『失われた週末』をシネマヴェーラ渋谷で観て、
★★★★アル中さえエンターテイメントに仕上げるビリー・ワイルダー凄い。「中毒」とか「依存」なので、もう理由などなくともかくやめられない。その、ただただやめられない状態の心情を吐露させないのが良かった。ただただアル中の外づらを追いかける冷徹な演出。それは主人公を阻害する世間一般と同じ目線だ。プロがいっぱい収容されてる治療施設での看護師の冷静な対応が良い。そんなたかだかこれから入ってくるアマチュア一人に親身になってくれたりはしない。そしてもうあそこは怖い。怖くて、救いようがなくて、そこに山のようにダメな人がダメに立ち向かえずにいるのが怖い。それがアル中なのだ。
ふじき78の死屍累々映画日記・第二章
2021年8月31日
失われた週末 The Lost Weekend
★★★★ 原作があるとはいえ、ワイルダーとブラケットの脚本はアルコール依存症の恐怖をサスペンスフルに仕立て上げ上手いものだ。ワイルダーの人物描写や会話の仕立ての手腕はこの頃から光っていた。、またキャメラも上手い。更に映画音楽にテルミンを初めて使った効果も作品に味わいを加えていた。
映画!That' s Entertainment
2021年6月27日
映画『失われた週末』呑んで呑まれてアレコレ失うアルコール依存
“アル中“になってしまうと、失われるのは、週末だけではありませんョ。こんなふうに、メチャクチャになってしまうのだという生態はよく描写されていると思います。
yutake☆イヴの《映画☆一期一会》
2020年7月29日
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