ラスト3デイズ すべて彼女のために:作品を観た感想(15)
ネタ元を訪ねて 第二弾 『ラスト3デイズ すべて彼女のために』
★★★★ あくまでサスペンスとして描いているんですね。不要なアクションを極力排して、観客の関心を愛のために暴走する主人公の行く末に固定して、他に余計なことはしないというストイックな構造をしていますねハリウッドがやりそうなストーリーをフランス風味でやってみました、みたいな意図も感じられ、ハリウッドリメイクはある意味では先祖返りなのかもしれませんね。
映画部族 a tribe called movie
2012年5月31日
ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜
これはまさかの拾い物でした。しかし警察は何をしているのか。反論もなく懲役20年の冤罪とは…。実際に脱獄の本を読み、著者に会い、全ての家族の絆を断ち切り、資金を用意して、看守を殺すことも出来るのか…「それが出来ないものには勧めない」と言われる夫。彼が信じているのは妻の言葉だけ。ヴァンサン・ランドンさんの哀しみを湛えた瞳と決意を秘めた眼差しで、無言でも想いが伝わってくる。愛する人のために平穏な日常も家族も全て捨てられるのかと問う本作、終盤の逃亡劇は下手にアクション性をいれなかったのが逆に良かったと思います。
いやいやえん
2011年10月10日
ラスト3デイズ 〜すべて彼女のために〜 (Pour elle)
★★★★ 心情が透かし見える丁寧な演出で描かれている為、登場人物らの想いがダイレクトに伝わり心を揺さぶられる瞬間も多い。主人公の父親がこれからしようとしている事、それが永遠の別れになる事を悟りながらも言葉には出さず、ただ力強く孫と息子を抱きしめる姿に、強烈に胸を締め付けられる思い。これだけ心情を丁寧に描きながらもシーンには無駄がなく、物語が流れるように進む好テンポを維持しているのにも驚いた。また、堕ちる所まで堕ちてしまいそうな展開を、ほんのちょっとの魔法のような出来事で救いあげる作り手の優しさも非常に好印象。
Subterranean サブタレイニアン
2011年2月9日
ラスト3デイズ 〜すべて彼女のために〜
★★★ 全く真犯人には触れてない所がいまひとつスッキリしませんが、多くを語らなくても夫の気持ちはすごく伝わってきたし、どうやって妻を救い出すのかという点では丁寧に描かれてたし、なかなかスリリングな展開で良かったです。だけど気持ちはわかるけど夫の行動はあまり同意はできませんな。関係ない人たちが巻き込まれてしまったのはかわいそうでした。夫がちょっとくたびれた感じのおじさんなのがいいですね。平凡な国語教師が愛する者のために犯罪者になっていく過程は好みの展開でした。
映画鑑賞☆日記・・・
2010年12月12日
すべて彼女のために
思いっきり洗練されたサスペンスなんだけど、夫のジュリアンの妻への愛情がぎっしり詰まってる作品ともいえます。タイトル通り"すべて彼女のために"なんですよ〜(涙) ただの国語教師がここまでできるなんて、、凄いとしか言えません!ハリウッドリメイクでは夫役をラッセル・クロウが演じてるんですが…普通っぽさが夫ジュリアンの魅力なのでどんな風になってるのか…。気になるけど、、本作で満足してしまったので、見るかどうかは公開になってから考えよっと〜(笑)
ひばなのシネマの天地
2010年11月23日
ラスト3デイズ-すべて彼女のために- / 78点 / POUR ELLE
★★★★ 本作の中に一般的なモラルはありません…何が正しいとか何が許されるのかとか考え始めると、到底納得できるようなもんではありません。実際、鑑賞後はモヤモヤがハンパなかったです。でもこれは、"すべて彼女のために"の映画なんすよね。観客は納得も肯定もしないけれど、かといって否定することも出来ず、ただ、その選択をした男を傍観するしかない…その選択をした男がどのような結末を辿るのかを、ただただ凝視し続けるしかない…。観客を挽きつける展開の上手さと、相手を単純な悪としない確信犯的なストーリーの上手さで、高い満足度を得られました。
ゆるーく映画好きなんす!
2010年11月16日
『すべて彼女のために』(2008)/フランス
★★★ この話、あらゆる困難を払う過程のスリリングさや、夫妻の愛の絆なんかは確かに見ものなんですが、それ以上に観客に課題を投げかけているのはラストシーンだと思います。その後の方が大変…。彼らの目は決して笑ってはいない。むしろこれからの困難や予測、不安が色濃く出ているように思えました。息子のオスカルくんとの関係もどうなっていくんでしょう。非常事態よりもむしろ、平常時の方が、人間関係は結束しにくいものですから、その後も観てみたいような気分になりました。ともあれ飽きさせない作品です。
NiceOne!!
