沈まぬ太陽:作品を観た感想(42)

沈まぬ太陽
★★★ 山崎豊子女史の原作というだけあって、見ごたえありました。チョイ役にも実力ある俳優が出ていて、超大作という感じです。墜落事故のエピソードは、他のドキュメンタリーや映画の方が臨場感がありました。久しぶりに観た、小島聖さんが、ダントツによかったです。あの誘惑に勝てる男性はいないでしょう。
映画、言いたい放題!
2010年12月4日

沈まぬ太陽
男のロマンとエゴ。私利私欲の渦巻く政界と企業…画策される罠。どうでもいいことに巻き込まれ命を落としてしまった被害者の方々・・どの角度から見てもよく描かれていて、本気で怒ったり泣いたりしながら見てました。息子夫婦そして孫まで亡くした初老の男性、、。一人お遍路に出るのですが、その姿がさみしくて悲しくて、、。被害者の一人一人に家族があり人生があることを大きな渦の中では忘れられてしまう。航空機事故をきっかけに、狭い視野で過ごした毎日がどんなに些細な出来事ばかりだったのか…。アフリカでの生死の営みと比べ、明日への活力を見いだせる作品。
ひばなのシネマの天地
2010年5月22日

映画 沈まぬ太陽
ストリーは良かったけどあとあと考えてみるとこのシーン必要か?とか、左遷の話が前半に集中しているけどそれを半分の時間にできたのではないか?とか。飛行機の機内で異常が発生したときの酸素マスクが安っぽいなぁとか。あの状況でおれはもう助からないだろうとノートに書いたものが遺族にわたるとき、全然遺品に傷がついていない(ノートが綺麗に残っている)とか。ツッコミ所満載でした。妻はよく耐えた…と思う。意地でも主人についていくというのは多分時代なんだろうなぁ。赤い公衆電話が懐かしい。
単館系
2009年12月21日

沈まぬ太陽
当時の時代の雰囲気からして日和見した組合盟友の行天(三浦)とどちらが将来、出世に好都合だったか分からなかった気がする。海外赴任はまずは発展途上国、次は欧米諸国というのが一般的な気がするが、恩地の場合、連続でしかもいったん帰国なしというのが懲罰人事の本質だろう。恩地がケニアでゾウを射撃してゾウが倒れる瞬間とジャンボ機が墜落する瞬間をシンクロさせることにどれほどの意味があるのか。当時から象牙のためのゾウ虐殺は問題化していたし、優雅にハンティングというのはキャラクターと違和感がある。
佐藤秀の徒然幻視録
2009年12月19日

沈まぬ太陽
墜落のシーンがとてもリアルで衝撃的です。どれほどこの作品が真摯に創られたかを感じました。事故のシーンの後、物語は恩地の過去の比重が高くなってきます。経営陣たちの私欲に走る姿は、醜く画面に映し出されていきます。特に、昔の仲間たちを大切に思って生きた恩地とは正反対の人生を選んだ行天の姿はその末路と共にひとつの時代を感じさせるものでした。また、この大企業と政治やマスコミとの癒着も奥が深くて考えさせられました。映画全体から感じられる熱意がひしひしと伝わってきて、見応え充分でした。
とりあえず、コメントです
2009年12月9日

サラリーマンはつらい 「沈まぬ太陽」
しょっぱなからリアルな航空機事故の無念さ、痛み、哀しさ、切なさ。あっという間に胸が詰まってしまった。恩地は偉い、どんなに理不尽な扱いを受けても自分の筋を曲げない。左遷された先でも頑張るし、家族の謗りを受けても堪える。ただ…恩地のように強い人はそういないだろうな、と思ってしまった。むしろ行天の方にちょっと共感してしまったり…。会社がおかしいとわかっていながらも、迎合して生き残っていく。たぶんそれだって苦しいはず。そんな人は多いはず。その辺が美樹ちゃんが訴えていたことなんじゃないかな..。
筋書きのないドラマ、あるドラマ
2009年12月3日

