小さな命が呼ぶとき:作品を観た感想(20)
「小さな命が呼ぶとき」(EXTRAORDINARY MEASURES)
★★★ ジョンが真面目なビジネスマンであるのに対し、ボブは天才的な科学者であるものの、世間の常識からは逸脱し、独善的で協調性のない変人キャラとして描かれている。この2人の対比が興味深い。ボブが初めてジョン宅を訪れ、娘メーガンと会話したり、短距離競争をするなど実にほほえましい。ボブの頑なな心がジョン一家と知り合って溶解していく。そしてボブはジョンをビジネス・パートナーとすることを決意する。子供2人が回復した病室を訪れたボブ(ハリソン・フォード)のこわばった表情から、やがて相好を崩すシーンが忘れられない。
シネマ・ワンダーランド
2011年2月27日
小さな命が呼ぶとき
どちらかといえば信念の物語。もちろんじわっとはくるけれど、どんな困難にあっても負けない二人の姿には感動。余命いくばくもない子のために酵素を盗み出そうとしたジョンをボブが助けます。2人の子供特にメーガンが明るいのがつい微笑んでしまう。やんちゃな長男もちゃんと理解しているのがいいですね。もし愛する家族に難病者がいたとして、ここまでできる親がどこにいるだろうか。勿論金銭的な問題が一番多くあるだろうと思う。でも、一緒に対処してくれる者が居て、ここまできて決断しなければ出来なかった。そのことが一番大きいね。
いやいやえん
2011年1月20日
小さな命が呼ぶとき
★★★★ 難病の治療薬を開発するのは本当に大変なことを思い知らされますね。一人のビジネスマンが立ち上がったとしてもできるものではないし、莫大な資金も必要だし研究者や製薬会社はもちろん利益にならないと難しい。それが揃ったとしても必ずしもうまくいくとは限らない。こういう薬がある裏ではたくさんのベンチャー企業がつぶれていってるんだろうなということを実感しました。ブレンダン・フレイザーも良かったけれど、頑固者の研究者のハリソン・フォードが好演でしたね。メーガンにのせられて短距離競走してヘロヘロになってるのが良かったな(笑)。
映画鑑賞☆日記・・・
2011年1月3日
小さな命が呼ぶとき
実話が元だし難病を題材にしてるので重い感じになりそうなんだけど、さらっと見れてしまう作品。何故かというと…難病を抱えた子供たちが物凄く明るいから。日常も普通と同じ生活をしてるし、周りで支える人たちもとっても温かいです。本作は難病の子供たちとその家族を主役に据えたのではなく、新薬の開発途上での様々な苦難を描いているのでお涙ちょうだいの作品になっていないところがいいですね。科学者が新薬を作る段階で、客観性を重視するという意見と、病気を抱える当事者たちとのギャップが上手く描かれています。凄い親が沢山いるんだなぁ…子供への愛情があふれた作品です。
ひばなのシネマの天地
2010年12月10日
【映画】小さな命が呼ぶとき
話的には劇的などんでん返しがあるわけでなく、地味といったら地味な話だけど、実話が元ということと、難病に苦しむ子供達、子供達を持つ親、そして家族を支える周りの人たちの愛…何気ないシーンで、何度も何度も涙がこぼれました。ちょい地味でもがっつり心を掴むヒューマンドラマです。ストーンヒル博士はとことん偏屈ジジィで嫌われ役ですが、滅多に観られないわがままハリソンが楽しめますよ。
☆紅茶屋ロンド☆
2010年12月4日
小さな命が呼ぶとき
それにしても、ハリソン・フォードは偏屈な博士が似合いますね〜。コメディの印象が強いブレンダン・フレイザーも愛情深い父親にぴったりで、彼の自然な雰囲気に観ている方もいつの間にか熱心に応援してしまいました^^ 主人公はあくまで新薬を作ろうとした父親なので、ビジネスの難しさとか誇り高い研究者との葛藤とか、大人の事情の難しさが中心になっていました。でもやっぱり子供たちの笑顔を観た時、静かな感動が胸の中に生まれてきました。観終わった後、とても爽やかな気持ちで劇場を後にした1本です^^。