2010年4月10日
「すべて彼女のために」を観た感想
★★★★ 妻を守りたいっていう夫の思いがすごい。息子と妻と3人で暮らす日がきっと来る。そう信じてひたすらひたすら頑張るのだ。なんていいダンナ様! ここまでしてくれる人いるかなー? ジュリアンの父との関係もとてもよかった。息子を思う気持ちが言葉に出さなくても伝わってきた。ただ、ラストは思った程スッキリしなかった。でも「すべて彼女のために」という夫の愛情で満足した。
映画初日鑑賞妻
2010年3月15日
すべて彼女のために
すごく見入らせられる見応えある内容でした。これは大満足。前半のゆったりしたテンポで、このまま最後まで行くのかと思いきや一転して、後半のサスペンスチックな逃亡劇の急テンポ。見ていて手に汗握る想いで見入ってしまった。特にジュリアンの父親の言葉にしないあの態度がグッときた。最愛の妻のために犯罪も厭わない、家族と二度と会えないなど、覚悟を決めて計画実行に奔走するジュリアンの姿を見てると、リザってすごく旦那に恵まれた女性だなと思いました。ラストのナレーションから、困難を匂わす感じが個人的には良かった。
だらだら無気力ブログ
2010年3月10日
すべて彼女のために
★★★☆ 彼は何日もかけて、緻密な調査と綿密な計画を立てるのだが、やはりド素人の悲しさでスムースに事は運ばない。殺されそうになったり、逮捕されそうになったり、終始緊張の連続であった。この緊張感は凄まじい。余りにも大胆な行動を起こす主人公だが、決してこの作品はアクション映画ではない。実に地味で現実的なのだ。またラストの予測もつかない。フランス映画らしいね。妻リザを演じたダイアン・クルーガーは実に美しい。ヴァンサン・ランドンは、かなり老けこんでいるし、僕の好みのタイプじゃなかった。
ケントのたそがれ劇場
2010年3月10日
すべて彼女のために
★★★ はじめのうちはテッキリ"夫婦の間の純愛の物語"だとばかり思いながら見ていたところ、途中から、脱獄を巡るサスペンス映画としか思えなくなりました。警戒の厳重な現代の刑務所から脱獄することなど可能なのだろうかと、最後までハラハラドキドキさせられ通しでした。その意味で、すぐれたサスペンス映画と言えるでしょう!
映画的・絵画的・音楽的
2010年3月8日
*すべて彼女のために*
冒頭の迫力あるつかみから、後半への持って行き方など、とにかくムダがなく怖いくらいと引き込まれます。それなのに色々なシーンからジュリアンとリザの気持ちが読みとれる所が見事!! …で見てるときにはハラハラドキドキなのに、終わってみると残るのは"痛いまでのみんなの気持ち"ジュリアンとリザはもちろんのこと、表面的には冷たいのに彼のことをすべてお見通しで、そっと、でも強く見守るお父さんが感動的!ハッピーエンドかそうでないのかわからないラストもフランス映画らしくて素敵です。あ〜まだ抜けられない・・。
Cartouche
2010年3月5日
「すべては彼女のために」
マイベスト決まりの大満足フランス·サスペンス。毎週刑務所を訪問するジュリアン親子。しかしオスカルは母親リザに口も聞かず触れられるのも拒絶する。愛する幼い息子に無視されるリザは自身が置かれた立場より辛かったかも知れない。その時ジュリアンも又、オスカルを母親のいない子供にしたくないと誓う。"すべて彼女のために"..自身の危険を顧みないであこまでする夫っているだろうか?ある意味リザって幸せな女性。終盤近く、父親との過去の確執も消えてしまったかのようなジュリアン親子の抱擁シーン..あの場面には少々感動。
ヨーロッパ映画を観よう!
2010年3月4日
すべて彼女のために
★★★★ 法や国家に見切りをつける、大胆にして切実な個人の思いがそこにあり、ごく普通の教師が、脱獄のため犯罪に手を染めるという意外性が効いている。むろん簡単に実行できることではなく、大金を巻き上げられた上、暴力をふるわれて打ちのめされたりするが、逆にそのことがジュリアンの決心を固める。愛する妻のため一人孤独に戦い続けるジュリアンを演じたヴァンサン・ランドンが素晴らしい。細心の脱獄計画はサスペンスとして楽しめるが、基本はヒューマン・ドラマ。映画は、愛する人のためにすべてを捨てる覚悟はあるかと問う。
映画通信シネマッシモ☆渡まち子公式HP
2010年3月3日
すべて彼女のために
★★★ 観客は真実の映像を見ることで、早々にリザが冤罪であることは解るようになっています。それにしてもあんな程度で有罪になってしまうとは恐ろしい。誰も頼れないならもう自分で何とかするしかない。万策尽きたジュリアンはリザを脱獄させようと考える。ここから一気に物語りはサスペンス調に。とても国語の教師とは思えない工作員っぷりには驚かされますが、これも全て妻への愛情のなせる業ですね。ある日突然、これまでの苦労が全て水の泡に…。ここからが本番に突入。が、いずれにしてもスッキリしない後味になってしまったように思います。
LOVE Cinemas 調布
2010年3月2日
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