映画「沈まぬ太陽」は現実の姿をどこまで描けたのか?
映画の核が大企業という組織の中で、個人がいかに信念を持って生きていくことの困難さを描くことにあるとすれば、そのことに成功したとは言えない。その理由は皮肉なことに御巣鷹山の事故の描写である。映画の狙いが、大組織の中で翻弄される個人の姿を描くのであれば、この事故を描くべきではなかった。原作という制約があるにしても、そこはこの事故の扱いを小さくするか、労働基準法を無視した労働強化がこの事故を生んだという描き方にすべきであった。
映画と出会う・世界が変わる
2009年12月2日

空疎な大作映画「沈まぬ太陽」の中でここだけは印象に残る
[沈まぬ太陽]という空疎な大作において私が唯一、印象に残ったのは靖国神社前で龍崎(品川徹)と国見が会見し、その後、靖国側と他の方向へと別れるシーンである。この場面には龍崎に代表される戦前の遺物がお国の為にというときの本質が何であるかを見事に表現していたのではないかと思う。龍崎は「不毛地帯」の主人公であり、瀬島龍三がそのモデルである。「無駄とも思えるスケールの大きさと豪華キャスト」が空回りする中で、このシーンは突出して冴えていると思う。
映画と出会う・世界が変わる
2009年11月26日

「沈まぬ太陽」
★★★★ 膨大な原作を、いかにして3時間22分という時間内に収め、しかも原作の良さを損なわずにすむか、という課題。この、テキパキと展開しつも、原作の勘所はきちんと押えて、なおかつ社会派ドラマの骨格を崩す事なく、感動のドラマに仕上げた西岡脚本の見事さには特に感嘆した。…ともかくこの映画は、半官半民企業と政治の世界の癒着・乱脈ぶりに改めて憤りを感じるもよし、男の仕事とは、男の生き様とは何なのか、家族はそんな父あるいは夫をどう支えて行くべきなのか、等、いろんな事を考えさせてくれる。
お楽しみはココからだ~
2009年11月25日

沈まぬ太陽 この映画の作者たちのアフリカ観は一体どうなっている?
冒頭の恩地の象狩りのシーンには疑問が残る。恩地が放った銃弾が象に命中して崩れ落ちるように倒れるシーンと御巣鷹山にジャンボが墜落する瞬間を重ね合わせるカットのつなぎにはどのような意図があるのか?この映画の作者たちは、恩地のアフリカでのハンティングにどのような意味を持たせているのか? 私は冒頭の象狩り、恩地のアフリカの住まいの中の動物たちの剥製の置物、日本の自宅での象の牙の装飾品などが非常に違和感というか、嫌悪感を抱いた。やはりこの映画の作者たちのアフリカ観はおかしい…。
映画と出会う・世界が変わる
2009年11月21日

『沈まぬ太陽』が沈みそう!
主人公は、辞めないことが「男の矜持」だと考え、家族に苦労をかけ続ける。それでも妻はどこまでもついてきてくれて、反抗していた息子もやがて理解を示してくれる。虫のいい話だが、若者が3年経っても会社を辞めず、熟年離婚という言葉もなかった時代だから成立する物語。懲罰人事のために海外をたらい回しにされるのだが、もう少し現地への配慮があっても良かったろう。主人公の不遇を語るには、不本意な人事であることを強調すれば充分であり「よくこんなところにいられるな」なんてセリフは不要である。
映画のブログ
2009年11月18日

「沈まぬ太陽」は薄っぺらで寒々しい大作である。
膨大な原作を3時間22分の作品にまとめようとしたのが失敗であったのではないか。映画は時系列で語られるのではなく、3つの時代が交互に語られていく。そんなわけでセリフは物語の状況を説明するために存在して、登場人物たちの心情を物語っているわけではない。だから、この映画には厚みや奥行きが感じられない。オールスターキャスト、海外ロケなど非常に贅沢なつくりであるが、この作品はどこか薄っぺらで寒々しい。
映画と出会う・世界が変わる
2009年11月16日

