天国の日々:作品を観た感想(2)
天国の日々(1978)
★★★★ そこは天国のように美しい自然がある。広大な小麦の海が風で波立ち、農場主の家が王様のお城のように見える。川べりの楽しい日々。日没後の残照に映えるシーンが多用され、ミレーの絵「晩鐘」を想わせる。チャックが疑惑に気付いてビルはいったん邸を去るのだが、アビーは憂愁を湛えたチャックを本気で愛するようになる。これで本当に「天国の日々」が始まると思いきや、徐々に不吉さが迫ってくる。「天国の日々」はナレーターを務める利発な本物の妹リンダにとってのものだろう。結局、彼女にとって農場での日々は全てが夢か幻のように見えたはずだ。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年9月30日
*天国の日々*
と〜っても良かった…。題名の天国の日々ですが、これビリーにとっては恋人が他の男性と暮らすのを目の当たりにするのですから、“地獄の日々”でもあったのですね。そのうちアビーが本当に農場主を愛し始めてることに気付いたビリー。一方農場主はふたりの関係を怪しいと思い始め…。なんとなく悲劇へと展開するような予感のような伏線が張られているのですが、それらを表しているのが美しい映像です。ほんと女性ってたくましい(笑)
Cartouche
2011年3月2日
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