が法を犯せば法に則ってこれを逮捕し、強き者が法を遵守していれば時にこれを救う。古き良き時代の保安官を気取れない現代だからこそ、マックスの顔には深い皺が刻まれる。苦悩のなかで、それでもアメリカ市民の為の正義を信じて、彼は今日を生きる。マックスはアメリカの正義を体現することを、その能う限りを自らに課しているのだ。
MESCALINE DRIVE
2009年9月6日

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
★★★ 9.11以降国としての治安が良くなって旅行としては行きやすい国になったアメリカだが、グリーンカードという永住権の話ではまた別。アメリカで成功を掴むためにはこのカードがあるか否かというのは非常に大きな問題。だからこそ、ギャビンやクレアのようにユダヤ教徒だと嘘をついたり、移民判定官のコールに身体を売ったりするのだろう。そんなことをしなければならないことから、移民にとって永住権が重要なファクターだということが、このエピソードから特に伝わってくる。
Memoirs_of_dai
2009年8月23日

『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』
自由の国アメリカでの可能性を信じて移民となる人々の生活を、ハリソンをメインにしながら脇役をアンサンブルキャストのように見せて、それぞれの登場人物に絡ませた人々の移民・孤児の問題をうまく描写している作品になってる。あまりに多種多様な人々が住んでいることで、理解されない信仰であったり小さな声であったり意見だったりがかき消されてしまうこともあるんだろうなーというのが見ていて苦しい。出る杭は打たれる。自由の国アメリカの幻想がここには広がっているように思えてならなかった。
cinema!cinema! ミーハー映画・DVD
2009年8月17日


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