映画「沈まぬ太陽」が描くアフリカへの視点は時代錯誤である。
この映画に対して白けるのはラストのアフリカの大地である。この映画ではまるでアフリカの大地に心の癒しがあるような描き方であるが[ナイロビの蜂][ブラッド・ダイヤモンド][ダーウィンの悪夢]といった現代のアフリカを描いた作品が登場している今、そのように簡単に「悠久の大地のロマン」のようなアフリカへの見方が果たしていいのか?おかしいのではないか?この点は全く説得力がない。この映画は、現代に起きた事件を描きながらも、この時代が持つ異常さを描くことはできなかった失敗作である。
映画と出会う・世界が変わる
2009年11月15日

映画「沈まぬ太陽」
渡辺謙さんの演技は、もはや怪物の域に達しているし、脇をしめる役者さんたちの演技も本当に素晴らしいです。良かったですよ。普通に良作。で、普通にもやもやポイントもありました。とまぁ言っても、僕は、謙さんの「魂が震える芝居」を観れて一定の満足感は得ております。謙さん渋い。カッコいい。それと物語の主題がね、やっぱ染みますよ。社会人、企業人なら誰しもが悩み、つまづくであろう普遍的なテーマを、謙さんがゴリゴリに訴求してきますから。今一度、真剣に考えてみようじゃないかってね。
おそらく見聞録
2009年11月15日

【映画】沈まぬ太陽
★★★ 実際は「日本航空」の腐敗を描いた非常にミクロな世界の物語だった。主人公恩地は現在自分が置かれている場所が世界のすべてだと思い込み「心の置き場所を間違えてきた男」だった。家庭内での問題が発生しても、時間の経過とともに何事もなかったかようになっている。すぐに不要だと気づくシーンが多く、全体的に過剰演出気味。飛行機が飛ぶたびにウソくさいCGに激しくガッカリ。以上がとても大きなマイナスファクターだったが、渡辺謙の熱演ですべてフォローされている、というのがこの映画の評価。
新!やさぐれ日記
2009年11月12日

「沈まぬ太陽」 サラリーマン必見
サラリーマンという仕事は組織の中にありながら、己を持ち続ける闘いだと言ってもいいのかもしれません。主人公、恩地仁はまさにそのような生き方をした男です。恩地という人物にとても共感し、彼のようにありたいと思いました。彼は自分の会社の仲間たちや、墜落事故の犠牲者にも一人の人間として向かい合います。それが人として企業として最も大切な「信頼」に繋がるのです。思いを通すというのはやはりたいへんなこと。けれどそれをせねば残るのは空しさだけ。すべきことをする、そのための勇気を与えてくれる作品でした。
はらやんの映画徒然草
2009年11月12日

☆☆「沈まぬ太陽」観てきました☆☆
重たい話の部分も多いですが考えさせられる部分も多く、涙しながら映画見ました。良く出来た作品かなと思います。事故の後の話、とても切ないです。娘が航空会社に勤めていて事故に遭ったお母さんの複雑さ、大きな企業がかかえている問題、出世の話などなど考えさせられながらの鑑賞でした。映画で多少大げさに表現されている部分もあるでしょうが大なり小なり企業では出世の足のひっぱりあいあります。自分のプライドを捨てず信念を貫く恩地はかっこよくヒーローに見えますね。
♪♪かずくんままのマネー&映画日記 ♪♪
2009年11月12日

【沈まぬ太陽】
とっても良かったです!!原作の恩地の不遇の時代、海外勤務の部分は回想として振り返る形を取っていて、とても巧い構成でした。それでも十分、恩地の心情は伝わってきたし、会社にそこまでされて尚会社に残る恩地の気持ちもちゃんと共感できました。映画も泣きました。やっぱり遺族の人たちの姿を見るともうダメです。そしてきっと誰もが同じ思いで見る、これだけの事故に対しての全く責任感のない企業の役職者たちと政府への怒り!原作でも感じたラストには納得いかないものも残りましたが、これが恩地という人なんですよね。
日々のつぶやき
2009年11月9日

