神々と男たち:作品を観た感想(11)

神々と男たち
地味なつくりの作風ですが、気づくと静かに引き込まれていました。また、BGMらしいBGMはないものの、度々ある修道士たちの歌う賛美歌がとても美しかった。 「白鳥の湖」が流れ、まさに「最後の晩餐」ともいえるあのシーン、曲を聴きながら、それぞれの表情のアップを見せる手法は素晴らしく効果的でした。涙を流すもの、考え込むもの、笑うもの、黙祷するもの…いままでBGMがなかったぶん、激的なこの白鳥の湖が感情的なものに感じられるんですよね。
いやいやえん
2011年11月12日

神々と男たち
★★★★★ 少しずつ静かに引き込まれ、最後には感動を味わい心が洗われるよう…。修道士たちの歌う賛美歌が美しい。劇中、数多く流れるのですが心地よいです。神に仕える者としての生き方、テロの脅威に屈せず信念を貫いた生き方がすばらしい。"私は死を恐れない自由人だ"という言葉が印象に残りました。後半、最後の晩餐とも言えるくシーンがあるのですが、ただ彼らの姿が映されるだけなのになぜか感動的でそして涙がこぼれてしまいます。思ってた以上にすばらしい作品ですがうまく言えないのが残念です。とても繊細に描かれていて鑑賞後の余韻が長く残る作品でした。
新・映画鑑賞☆日記・・・
2011年10月20日

神々と男たち
それにしても、心が痛くなるような物語でした。ただ、静かに修道院で過ごしたいと願っているだけなのに、それが許されない現実は観ていてとても苦しくなりました。特に彼らが儀式のために歌う歌声の美しさを感じる度に、その静謐な美しさが壊されていくのを観るのが辛かったです。彼らが最後となる晩餐で見せた笑顔や決心を抱いた顔はとても印象に残りました。正直、修道士たちの心境は深くは理解できないですけど、彼らの静かな顔付きと歌声がいつまでも心に残って離れなかった1本です。
とりあえず、コメントです
2011年5月13日

『神々と男たち』
耳馴染みのある「白鳥の湖」をこんな想いで聴き届けたことがかつて一度でもあっただろうか。いや、あったはずがない。後生、この音色を耳にする度にもはや平穏ではいられまい。修道士たちのあの微笑みと涙を、この先忘れることはない。宗教を持たぬ私でも、彼らのために祈ることならできよう。白い靄の向こうにあるはずの、知られざる真実にこころ託して。慎ましやかで厳粛な聖歌の唄声が残響する、荘厳な山々のパノラマと美しい湖畔の木々の合間に、飛び立つ鳥たちの囀りが、神の国へも届きますようにと。
シネマな時間に考察を。
2011年4月20日

『神々と男たち』
修道士として生きることに意味があるのか。殉教者として死ぬことに意味があるのか。これを映画化したことに深い意義を感じる映画でした。クリスマスの夜に、手当てが必要な仲間のために医師や薬を要求するも大人しく引き上げた過激派たちとの交流を見る限り、キリストを信じていようがアラーの神を信じていようが、神を信じる心が同じであれば殺し合いはなくなるはず。ですから彼らの出した「残る」という結論は神に仕える者として出した「平和への希求」でもあったのでしょう。
こねたみっくす
2011年4月16日

映画「神々と男たち」それでも神は沈黙を守るのか
★★★ 緊張感と修道士達の思惑を含んだ、ひっそり交わされる視線が何かを語る。結局自分には「祈り」を、彼らと同じには感じられない。信仰に支えられた暮らし、生き方ってどんなだろう。この悲劇的な事実を知ってその思いはさらに強くなる。神の御心ってどこで示されているのか。あんなふうに地元に根を下ろしたようにしていても、最終的には周囲の人たちは彼らを守ってはくれなかったのだ。そんなふうに考えると暗澹たる気持ちになるが、そのあたりに宗教を求める「何か」があるような気がした。
soramove
2011年4月16日

「神々と男たち」
実話であり、キリスト教とイスラム教の垣根を超えたとても厳かな作品で、宗教が非日常的な存在であるわたしでも胸に迫る素晴らしい作品だった。フランス政府から帰国命令が出たにも関わらず留まることを選択した修道士たち。"チャイコフスキーの白鳥の湖" をバックミュージックに、ワインを酌み交わす修道士たちの姿が心に残る。降りしきる雪のでエンディング。とても、とても印象的なラストは脳裏に焼き付く。フランスで大ヒットし、カンヌ映画祭のグランプリ(2010)に輝いたのも当然であり、"荘厳/神々しい"という言葉がぴったりの作品。
ヨーロッパ映画を観よう!
2011年4月4日

神々と男たち
★★★★ 7人の修道士たちはとても人間らしく迷います。誰だって死にたくはありません、しかし自分たちを頼る村人たち、何より神に仕える身としての生き方、両方の狭間で揺れる心の描き方が実に上手く、苦しい胸のうちがヒシヒシと伝わってきます。本国からは帰国命令が出ている。帰国する大義名分だってあるわけです。彼らの意志の力、人間らしさ、信仰心、そういったものがまるで浴びせかけるように観る者を惹き付けて止みません。それら全ての光景が集約・蓄積されたクライマックスの胸を締め付けるような感動を是非感じ取って欲しいです。
LOVE Cinemas 調布
2011年3月18日

神々と男たち・・・・・評価額1600円
★★★★ 信仰に生きてはいるが、ごく普通の人間として描かれる彼らは、我が身に迫る危険に慄き、自分の中にある生への執着を隠そうとしない。全てを捨ててフランスへと帰るか、それとも自分達を必要としてくれる村に留まるか。それからの生活は、死を意識しながら自分の中にある信仰と改めて向き合う時間となる。彼らは、表向き平和で静寂な暮らしを続けながらも、それぞれが個性ある一人の人間として苦しみ、恐れ、葛藤する。流れは淡々としているものの、ボーヴォワは一人一人の苦悩を丁寧に描写し、飽きさせる事はない。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2011年3月13日

神々と男たち
★★★★ 修道院は村人に根付いている。意見は二分し、今少し様子を見ようということになる。いつ襲われても不思議ではなかったが、彼らはいつも通り、讃美歌を歌い、祈る毎日を送る。やがて、それまでの平穏が一変する夜がやって来る。クリスチャンはなすすべもない。若いだけに信仰に純粋で理想主義者と揶揄されようがかまわない、と独白もしている。この若さと老練さの差異もこの映画の見所。途中、何故かヘリコプターが修道院上空を旋回する謎のシーンがある。ヘリは正に真相の謎を仄めかすためだったようだ。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年3月5日

【TIFF2010】『神々と男たち』(2010)/フランス
★★★★★ 敢えてこの作品は事実を検索しないでご覧になるほうがよいように思います。ここに存在する修道士たちの心の行方を描くことによって、本作はその重みを出しています。何度も何度も話し合い、そしてそれぞれの心が決まり、意見が1つになっていく瞬間の空気が清々しくすら感じる。そして時折挟まれている讃美歌や祭祀の儀式の映像がとても印象的で、彼らの魂の崇高さを現すようにも感じる。志を1つにすると決めた人間の美しさ、それが一層、無言の結末を引き立てる役割をしている。静謐で質素な映像の中、彼らの在り方は胸を打つものがありました。
NiceOne!!
2011年2月5日


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