母の身終い:作品を観た感想(8)
母の身終い
不治の病に冒され究極の選択を決心した母親とその息子の絆を描き、尊厳死というものについても考えさせられるドラマ。ヴァンサン・ランドンさんが、相変わらずいい表情をしているのですよ。枯れた男の哀愁が良く出ている。そしてその母をエレーヌ・ヴァンサンさんが、内に秘めた感情を上手く隠し人生の終え方を選択した老女を演じられています。ラストの展開が、もう重くて苦しくて。「愛してる」「俺もだよママ」母子がようやく心が寄り添えた瞬間の姿に、私も涙ぐんでしまいました。
いやいやえん
2014年9月30日
『母の身終い』(映画)(2012)
この映画は、作品に対する何らかの前評判や、監督や役者にある種の偏好がなくとも、十二分に堪能できるクオリティの高さを持っている。この映画の扱うテーマの切実さが丁寧に結集されているからだろう。ラストの母と息子が伝え合った感情と言葉は、おそらく我々も持ち歩いていることだろう。それらは大事にとっておくようなものではないのだ。それらが必要な時にすぐに差し出せるようにしておいた方が良い、と静かにこの映画は語りかける。
マンガデシネ
2014年3月2日
命に区切りをつけること〜『母の身終い』
この映画はシリアス一辺倒なわけではない。愛犬 「キャリー」を巡る親子の意地の張り合いなど、ユーモラスと言ってもいい。この映画はある親子のありようと別れを淡々と見つめ、感情に深入りすることはない。だからこそ、余白を持って重く問いかけてくる。命に限りのあることを、忘れないで生きていますか? と。
真紅のthinkingdays
2014年1月28日
『母の身終い』(試写会)
これは良かった。テーマがテーマなだけに、ダメだと思う方もいるかもしれない。個人的には自分の境遇と似ている部分があって、とってもズッシリ響いてしまった。母親であるイヴェットの決断を"尊厳死"とすることが出来るかどうかで、この映画の受け止め方も違ってくる。役者たちが素晴らしかった!淡々とした語り口なので、見ている間は自分も淡々と見ることが出来る、ただし見終わった後にくる衝撃は重い。見る人を選ぶ作品とは思わないけれど、見るには少し覚悟がいるかもしれない・・・ 個人的には、素晴らしい作品だったと思う。
・*・ etoile ・*・
2014年1月11日
映画・母の身終い
映画の主題は、フランスでは認められていない幇助自殺についての問題ではなく、親子の間にある修復出来難い溝を、母の決意の日を前にいかに埋めることが出来るか、という問いかけです。ヴァンサン・ランドン、エレーヌ・ヴァンサンの演技力あっての映画でした。
読書と映画とガーデニング
2013年12月30日
「母の身終い」
邦題はかなり単刀直入ながら、原タイトルは“春の数時間”…それは母と息子が過ごす数時間でとても意味深い。ヴァンサン・ランドンはお気に入りフランス人俳優の一人だが、、惨めでどうしようもない中年男を好演している。母親役のエレーヌ・ヴァンサンについては良く知らないが、死を目の当たりにして、情けない息子が気がかりの母親を全身で表現していて素晴らしい。
ヨーロッパ映画を観よう!
2013年12月29日
母の身終い〜フランス映画祭2013より〜
最初から最後まで哀しい物語でした(T_T)尊厳死に向かう展開も観ていて辛かったです(T_T)観終った時、息子が傍にいてくれた数日間は、母にとって幸せな時だったろうなあとしみじみと思った1本です。
とりあえず、コメントです
2013年12月1日
【フランス映画祭2013】『母の身終い』 (2012) / フランス
★★★★ たった1人の肉親の重みをわかっていてほしいと思わずにはいられないが、その顛末は劇中でハッキリとは描かずに、観客に想定させるような決着の付け方でもあった。
Nice One!! @goo
2013年11月16日
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