映画「沈まぬ太陽」
約3時間半の長編。長いとは感じられない。でもやっぱり長編の原作を読んだ後では、内容がやや薄いと感じる。航空機事故のシーンは息をのむ迫力があり、涙が出そうになった。また、ケニア・ナイロビ等の海外ロケの映像も圧巻である。客層は圧倒的に年配者。やっぱりサラリーマンの悲哀は若い人達にはわからないかな。[不毛地帯]では主役である壱岐正(瀬島龍三氏がモデル)と思われる人物が首相代理人として重要な役割で登場するのはとても興味深い。
Serendipity !
2009年11月4日

沈まぬ太陽が、あれから全然沈まない
権威に流されず、信念を曲げないことが間違っているかのように冷ややかな世間。大きな犠牲を伴う、過去のどろどろとした不可解な事件、学校、会社でもときおり現れる同様の黒い闇のさまざまなシーンを思い出し、震え上がり、そして耐える恩地を応援した。一応最後にフィクションって出てきたけど、戦後の日本の政府、企業の体質が象徴されている作品だ。やはり日本人は極端を嫌うのだろう。ひとり勝ちは抑圧され、ひとり負けは身内ならどこまでも助ける。なにごともほどほど。改革もほどほど。
かわいいひと。
2009年11月3日

沈まぬ太陽 
★★★★ ☆実際に起きた「日本航空123便墜落事故」を題材にしたものなので、説得力もあるし迫力も満点であった。ストーリーの主眼は、労働組合委員長恩地元の苦難の人生と、悪徳経営者たちと政治家たちの暗躍などを並べて描いてゆく。また旅客機はCGだが本物そっくり、空港や御巣鷹山での墜落現場、数百の棺桶が並ぶ体育館などの空前のセットなど、邦画とは思えないスケールの大きさに度肝を抜かれることだろう。日本航空の協力もなく、よくこんな壮大な映画を創れたものである。大長編だが是非必見の映画といえよう。
ケントのたそがれ劇場
2009年11月1日

「沈まぬ太陽」 堂々の大河ドラマ、プライドは捨てないということ...
★★★★ 左遷の人事で10年余り、それでも会社を辞めることなく、会社にしがみつくが、このあたりの心情がいまひとつ分からない、ここで描かれるのはプライドをかけた意地の張り合いのように思えるのだ。人は誰かに認められたい、そしてやりがいのある仕事をしたい、結局自分がどう感じるかが問題なのだ。作品の主題に自分は近づけた気がしないが、映画自体は楽しんだ、このくらいしっかりとお金と時間をかけて作ってくれればそれだけで楽しめるのだ。
soramove
2009年11月1日

沈まぬ太陽
★★★★ 本物の映画を見させていただきました!企業の理不尽さや、組織の怖さを痛感したことのある人にはグサッとくる内容になるのではないでしょうか。上層部に「すいませんでした」と謝れば、帰国でき、今まで通りの仕事ができるのに、信念を貫き、出世や家族をも犠牲にする恩地の姿は丁寧に描かれており、まさに 「サラリーマンのお手本」で、とても見ごたえがありました。「会社って一体何だ?」と恩地は言いますが、「会社で雇われて働くってどういうことなんだろう…」とか、深く考えさせられました。
必見!ミスターシネマの最新映画!
2009年10月31日

☆沈まぬ太陽(2009)☆
★★★★ 想像していたようなドラマティックな盛り上がりとかはありませんでしたが、時間の長さを感じることなく観続けることができた見応えのある作品ではあったと思います。逆境に生きる恩地も苦しい人生だったかもしれませんが、そこから学ぶことも多く、器の大きい人間に成長して行きましたが、逆に、順調にエリートコースを進んで、上へのぼりつめることだけを目標にしていた行天は、上に行けなくなった時には、彼に残るものは何もなく実に虚しい人生だと思いました。
CinemaCollection
2009年10月31日

