山河ノスタルジア:作品を観た感想(6)
「山河ノスタルジア」:ある女の半生記
難しいところのない、「女の半生」的な娯楽作ではありました。未来パートで出て来るITガジェット(透明なタブレットとか)のプロダクション・デザインが、なかなか良く出来ておりましたね。
大江戸時夫の東京温度
2016年6月6日
山河ノスタルジア
★★★★ 3つのパートを通じて描かれるのは、主人公と彼女を取り巻く人々との別れや再会であり、何よりも主人公の息子に対する思いといえるでしょう。それらが、黄河中流域の風景とか、オーストラリアの美しい海岸線の光景などをバックにじっくりと描き出され、見る者を感動させます。中国は激しく変化しているのであり、それをなんとか乗り切ろうとすればどうしても個人の感情などはぐっと我慢していかざるをえないのかもしれないとも思ったところです。
映画的・絵画的・音楽的
2016年5月25日
山河ノスタルジア・恋の最終勝者は誰?
★★★★★ 主演のタオは笑顔や憂い顔がチャーミング、出産で苦しむ苦悶顔と表情豊かに演じている。見ているうちに「誰かに面影が似ているなあ」と感じていた。今やっと、誰かが分かった。STAP細胞騒動の小保方晴子さんだった。
佐藤秀の徒然幻視録
2016年5月18日
「『山河ノスタルジア」
挿入される音楽も、とても重要。最初と最後のシーンに流れるペット・ショップ・ボーイズの「Go West」。大衆映画の味わいがあるのは、自分が生まれ育った国の人間に見てもらわなければ、映画をつくる意味は少なからず失われることを考えた末ではないか、というのが僕の推論。ラストは「泣けます」。
Days of Books, Films
2016年5月15日
『山河ノスタルジア(MOUNTAINS MAY DEPART)』
タイトルから悠々たる大河ドラマを想像してしまうが全く違う展開をみせて驚く。そして、各ショットも驚くほど短い。だが挿まれた何気ない風景は不可逆なる取り戻せない時間と失いつつあるアイデンティティの残像のように心に沁みる。
映画雑記・COLOR of CINEMA
2016年5月11日
ショートレビュー「山河ノスタルジァ・・・・・評価額1650円」
★★★★ 1999年の「GO WEST」が、ぐるり巡って2025年に連環する仕掛けは見事。現在と過去だけでなく、近未来を描くことで本作にあえて虚構性を与えたのは、あくまでもジャ・ジャンクーのイマジネーションの中で咀嚼された、批評的中国人論ということだろう。1999年の世界はスタンダードで、2014年はビスタ、2025年はスコープサイズと時代ごとに異なるアスペクト比で描かれているのも面白い。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2016年5月8日
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