とりあえず、コメントです
2010年8月22日
小さな命が呼ぶとき
★★★ 物語は、子供が中心というより、むしろ父親ジョンの取った特異な行動、ジョンとストーンヒル博士との対立、企業と個人との関係などといった方面に重点が置かれているように思いました。ジョンがとる様々の行動が大変面白く描かれて、ストーンヒル博士については、彼のチームが開発した治療薬ではなく、別のチームのものが製薬会社で製造されることになってしまい、彼の果たした役割は一体何だったのかと疑問に思えてきます。それに伴って、お目当てだったハリソン・フォードも、ブレンタン・フレイザーの前に霞んでしまいます。
映画的・絵画的・音楽的
2010年8月22日
【小さな命が呼ぶとき】
いいお話です。この二人がもし出会わなければ、ジョンの熱意が伝わらなければ、ジョンが諦めていれば、ロバートが投げだしていれば…救える沢山の小さな命が失われたいたのでしょう。結果的にこれでよかったと本当に思えるのですが…どうも私はジョンの態度に好感もてなくてー、他人の気持ちより子供の命の方が重いのは本当わかるんだけど、何かモヤモヤが残ってしまった。ロバートはいいんです。偏屈だし頑固だしちょっと困ったちゃんなのですが、常に目指すは自分の研究結果。全くブレません。子供のいる方はかなり共感できるかもしれません。おすすめ。
日々のつぶやき
2010年8月20日
『小さな命が呼ぶとき』 に学ぶ出口戦略
本作の巧いところは、ジャレッド・ハリス演じる上司ケント・ウェバーの描き方。彼はガバナンスを体現する役回りだが微妙に嫌なヤツ。だから、彼の云うことはいちいちもっともなのに、観客は彼に反するクラウリーを応援してしまう。そしてクラウリーが一大事を引き起こしたとき、ケント・ウェバーは食品医薬品局(FDA)の名前を持ち出して一喝するが、そんなこと製薬会社の役員になったクラウリーなら判ってしかるべき。単に子供のために頑張る美談に終始しそうなところ、ケント・ウェバーがコーポレート・ガバナンスを効かせるおかげで、物語全体が引き締まる。
映画のブログ
2010年8月11日
『小さな命が呼ぶとき』
すばらしい作品なのだけど、ケチをつける人もいる。事実は映画より奇なりというわけで、実在のクラウリー家、役をあたえられた俳優より美男美女の夫婦におどろく。しかしこどもは、筋力低下をもたらす疾患の影響で、見た目は健常者とことなるし、まともに話すこともできない。映画は、やりすぎなくらい美化している。子供が不治の病をわづらうことが、どれほどの悲劇か、想像力を一ミリでも羽ばたかせるのは不可能なのかな? 所詮は映画だから、オモシロければそれでよい。そうかもしれない。だとしたら、ボクは「映画通」になどなりたくない。
そのスピードで
2010年8月10日
小さな命が呼ぶとき
★★★★ 病気を調べ研究者に直接頼み込み、製薬会社まで立ち上げるという行動力がすごい。先端医療のアメリカでも難病の薬というのは簡単にはつくれない。しかも子供たちに残された時間はない。薬を開発しても、会社の利益に結びつけなければならない。ジョンは難関をひとつひとつクリアしていく。頑固な研究者役のハリソン・フォードがいいですねー。父親役のブレンダン・フレイザーはもう少し痩せてほしい! 娘の生きたいという目をみて、あきらめきれない父親の執念がもたらす奇跡。新薬でたくさんの子供たちの命が救われることを願うばかりです。
小部屋日記
2010年8月8日
小さな命が呼ぶとき
