海辺の生と死:作品を観た感想(1)
「海辺の生と死」:じーーーっくり撮りすぎ
こじんまりとしながらも2時間35分の長尺です。芝居の持続により、役者の全身から立ち上るリアルな切迫感や情動が、(例えば相米の長回しのようには)感じられなかったのです。この手法を生かすには、満島ひかりの場合(演技が)うますぎたのかも知れません。あ、でも永山絢斗の芝居は今回もうまいとは言えませんが。「緊張→弛緩:意外性とそこに漂う虚しさ」という構図はわかりますが、何だかやりようによっては、もっとこの作品を高められたような気がしてなりませんでした。特に最後の最後はあまりに軽くて、この2時間35分を支え切れていなかったように思えるのです。
大江戸時夫の東京温度
2017年8月22日
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