アリス・クリードの失踪:作品を観た感想(21)

アリス・クリードの失踪
★★★★ “誘拐”なのに、タイトルは“失踪”。なんなんだろーと思ってたらラストで“失踪”の意味がわかるとなるほど〜そういうことだったのかと感心してしまいました。監督は新人さんだそうですが今後の活躍がとても楽しみです。
新・映画鑑賞☆日記・・・
2012年1月31日

アリス・クリードの失踪
何が起こるか予測不能のなか、中だるみを感じさせず色々な意味で二転三転する物語構成はお見事。 ラストにひねりがなく結末はやや呆気ないのが残念。
いやいやえん
2012年1月30日

アリス・クリードの失踪 (The Disappearance of Alice Creed)
“良く書けた脚本を丁寧に撮った”だけにも見える、この映画ならではの個性が見当たらないのが、本作の弱みかと。また、本作に仕込まれた仕掛けも、ビックリさせるのと物語を成立させるためでしかなく、整合性に乏しいのも難点。 人間の愚かさに仄かなユーモアも感じさせる本作にはコーエン兄弟の影響も見え隠れするが、かと言って彼らほど人間を突き放す(若しくは見下す)わけでもなく、前後の印象を吹き飛ばすバランス度外視の強烈なショットがあるわけでもない。
Subterranean サブタレイニアン
2012年1月21日

アリス・クリードの失踪
最初のストーリーからは想像もつかない展開で面白さ抜群。結局生き残るのは誰?誘拐と言う犯罪。通常であれば計画に穴があって、警察などからいかに逃れるかということなのだが。本作はその点は何も描いていない。ストーリー展開上ヴィックが何か外で仕掛けているのではないかと疑念を抱かせる場面もあるが。三人にそれぞれ動揺を産むような仕掛け。身代金は無事に手に入るのだ。結局、その人間関係が密接であったがゆえに大きな落とし穴。けっこう傑作映画。このイギリスの監督J・ブレイクソンに注目。
おじさん(Age.55)日記By宙虫
2011年9月25日

☆『アリス・クリードの失踪』
どうなってしまうのか全く予想がつかないまま100分間を引っ張る脚本は良く出来ているが、登場人物が3人ということもあり、中盤以降に意外な事実が観客の前に明らかにされてくると、いくつかの組み合わせで物語が終わるだろうことは何となく予想が出来てしまい、そのどれもが平凡な結末なので、ちょっと、どうでも良くなってしまった感じがある。しかし、出演している3人の俳優が素晴らしい。ほとんど名前の知られていない地味な顔立ちの俳優ばかりだが、その地味さが独自の味わいと緊迫感を生み出している。
映画の感想文日記
2011年9月3日

アリス・クリードの失踪
お茶吹きますよねー。そうかよ、そうくるのかよ。アリスとダニーのパートでひっくり返し、すかさずダニーとヴィックのパートでもひっくり返す。アリスの本音はあくまで見えず、いつどのようにひっくり返るかもわからない。胸が躍ります。サスペンスにはこういう仕掛けがほしい♪惜しむらくは、ダニーの流れが意外性にも緊迫感にも乏しいことで、アリスの選択も想定の範囲から出ることがなかったということ。でも、こういう話がこういう帰結を迎えることは、何よりも展開としては自然だし、予定調和的様式美(笑)を楽しめばいいのかもしれないです。
キノ2
2011年8月20日

アリス・クリードの失踪/The Disappearance of Alice Creed
★★ 嘘が飛び交う騙し合いやら虚々実々の心理戦に際して湧き上がる類いの興奮を期待してしまうと肩透かしにも感じてしまう内容。登場人物を三人に絞り事件そのものの描写は最小限に抑えるなどの限定的且つ特異なギミックが結局はフック止まりに終わっている印象もあり、既視感のあるエピソード、シークエンスに関してもテンポ好く見せて欲しく、総じて個人的には及第点がいいところに感じました、と。
Death to Mary Pumpkinhead
2011年7月26日

「アリス・クリードの失踪」
★★★★ たった3人しか登場人物がいないが、巧みに張られた伏線、小道具の見事な使い方、物語は二転三転まったく先が読めない展開…と、まず緻密に構築された脚本の見事さに唸る。演出も冒頭から快テンポ。全くセリフがなく、短いカッティングで二人の男が誘拐の為の道具、部屋を周到に準備して行くシークェンスが積み重ねられる。これだけで観客はこれから何が起きるのか興味津々となる。エンディングも秀逸。そして、最後にようやくタイトルの意味も判る事となる。見事なサスペンスの傑作だ。これがイギリス映画である事も注目である。
お楽しみはココからだ
2011年7月14日