人は何の為に働くのだろうか。『沈まぬ太陽』
★★★★ 冷遇されても恩地は決して仕事を投げ出したりはしません。会社の中では共に働く仲間を思い、社会の中では航空機を利用する人に安全で快適という当たり前を提供し続けたかった彼は、常に相手の立場で物事を考え行動していました。仲間と共に労働の喜びを感じている人は今の時代、どの程度いるのだろうか。お偉方と役人との癒着や国家の浅はかな考え、欲に塗れた大人の姿は現代における日本社会の痛い所を突きっぱなしです。労働に対する価値観が変わってしまった今だから、この映画は心に映える作品のように感じました。
水曜日のシネマ日記
2009年10月31日

「沈まぬ太陽」みた。
★★★★ 何もできないからと何もしなければ何も変わらないと本気で考え、心血を注ぐことのできた時代の人々。結局は恩地ひとりが何かを悟っただけで、世の中は相も変わらず当たり前に日は昇り沈んでいく。政治も経済も、どこもかしこも体力が減退している現在の日本。どれほどの参考にもならない気がするけれど「真っ赤な太陽」に勇気だけは分けてもらえるような作品かなと思う。男性俳優陣に雰囲気がある方が多く、渋くて豪華だったのがこの映画の醍醐味か。動物園のライオンを評する恩地が妙に印象に残っている。
たいむのひとりごと
2009年10月29日

沈まぬ太陽
時折、ケニアの赴任当時のシーンと時を同じくして墜落事故へとつながる悲劇の家族の最後の別れのシーンが入り混じる。この構成は時間的短縮に仕方がないが、経営者の整備にかける費用を後回しにしたツケが大惨事を招いたと攻撃されても仕方ないとあとにつながる体質をクローズアップする。再び恩地がケニアに飛ばされマサイマラの草原で大自然の地平線が映し出される。これをみると派閥だ出世だと考えて会社にしがみついている社会がちっぽけな細かいことに思えて、ストレスをためる人間の小ささが情けなく思える。
なりゆき散策日記
2009年10月29日

[映画]沈まぬ太陽〜日本というシステムはなにを目指すのか
心に迫ってきたのは、組織における個人の力とはなんだろう?というむなしさだ。八木和夫(香川)が不正行為で、行天四郎(三浦)の工作資金を捻出し、その工作で日航が新たな利権漁りのネタになるのを回避して会社を救い、一方で行天四郎を告発して権力の亡者を放逐する。八木和夫はいわばこのストーリーでもっとも日航を変えた男でもある。しかし、しょせんはシャッポの交換で終わってしまう。命をかけた行動にも関わらず、だ。誰が幸せになってるんだろう?この日本という経済システムの中で。
NOW HERE
2009年10月28日

「沈まぬ太陽」鑑賞
自分達の醜さを直視して欲しいものです。こんな腐った会社と政治家だらけの国に生まれた事が情けないと思って、気持ちが暗くなりますよ。もっと遺族の悲惨さを訴えてくれれば…JALと関連の金権政治家を糾弾する位の覚悟がある映画なら拍手しますよ。でもそんなものは何もない。覚悟のない映画でした。おざなりで中途半端です、全部。人気小説の映画化はいいけれど、山崎豊子の小説の肝心な部分がすっぽり抜け落ちている。風刺がない。だから…感動はなく、後味が悪いだけ。
帰ってきた二次元に愛をこめて☆
2009年10月28日

