未来を生きる君たちへ:作品を観た感想(17)

未来を生きる君たちへ
★★★★ 果たしてこの邦題はよいものか....HAEVNENとは復讐の意味だそう。なんか違う、、、いくつかのエピソードがあるんですが、復讐と赦しどちらを選ぶかと言われると簡単には選択できないですね。状況によるけれどとても難しい問題。一番話し合いで解決できれば良いのですが、やられたらやり返すというのもわかる気も...。
新・映画鑑賞☆日記・・・
2012年4月25日

未来を生きる君たちへ / HAEVEN / IN A BETTER WORLD
★★★★ 面白いか云々ではなくて、「争いは復讐心から生まれる」ということを分かり易く、デンマークとアフリカという二つの全く異なる国を舞台に、同時進行で描いて見せる、争う事の無意味さ。正直、淡々としている最初の部分は 子供がいじめられてるあたりでウトウトしちゃった。けど段々惹き込まれる展開に。子供が死んだと思い、一緒にいた見舞いに来た子を責めて凄い勢いで追い返す母親。一緒にいたんだから何らかの責任は自分の子にだってあるはずなのに理由も聞かず。これは見てても辛かった。二つの親子関係、どこの世界でも、規模は関係なく人間がいる限り絶えない争い。理解し合う事、赦しあうこと。本当に大切だと思う。
我想一個人映画美的女人blog
2012年3月5日

未来を生きる君たちへ
★★★ うーむ。。。なんだかなー。 子供中心の話ではあるが、なんか結構大人目線で作られているような気もする。。。 ともかく、アントンの行動が納得いかない。 子供たちの心情を丁寧に描いてはいるけれども、今一つ、大人の理想を感じて、なんだかなーという映画でした。
映画、言いたい放題!
2011年12月19日

未来を生きる君たちへ
★★★ 人道的医療なのにそれがそのまま通じないアフリカ。好意さえも憎悪の火種になりかねないから暴力は常に未臨界状態にあるというのがこの映画のテーマだろうか。人間の歴史は過去もそうだったし、恐らく未来もそうだろう。邦題は甘いとも言えるし、希望を託しているとも見えるし、「現実はこんなもんで未来も変わらないから覚悟せよ」と深読みもできる。英題も額面通りには受け取れない皮肉を感じる。それにしても、エリアス役のマークス・リーゴードの演技が秀逸。いじめられる子供の微妙な心の機微を顔の繊細な表情で素晴らしく表現している。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年11月3日

*未来を生きる君たちへ*
アフリカの戦地での大人たちと学校での子供たち。かけ離れたようでいて根はひとつ。身近な問題も織り込むことによってより、共感できるものになってました。この監督さんはこういう人間描写が本当にうまいですね。この二つの物語を交互に描くことによって報復とは何か、ということが浮かび上がってくるのはさすが!そしてこの作品は悪い方向に進んだ その後のことも…。このわずかに見える"希望"。ひとつひとつは小さなことでもこれが未来に向かって大きなものになりますように…。本作を見て深くそう思わずにはいられませんでした。
Cartouche
2011年9月8日

未来を生きる君たちへ
★★★★ 様々の人間関係が取り挙げられ、それぞれが持つマイナスの要因が探り出された上で、ついである重大事件によりそれらの関係が微妙に揺らぎ、マイナスの要因が消滅したりプラスの方向へと変わったりし、関係全体が新しい段階に入っていく様子が実にヴィヴィッドに描き出されていると思います。
映画的・絵画的・音楽的
2011年9月7日

「未来を生きる君たちへ」
是が非でもマイベストに入れたい作品。徹底して非暴力を貫く父親…自身の怒りを完璧にコントロール出来る姿に感動を覚える。リスチャンもエリアスも心に深い寂しさを抱えている。クリスチャンは攻撃的な性格だがエリアスは穏やか。エリアスの父親は非暴力者で、クリスチャンの父親も、息子にののしられても冷静で穏やかな性格を崩さない。邦題になっている"未来を生きる君たちへ"は非暴力を貫き、怒りをコントロールする医師アントンの祈りのようだ。Internationalタイトルの"In a Better World/より良い世界で"は中々良いなと感じる。
ヨーロッパ映画を観よう!
2011年9月5日

未来を生きる君たちへ
デンマーク語のタイトルは「復讐」という意味であるそうです。常に日常の中に潜む理不尽な暴力に対し、復讐と赦しの選択を迫られる人々の葛藤。それがテーマであろうと思います。暴力は悪い。復讐は悪い。暴力や憎しみの連鎖はどこかで断ち切らなければならない。だからと言って、右の頬を打たれたら左の頬もまた差し出してさえいたら、情況は改善されるのか?忍耐は美徳か?行動は短慮か?…監督は別に、どっちがよいとも正しいとも言ってはいないと思います。問題なのはそれぞれの局面で個々人が考えて「選択」することなんじゃないかと。
キノ2
2011年9月5日

映画:未来を生きる君たちへ In a Better World 現状、今年のベスト・ワン候補。
多様な人間の様々な感情。これを、限られた時間の中で、はっきりくっきりと描き分ける筆力。スサンネ・ビア監督は[アフター・ウェディング][悲しみが乾くまで]とそれぞれ追っかけさせてもらってた。が、ここまできたか!と思うとすごくウレシイ。一秒たりとも画面から目が離せない緊張感を高く維持したまま、ラストまで。日本語タイトルも最初は「?!」だったが、確かにそういう視線が大人から発せられると感じ、OKに。アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞最優秀外国語映画賞、ダブル受賞獲得も全く御意。この夏、必見の1作か?!
日々 是 変化ナリ
2011年9月3日