『アリス・クリードの失踪』
まさに映像だけでネタふりを見せる面白さ。固定されたベッドや防音壁など何が今後どのような意味合いを持つのかだけでなく、この誘拐犯2人の緻密さから非情さまで。その面白さで一気に映画に引き込まれてしまいます。ここには3人と1発の銃弾、そして先の読めない心理戦が散らばっている。ただオチが弱かったのが残念でならない。でも新たなクライムサスペンスの傑作誕生と騒ぐだけの面白さは十二分にある、なかなか見応えのある映画でした。J・ブレイクソン。この新たな才能が失踪せず、名監督の仲間入りしてくれることを祈るばかりですよ。
こねたみっくす
2011年7月13日

「アリス・クリードの失踪」 愛と嘘と疑心暗鬼
いやいや、圧巻でした。全編まったくたるむことなく最後まで緊張感がある作品です。登場人物の関係性の変容に伴い、この物語が見られる角度もまたぐっと変わるんですよね。このあたりが、映画自体はミニマムながらも、ダイナミックな感じを受けました。登場人物はそれぞれに「愛」という言葉を口にします。「愛」は本心なのか、それとも「嘘」なのか。他の人物に対して抱く疑心暗鬼と同じものを、観客たちも感じます。このあたりの人の本質に触れているところがあるからこそ、本作は油断のなさ感をずっと孕んでいるのかもしれないですね。
はらやんの映画徒然草
2011年7月10日

アりス・クリードの失踪
★★★★ 物語は実に単純ですが、これを3人の俳優だけで101分間演じ続け、最後まで全く飽きさせないというのですから大したもの。特に、映画開始当初の手際の良い描き方や、二人同士3組の関係が微妙に狂って来る有様は絶妙と言えるでしょう。最後はやや結論ありきの感があるものの、全体としては大層よくできた作品だと思いました。
映画的・絵画的・音楽的
2011年7月9日

映画「アりス・クリードの失踪」意外な展開の密室劇
★★★ ラストまで「こうなるんだろうな」と思わせながら、微妙に予想を覆し、悲劇的な終わりまで100分余り面白く見せてくれた。驚くポイントは二つあるが、どちらも「そうだったんだ!」と結構ビックリする。そんな仕掛け以外は三人の心理劇となるわけで、ギリギリの精神状態を中だるみもなくラストまで疾走する。アリスが一発だけ撃った拳銃の薬莢の処置が汚くもおかしくて、こういう小ネタまでこの映画結構凝った脚本で楽しませてくれた。ラスト、なんか詩的な終わり方で、気分的には虚しい感じだが映画的には嬉しい驚き。
soramove
2011年7月9日

アリス・クリードの失踪(THE DISAPPEARANCE OF ALICE CREED)
映画全体で見ても3人で話は進んで行きます。この3人の立ち回りと言うか心理戦が絶妙で、おのおのの立場の入れ替わり、その場その場での秘密に対するドキドキ感、終止緊張しっぱなしのとても面白い映画でした。私の解釈があっていれば、このタイトルの本当の意味はラストで分かります。と言う感じですかね。非常によい映画でしたので、ぜひご覧ください。以上、ご参考。
シネマクマヤコン
2011年7月4日

アリス・クリードの失踪
★★★☆ 誘拐犯の目的は、アリスの父親から多額の身代金を受け取ることなのだが、二人の思惑は微妙に異なっている。また監禁され犯人達に全裸にされて、しびんで放尿させられる屈辱を受けるアリスも意外にしぶとくしたたかである。この三人が狭い部屋の中で繰り広げるのは、暴力と恐怖とエロさと嘘に塗り固められた世界。それぞれが本当は何を考えているのかよく分からない。そしてラストは一体どうなるのか、最後の最後まで予測がつかないはずだったのであるが、結局はありきたりの想定内クローズだった。それがこの映画の限界なのだろうか。
ケントのたそがれ劇場
2011年6月27日

*アリス・クリードの失踪*
一瞬のスキ、勇気あるアリスによって構図が三角形になり、コロンコロンと転がり始め、その都度頂点に立つ人が変わっていきます。そんな〜と思いながらあー見事。拳銃・手錠と鍵・ケイタイ。これらを握った者が勝者なのですね。登場人物はたった3人だし、拉致される部屋とその後のある場所のみ。明らかに低予算なのにこんなにスリリングで見ごたえある作品が出来てしまうなんてオドロキ。しかも、3人の性格が丁寧に織り込まれていきます。ただ、ラスト周辺でもうちょっとぐっとくるものが欲しかった。展開はパーフェクトなだけにすごく惜しい感じがします。
Cartouche
2011年6月23日

「アリス・クリードの失踪」
とにかく、綿密に計画された2人組の誘拐犯の行動が巧みなのだ。事前に用意したアパートは何者も侵入できないよう完璧にロックし、証拠が残らないよう執拗なまでに注意を払う2人組。しかしヴィックが出かけた後、アリスとダニーが二人きりになる。その時に変化が起こる…。アリスが突如手に入れた携帯電話や拳銃…携帯のカード(チップ?)や、銃の薬莢を巡る展開は中々面白い。ブラック・ユーモアも忘れないブリティッシュ・ライター、J.ブレイクソンの初監督作品は多いに盛り上がり楽しめる。次回作品に期待したい。
ヨーロッパ映画を観よう!
2011年6月21日

アリス・クリードの失踪
.★★★★★ 隠れ家の外も実は密室のようなもので、まるでこの世界に存在するのは彼ら3人だけであるかのような寂寥とした風景だ。途中、何度も立場が逆転するのだけれど、これも3人の人間関係の"秘密の鍵"をめぐる鍵争奪戦の体裁になっている。徹頭徹尾外部に脱出する鍵の奪い合いなのだ。監禁されていたのはアリスだけではなく、ヴィックもダニーも実は悲惨な人生に監禁されていて解放を求めていたのだ。果たして彼らにリアルな外部は開けるのだろうか。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年6月16日

アリス・クリードの失踪・・・・・評価額1600円
★★★★ タイトルが秀逸だ。なぜ「アリス・クリードの誘拐」でないのかは、映画を観終わる時には納得できるだろう。J・ブレイクソン監督はこのデビュー作で、自らが非凡な才能の持ち主である事を証明して見せた。緻密に構成されたプロットは隙が無く、細かな小道具の使い方や伏線の張り方も上手い。三人の演技派俳優を、それぞれの役割でキッチリと立たせる手腕も老練さすら感じさせる。人間ドラマとして、決して深い話ではないが、イギリス映画らしいシニカルなペーソス漂う本作は、物語の展開の面白さを堪能できる秀作と言えるだろう。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2011年6月15日

『アリス・クリードの失踪』
登場人物は三名のみ。マーティン・コムストンは、なにか隠しごとがありそうで実はただ流されるだけの愚鈍な若者をうまく演じていた。だが優男すぎる。エディ・マーサンの外見は存在感がある。でも計画の細部にこだわるプロフェッショナルで、そこが嘘っぽい。このムショ友だちは、険呑なヤマの最中なのに妙にたのしげ。不思議なもので、事情が知れると男ふたりの場面も違ってみえる。でも…迷いもつたわる。男と女。そこにひとり加わればトライアングルができ101分のドラマも生れる。この映画がというより、人間という生き物がおもしろい。
そのスピードで
2011年6月11日

アリス・クリードの失踪
★★★ この作品は言うなれば"一転"め位までは普通。しかしその後が想像しなかった展開を見せていく、中々に凝った作りとなっていたのです。プロローグといい、メインといい、この辺の脚本の思い切りの良さが、全体として101分というコンパクトな尺に繋がっています。おかげで中だるみを感じさせずに一気に最後まで集中して観ることが出来ました。お互いのたくらみを知りつつも、どこでどう行動に出るのか、最後に200万ポンドを手にするのは誰か、それこそ一寸先は闇状態。また、愛が失われてゆく様子は、サスペンスの緊迫感とは別に物悲しさを誘います。
LOVE Cinemas 調布
2011年6月2日

アりス・クリードの失踪 / THE DISAPPEARANCE OF ALICE CREED
★★★★ 昔あったような、本来のサスペンスの面白さを堪能出来る100分!最近流行の血なまぐさい描写はナシ。あくまでもサスペンスを通しながら、突然思わず笑っちゃうような意外な展開もアリ。グロくないし、古典的なサスペンスともいえる。やっぱりサスペンスの面白さは、予想のつかない二転三転があってこそ。三人の行動、会話が全てのほぼ密室劇は目を離せないほど引き込まれる。この誘拐は成功するのか?最後に笑うのは誰だ? 十分劇場でお金を払ってみる価値あり。どなたにもおすすめできる万人向け映画かな。
我想一個人映画美的女人blog
2011年5月21日


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