『沈まぬ太陽』
裏切る行天、牙を抜かれた八木、悩み苦しみ続ける美樹、夫を理解しようともがく妻りつ子、父に理解を示す息子や理解できずに苦しむ娘、利権にひた走る経営陣、政治的介入を図る政治家、お遍路周りをする遺族、そしてもう一人のサムライ・国見会長など、いろんな人のいろんな人生ドラマが恩地元の人生に絡んでくるからこそ、そこに恩地元という一人の男の生き様が生まれる。恩地元という一人のラスト・サムライの信念が垣間見れる。これが同じ働く男としてはたまらなく格好よくも見えてくるんですよ。
めでぃあみっくす
2009年10月27日

【沈まぬ太陽】沈まぬ闘志
3時間22分映画。しかし、その長さは感じられず、衝撃的な事故の映像や、硬質なストーリー、渡辺謙の素晴らしい演技に冒頭からのめり込んでいく。そもそも労働組合って会社の社員のための組織のはず、、。このために尽力した結果が左遷人事って言うのが許せない。馬鹿正直で融通が利かなくて、、。でも憧れる生き方。こういう人が出てこないと、社会はどんどん腐ってしまう。私たちは彼に「お疲れさま」と言っていいのか。答えは出ないまま。。。
見取り八段・実0段
2009年10月26日

【沈まぬ太陽】理不尽な夕日
まさに理不尽とはこういう事。会社の社員のために戦い、会社のために尽くし、会社の犠牲になった人たちのために歩き回り…それでもこの会社は何も答えてくれないんだ!なのに恩地は会社を辞める事はない。どんなに虐げられても、家族を犠牲にしても、歩き続ける会社人間。その後ろ姿に、今の時代にはほとんど見る事ができない、流されない、屈しない、信念を曲げない、己の利に走らない清いリーダーの姿が見える。重たくも見応えある傑作。一応、大雑把に膿が出たとは言え、あの会社はこの後どうなるのだろう。
映画@見取り八段
2009年10月26日

沈まぬ太陽
★★★★ 象牙や剥製を飾る趣味が…胸の奥に野性を潜めてる喩えだとしても露骨。苛酷な目に遭いながらも逃げずに真摯に今を刻む不屈の男,恩地元を渡辺謙がみごとな存在感で魅せる。起伏に乏しいドラマが平板で,目的地が見えにくい構成と,いまいちなスケール感が相まって重厚さには繋がっておらず残念。とはいえ,抜群の時代性を取り込んだ本作の惹き付ける要因は大きく,恩地元の立ち向かう姿勢は,理想のリーダー像として強く印象に残ったのは事実。
Akira's VOICE
2009年10月26日

超大作「沈まぬ太陽」
★★★★★ 組織に属している人にとっては、自分の生き方って…と深く考えさせられる素晴らしい作品。パキスタンのカラチ、イランのテヘラン、そしてケニアのナイロビなどのロケ地もリアリティがあってよかったですし、ナイロビの壮大な自然は、本当に目の当たりにしたらまさに生き方が変わるくらいのものなんだろうなぁと感じました。何より御巣鷹山の事故後の、遺族の方、企業側、政治家などの心の描き方は繊細で、作り手側の熱さがひしひしと伝わってきました。ぼくの歴史の中でも最高の名作です。
Thanksgiving Day
2009年10月26日

沈まぬ太陽
内容は約3時間半という時間、だれることなく最後まで物語にぐいぐいと引き込まれました。純粋すぎてアカというレッテルを張られて海外の僻地へ島流しのような扱いを受ける恩地と、経営陣に寝がえることでエリートコースに乗り、そこから上へ上へと目指し続ける行天の対比がなかなか良かったです。
だらだら無気力ブログ
2009年10月25日

[映画『沈まぬ太陽』を観た]
主人公・恩地の、管理サイドから下される不遇が、私自身のこれまでの境遇に重なる。多くの会社員が、それぞれの会社で同じ思いを感じていることだと思う。渡辺謙は良かった。太い毛筆で描いたような存在感。我慢し続ける強い男。だがその横で、また異なる忍耐をし続ける家族がいる。そして、御巣鷹山でその自分以外の家族全てを失った男がいる。 アフリカの大地を這う恩「地」!日本のナショナル・フラッグ・キャリアの頂点を目指す行「天」…。分かりやすいネーミングの対比である。
『甘噛み^^ 天才バカ板!』
2009年10月25日

