菊とギロチン:作品を観た感想(7)

『菊とギロチン』: 大正末期の不穏な時代の物語だが、平成も末期 @ロードショウ・シネコン
女相撲一座の物語にも、ふたりの中心人物がいて、ひとりは花菊。映画の中でどんどんアイデンティティを持ち、成長していく。花菊を演じる木竜麻生は、観るのははじめて。あまり特徴のない雰囲気なのだが、役柄にあわせて、どんどん顔つきが変わっていくあたり、今後が楽しみ。もうひとりは十勝川。映画では、あまり目立たないように描かれていたが、途中から彼女の位置づけが重くなってくる。演じるは、韓英恵。これもまた、好演。軍部が台頭し、徐々に自由が乏しくなった時代での、いわば最下層のひとびとの物語。
キネマのマ〜りゃんひさ映画レビュ...
2018年10月24日

「菊とギロチン」
今回も見ごたえがあった。本作がユニークなのは、大正時代末期に実在したアナキスト集団「ギロチン社」に所属する若者たちと、興業としての女相撲に加わった女性たち、という、共に当時実在した2つのグループを組み合わせた点である。時間の経つのも忘れるほど見入ってしまった。天安門事件や韓国・光州事件の若者たちの姿と重ね合わせて考えてみるのもいいだろう。中濱鐵を演じた東出昌大、古田大次郎を演じた寛一郎、共に渾身の熱演である。また花菊を演じた新人、木竜麻生も素晴らしい。本作の成功は、相澤脚本の力も大きいだろう。画面から異様な熱気が伝わって来る、これは本年屈指の秀作である。
お楽しみはココからだ〜映画をもっ...
2018年8月12日

菊とギロチン
ガツンと来る作品。特に良かったのが、砂浜で女相撲の力士たちが延々と踊るシーンでは、自由を体現した若い男女たちの大らかさが見える名場面でもあります。女相撲を通して、人間としての強さと生命力を身に着けてゆく花菊の成長をまなざしと佇まいで表現した木竜麻生、その対となる十勝川の、朝鮮人の韓英恵の演技アプローチが何よりも素晴らしかった。いささか駆け足気味ですが納得の出来栄えであります。画面の隅々まで自由があふれている、3時間強に渡っての上映時間に端折れる部分もあったのに、ひたすら続く反乱狂騒曲には、観客も心地よく翻弄されたはずだと思います。
映画に夢中
2018年8月2日

「菊とギロチン」:ナマ木竜麻生を見ましたよ
大江戸はそれほど気に入ったわけではなく、あまりにも思想的側面がストレートに出ているので、ちょっと疲れちゃいました。そして、この物語を描くのに、ここまで尺が必要だったのかなあという気もいたします。女力士の「花菊」を演じた注目の新人=木竜麻生(きりゅう まい)にはスター性があって、今後も要注目でしょう。
大江戸時夫の東京温度
2018年7月28日

菊とギロチン・・・・・評価額1750円
関東大震災直後の不穏な時代を舞台とした物語は、閉塞感にあえぐ人々の生々しい感情を乗せて疾走する。昭和のATG作品を観ているかの如く、圧倒的な熱量を持つ大怪作である。3時間を超える上映時間に、凄まじい情報量が詰め込まれた物語は、教科書的な意味では構造と展開がかなり歪。3時間9分はの上映時間は全然長くはなく、むしろ魅力的な登場人物の物語を持っと観ていたかった。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2018年7月18日

菊とギロチン
相撲を描いた映画としては「渾身 KON-SHIN」、古くは「シコふんじゃった。」くらいか。国技なのに割と少ない。ギロチン構成員が女相撲に講じるのは気晴らしなのだけれど、雰囲気としては女相撲にあるアナーキーな雰囲気を嗅いでいて、ある種の同志感を感じていたのかも。女は女でまだ参政権も与えられていなかった、「弱い奴じゃ何も変えられねえ」時代だった。言わば女性解放過激派の原型にも見える。
佐藤秀の徒然幻視録
2018年7月9日

菊とギロチン
“菊とギロチン” も3時間強の長尺もの。嫌だな〜と思ったが、長さは感じない。まとまりにはやや欠けるが、それを上回る熱気で最後まで突っ走る。監督の言う通り「自主独立、自由に自分であることの大切さ」を訴える映画だった。映画は良かった。
あーうぃ だにぇっと
2018年7月9日


1.作品ページ

2.観たい作品リスト
3.追加

4.近日公開
5.公開中
6.DVD新作近日
7.DVD新作(2カ月間)
8.DVD旧作
9.超人気作品
0.トップ
アマゾン最安値購入
キーワード: