刑事コロンボ 完全版18:作品を観た感想(2)

ミスディレクション
「刑事コロンボ/魔術師の幻想」ミステリ作品の多くにおいて、トリックが謎を支える。これは勿論だが、絶対の真理ではない。意想外の結末を齎すには、やはり何らかのトリックが必要だ。本作の犯人サンティーニは殺害計画のアリバイトリックに、自らのマジックのトリックを利用した。現在の彼の生命線と、かつてマジシャンの戸口に立ったときに身につけた技とを複合した、魔術師サンティーニによる一世一代のイリュージョン。彼のマジシャン人生の集大成だ。
MESCALINE DRIVE
2008年12月15日

牛角
「刑事コロンボ/闘牛士の栄光」は面白い。メキシコと云えば、コロンボはメキシコに向かう豪華客船内で発生した殺人事件を解決した。[歌声の消えた海]だ。本作はあの作品から繋がる物語だ。シリーズには珍しく、殺害の動機が伏せられている。なぜモントーヤは長年もの間、忠義と友誼とで結ばれたエクトールを殺すことにしたのか。なぜエクトールはモントーヤから離れようとしたのか。これらの問いについては、前日のクーロの事故に解答があるようだ。
MESCALINE DRIVE
2008年12月7日

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