『未来を生きる君たちへ』
土色の乾いた埃っぽいアフリカの大地の質感と、緑水豊かな北欧の瑞々しい風景を対比させながら、最小単位の個人から始まる家族、集団、社会、国、世界というグローバルな思想へと発展させてゆく作劇に、観る者は度々自問する。彼らの姿を尊重しつつ、人の本質について今一度の一考を要しながら。いちど赦された者の心には、生への強い力が芽生える。復讐するか赦すかはともすれば、対象となる相手の"未来"を想えるかどうかなのかもしれない。アントンが語った幕を思い、明日という未来を待ってみる。
シネマな時間に考察を。
2011年9月2日

『未来を生きる君たちへ』
バカな人間を排除できれば、憎しみの連鎖から逃れられるのかといえば、それもまた正解ではないのがこの世界。相手を受け入れることでしか憎しみの連鎖から逃れることはできないということなのでしょう。だから未来を生きる子供たちへ。現代を生きる大人たちも憎しみの連鎖から逃れるように頑張るから、君たちもそれを受け継いでくれ。子供は逃げない大人の背中を見て育っているのです。私たちもまたそうやって大人になった。今、大人が最も忘れてはいけないこと。それをこの映画を見てもう一度思い出すべきではないでしょうか。静かなる秀作でした。
こねたみっくす
2011年9月1日

☆未来を生きる君たちへ(2010)☆
★★★★ 「復讐」と「赦し」と言う難しいテーマで重い内容でしたが、緊迫感を漂わせるストーリー運びは、サスペンス作品のようでもあり、最後まで緊張して観ていたような気がします。人間って、憎しみを抑え切れなくなると、そういうこともしてしまう生き物なんですよね…理性もありますが、感情もあるのですから。今もなお世界のあちこちで起こっている戦争(紛争)。断ち切れない暴力と憎悪の連鎖の解決の糸口ってあるのでしょうか?あなたならこんな時どうする?と問いかけられているようにも感じました。未来に生きるこどもたちの笑顔、大人は守っていかなければいけないんですよね。
Cinema Collection 2
2011年8月29日

未来を生きる君たちへ・・・・・評価額1700円
★★★★ 物語の最初では、ばらばらに引き裂かれていた登場人物の絆は、葛藤とコミュニケーションを経る事によって、物語の終わりにはお互いが理解を深め、より強固に結び付いてる。多少難しい要素を含んではいるものの、本作はとても良質な"ファミリー映画"であり、親子で観るのに相応しい作品だと思う。世界に満ち溢れる負の連鎖を止めるために、残念ながら特効薬は存在しない。暴力とは、許しとは、絆とは、この映画はより良き世界を作るにはどうしたら良いのか、映画と言う体験を共有し、親子で考えるまたとない機会を与えてくれるのではなかろうか。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2011年8月24日

『未来を生きる君たちへ』 デンマークが生んだあの人のことを考えよう
原題"Hvnen"とは、デンマーク語で「復讐」を意味する。傷つけられたから傷つける。暴力を振るわれたから暴力を振るう。そんな復讐の繰り返しを、誰がどこで断ち切るのか、断ち切れるのか、観客はビア監督とともに思い巡らすことだろう。本作で、私が最も心惹かれたのは邦題である。「未来を生きる君たちへ」―なんと素晴らしい邦題だろう。本作は少年たちを中心に据えながら、決して子供が観て楽しい映画ではない。けれども、ここで描かれることは、多くの人に、とりわけこれからの未来を生きる人にじっくりと考えて欲しいものだ。
映画のブログ
2011年8月20日

未来を生きる君たちへ
こういう作品を観ると、人間の不確かさと柔軟に成長していく心を実感させられます。小さな子供の頃、大人は完璧で絶対的なものだと思っていたのですけど、大人になってみると大人もまた不完全で間違いが多い人間なのだと理解します。それでも大人であることはやはり子供の手本とならなければならないのですよね。そして子供も、大人が間違う人間であることを少しずつ理解していきながら、それ以上に大切な繋がりや気持ちがあると知って成長していくのだなと思います。この作品は、そんなことを考えていた10代の頃の気持ちを思い起こさせてくれました。
とりあえず、コメントです
2011年8月15日

未来を生きる君たちへ
★★★★★ クリスチャンは父クラウスに報復はキリがないと諭されるのだが、それは苛めに苦しむ子供にとって何の救いにもならない理屈だ。人としての、さらに宗教的な意味での許しが何の意味も持たない、その心が届かない暴力は確実に世界に存在するのである。PG12指定ではあるが、本作は未来を生きる子供たちと共に観て欲しい。他者を許すことの難しさ、世界に満ち溢れる理不尽な暴力、憎しみがもたらす不幸、親子のコミュニケーションの大切さ、本作が伝えようとしていることを親は子と話して欲しい。それが"今を生きる大人たち"の責任だと思う。
LOVE Cinemas 調布
2011年8月14日

未来を生きる君たちへ (8/13公開)
★★★★ 2組の父子を軸に、10歳の息子を取り巻く学校でのいじめ、差別、暴力、母親の死…。医者である父親はアフリカの難民キャンプで働いているが、ある日"ビックマン"と呼ばれる妊婦の腹を裂き、赤ん坊の性別を賭けるモンスターが怪我を負い運び込まれてくる…。この夏期待して、楽しみにしていた作品でした。よかったです。テーマはシンプル、明確な結論はないです。誰もかっこよくなんか生きていなくて、過ちを犯しつつ感情をぶつけ合って、自分の中でも葛藤しながら「生きてる」姿が生々しく描かれていたと思います。
食はすべての源なり。
2011年8月5日


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