沈まぬ太陽
★★★★ 実に骨太な社会派作品でした。地理的にも登場人物的にも文句なく壮大なドラマです。結局、全ては会社のためにと思って行動している恩地もまた足元が見えていなかったということなのか、いや、彼は純粋に過ぎたのでしょう。長丁場でしたが、全く飽きることなくひたすら物語に没頭できた作品でした。随分駆け足に感じたところもありましたが、これだけの見応えと説得力を持った作品にはそうはお目にかかれないと思います。是非連ドラで観たい!
LOVE Cinemas 調布
2009年10月25日

*沈まぬ太陽*
80年代半ばというのは円高が進行。日本が世界の中で光輝いていた時代。その輝きの裏では大企業と政界の癒着、種々の裏取引などがあった。それらを扇動したり、動かしていた人たちは、自分でも悪いということはわかっていながらも"走り続けなくてはいけなくて"、そんな自分たちの悲しさもわかっていたのだろうと思います。恩地はエリートコースから外れてしまいました。でも自分の信念を曲げないということは自分に対して背いていないということ。恵まれなくても彼はきっと"豊か"であったはずです。
Cartouche
2009年10月25日

沈まぬ太陽 [映画]
★★★★ 衝撃的な墜落事故を始めのほうから持ってきていて、最初に企業の腐った体質の結果がこれだと見せつけられます。思ったより重々しい内容ではなかったです。とにかく渡辺謙さんの熱い演技は素晴らしかった。ハマり役でしたねー。航空会社の体質や不正、航空機事故、遺族の思い、しまいには政治もからんでドーンとスケールの大きいお話となっておりますが、映画というよりテレビドラマを見ているように思えてしまったのは私だけでしょーか、、、。ラストの夕陽はとーってもキレイでした。
映画鑑賞☆日記・・・
2009年10月24日

沈まぬ太陽
★★★★ 丁寧な演出と、何と言ってももちろん渡辺謙ですよ。どこまでも自らの正義を貫き通した恩地という男を熱く魅せてくれました。大作であることには違いないが、全体的に見るとイマイチ盛り上がりに欠けたような気がする。恩地がテロックスの通信だけで僻地へ左遷させられるところは、より会社組織の冷酷さを感じた。文句も言わず付いて行った奥さんのりつ子(鈴木)は偉いと思うがちょっと出来すぎの女房。恩地らと共に闘ったことを名誉に感じていた八木(香川)の死と恩地の心境なども見たかった。
映画道
2009年10月24日

劇場鑑賞「沈まぬ太陽」
作品はホント"濃い"ですな〜と。そして、かなり重い…(汗)ただね、原作は膨大なのに対して、3時間ちょっとで纏めるのは、やはり無理があったかな…と。上手く纏めてあるものの…。全く飽きなかったのは事実。3時間22分があっという間でしたよ。惹き込まれる作品!人間とは?仕事とは?家族とは?いろいろと考えさせられる内容だと思います。「会社って一体何だ?」恩地のこの言葉が非常に印象に残りました。信念を貫く男の苦闘を是非ともご堪能あれ!!!
日々“是”精進!
2009年10月24日

『沈まぬ太陽』
★★★★ ほんとにはやく見たかった山崎豊子の原作で映画化がある制限で無理と言われた作品。僕が好きなのは、たとえどんな立場になってしまっても人間としての心で人と接し、不器用な真っ直ぐの人生を歩みながらもそれに従い生きている主人公に惚れました。山崎さんのキャラで1番好きなキャラです。渡辺謙は、そんな恩知元を見事に演じていた。初めて悪役三浦友和もなかなかよかった。配役もいい。山田辰夫さんの最後の作品でもあります。
Mooovingな日々
2009年10月6日


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