隠された日記 母たち、娘たち:作品を観た感想(10)
隠された日記 母たち、娘たち
ルイーズが登場する場面の中にオドレイもいるという手法は面白いと思います。ルイーズの様子に、オドレイが自分が思う生き方や、母親になったら自分はどう生きていったらいいんだろうかという不安を重ねあわせているのだと思います。そのことが二人を同じ空間、同じ時間に一緒に画面に登場させることで表現されているように感じます。カトリーヌ・ドヌーヴの華のある存在感は言うまでもないですが、マリナ・ハンズのオドレイの内面を素直にさらけ出すような演技、マリ・ジョゼ・クローズの自分の気持と夫からの束縛の間で葛藤する役作りがよかった。
映画とライトノベルな日常自販機
2011年9月25日
mini review 11522「隠された日記 母たち、娘たち」
★★★ この映画に登場する男たちは、三代の女たちに較べて、どこか頼りなさ気に描かれている。この作品は女性映画であるのだが、こうした男たちはまた、女性の「自由」と「自立」を巡る物語に少なからぬ陰影を与えることになる。母と娘の物語は、どこかで「母性」の継承を巡る物語に転化することになる。しかし、男たちはそのことを体験することが出来ない。だからおずおずと、崇拝したり、見守ったり、からかわれたりしながら、その「自立劇」につきあうしかないのかもしれない。そうでなければ祖父の悲劇が待ち構えることになるのかもしれない。
サーカスな日々
2011年4月17日
隠された日記 母たち、娘たち
★★★ 女として生きていくのもいいけど、やっぱり自立した女性でいたい。そうやって模索して生きる姿は、いつの時代でも変わらないものだなって思う。母の言うことを叶えたいけどかなえられてないジレンマ、自分が母親になる事への恐怖。肉親だからこそ言えない葛藤。母に受け入れてもらえていないと感じている苦悩なんかは、なんか見ててせつなくてね〜。偶然見つけた祖母の日記をきっかけに、自分と母の関係を見つめ直していく…。心の闇にもっていたものを解放したとき、はじめて人は心の底からすなおになれるし、人を思いやれるんじゃないかなって思ったわよ。
C'est joli〜ここちいい毎日を〜
2011年1月14日
隠された日記(MERES ET FILLES)
オドレイは仕事は順調ながら、いい年になっても結婚をしていないという状況にいます。お母さんも医者としてバリバリに働いていますが、それは祖母がそれを望んだから。オドレイもその影響を受けたのだと思われますが、その大本は祖母。彼女は祖母のことを知りません。それは、母親が子供のころ祖母が家を出て行ったからでしたし、見つけた日記がその謎を解くカギになっていくのでした。昔や今の女性の生き方についてとか、祖母の失踪のなぞ解きなどなかなか面白い映画でしたので、お勧め。タイトルは原題に忠実な方がいい様な気がします。以上、ご参考。
シネマクマヤコン
2010年11月22日
隠された日記
★★★ フランスのボルドー近郊の小さな町に住む家族の葛藤が、祖母−母親−娘の3代にわたって女性の自立という点に焦点を当てて描かれている、至極真面目な作品。それだけでなくサスペンス的な要素も盛り込まれ、さらにはカトリーヌ・ドヌーブも相変わらず元気であでやかな姿を披露していて、存在感が一層増しています。主役である娘のオドレイを演じるマリナ・ハンズも、相当難しい役柄を実にうまくこなしていると思いました。
映画的・絵画的・音楽的
2010年11月20日
「隠された日記 母たち、娘たち」
主人公はオドレイだと思うが、ドヌーヴ、ママの存在が圧倒的で娘のオドレイも霞んでしまっている。しかしメモリーとして登場するルイーズの存在感は中々のものだ。女性が職業を持つことが難しかった50年代、夫との確執に苦しみ悩むルイーズの姿がとても印象的である。ルイーズ役のマリ・ジェゼ・クローズは哀しみと、苦しみを背負った孤独な女性を好演している。ラスト近く、とてもミステリアスに見えたルイーズの過去が暴かれる。あのルイーズの運命には驚き!ルイーズの過去が明かされショックを受けるマルティーヌを慰めるオドレイ。そこに母と娘の深い愛を見た。
ヨーロッパ映画を観よう!
2010年11月14日
*隠された日記 母たち、娘たち*
娘オドレイと亡霊のようなおばあさんルイーズとつながりが出来たり、母との仲もだんだんと縮まったり、そのうちある衝撃的なことが発覚‥ミステリータッチでもありました。こういう、主婦だけでは収まらない人たちの悩みを描いた作品は多くあります。でもこれはそれをさらに3世代に渡って描いて、結局そういう思いを具現化したのが母マルティーヌで、客観的に見てその後の人生をどうしようかと迷っているのが主人公のオドレイ。それぞれ時代も立場も違っても共通する悩みは同じだったりして、共感できることばかり。素晴らしい作品でした。
Cartouche
2010年11月8日
隠された日記 母たち、娘たち
★★★ 基本的にオドレイ役のマリナ・ハンズを中心に話が進んでいく。母マルティーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は評判の内科医で見るからにやり手。気が強く自立した女性、しかしその心の奥には母親ルイーズへの愛情と恨みが降り積もっているという役どころ。重要なのは、母の自分に対する本当の想いを知ったマルティーヌが、オドレイに捨てられたというわだかまりを解消し、オドレイも未来に向かって生まれ来る我が子とともに歩いてゆこうと心を決めることにあるのでしょう。祖母ルイーズが娘に託した本当の想いが孫のオドレイにまで伝わった瞬間がそこにはありました。
LOVE Cinemas 調布
2010年10月27日
隠された日記〜母たち、娘たち〜
★★★ 祖母ルイーズは母が幼いころに家庭を出奔していたとされる。思えば母は祖母についてほとんど何も話してくれていなかった。祖母は日記に丁寧に料理のレシピを書いていて専業主婦だったことが伺え、オドレイはそのレシピを元に料理を作る。しかし、それなら、なぜ祖母は失踪したのか…。料理以外のというか、主婦以外の要素の日記の内容は映像で表される、、。ラストで、実はある秘密を母はオドレイに打ち明ける。オドレイは結論できないままで終わるが、胎内と家庭が相似形となって表現されてしまうことがこの映画の真髄だろうか。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年10月23日
【Femmes@Tokyo】『隠された日記 〜母たち、娘たち〜
★★★★ 女性としての生き方が横糸とするならば、縦糸となるのは祖母・母・娘としての生き方。自分が成し遂げようとすることを相手がすることは、自分の決めた枠組みに相手がはまらない矛盾。どうしたらそこを乗り越えて行けるのか、という問題に対して映画は、「自分の底を相手にさらけ出す」方法を提示している。そこから見えてきた予想外の展開…それすらも受け止めていかなくてはならないほど、闇が深かったら。自分にそんなことがあったら、正面から対峙していけるのだろうかと考えてしまいます。きちんと女性たちの声を汲み取っている良作でした。
NiceOne!!
2010年9月26日
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