基本的に一匹狼の変人で、周りの人間とうまく協調できず、波風ばっかり起こしているストーンヒルが、子どもを助けようと必死になっているクラウリーの姿に徐々に感化され、自分の気持ちを曲げても会社側を説得し、クラウリーの子どもたちが試薬を使えるようにはからう。物語は、クラウリーと子どもたちの闘いの話でもあるのだけれど、同時にストーンヒルの人間的成長の物語でもあった、ということですね。難病に侵された全ての子どもが、このレベルでのケアを受けられるわけではない。でも、ひとりも助からないことに比べたら、ずっといいと思います。
キノ2
2010年8月7日
*小さな命が呼ぶとき*
お父さんのジョン。自分のキャリアを投げ打って薬の開発に挑戦するのですが、会社の設立はすんなりといっても許可問題でつまづいたり、結局大手製薬会社への身売りということに…。またその後の精白会社の内部事情もリアル。この映画は難病モノというよりは社会派・産業・経済映画というジャンルになっていきます。そういう面と家族の愛の物語とがバランスよく描かれていてとってもいい映画!! …それなのにあと何かが足りないのか、何が悪いのかわからないけれど、傑作に至っていないのが残念でなりません。もちろんかなりの作品なのですが‥。
Cartouche
2010年8月3日
小さな命が呼ぶとき
★★★★ 色々な人たちが非常手段で事態を乗り越え、目的に向かって突っ走る。合併した会社の社長は取締役のジョンをクビにする。クビにすればジョンの二児に新薬のテストが可能になる。この頭の柔軟さ、臨機応変さ。どうすれば合理的に目標に達せられるかという方法論が型破りに凄く、早いのだ。頑固なストーンヒル博士も自分の方法が現段階で治験薬に向かないと判断すれば今度は頑固に他の治験薬を推奨する。その過程で衝突するが、新たな非常手段を考案してしまう。その連鎖反応のダイナミズムを起こさせたのがジョンであり、彼らもそのことをよく知っていた。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年8月1日
『小さな命が呼ぶとき』
★★★★ 限られた時間の中で、あらゆる可能性に向かってできる限りの努力をする二人。父親役のブレンダン・フレイザーは実直なパパ役、ストーンヒル博士を演じるハリソン・フォードは研究意以外には興味も示さない堅物。小さな命を救うためのベクトルは間違いなく同じ方向だ。8歳の娘メーガン(メレディス・ドローガー)の演技は光っていた。ある意味、本作の側面はサクセスストーリーを描いているようでもあるが、様々な困難を乗り越え進んでいく"勇気"の映画でもある。しかし、一人の親の自分の子供だけ的描き方は素直に受け入れられない状況も生み出していた。
京の昼寝〜♪
2010年7月28日
小さな命が呼ぶとき
会社を売却して大手の製薬会社に入るあたりから、あれ?って感じになり、なんか肩すかしを喰らった感じが…。子供を持つ父親の子供を救いたいという強い想いと執念は理解できるんですが、そのために治療薬を盗もうと試みたり、病院に手を回したりする様は、暴走しすぎじゃね?と観ていて、ちょっと引いてしまう。でも、父親のあの強い意志と行動力には素直に敬意を表する。なかなかあそこまで実行できる人はいないと思う。自分はこの手の感動ドラマ系は結構、感情移入して観てしまうタイプですが、これはあんまり感情移入できなかったなぁ。
だらだら無気力ブログ
2010年7月28日
『小さな命が呼ぶとき』(2010)/アメリカ
★★★★ ジョンの中に、ファミリーを守りたい想いと、企業倫理との間に揺れる心を持たせています。彼の根底にあるのは、ひたすら子どもたちへの想いであり、それなくしては彼の行動力はあり得ない。ストーンヒルを演じるのはハリソン・フォード。見かけを裏切らない?頑固科学者ぶりですが、彼もジョンの想いに応えるべく自分自身を変化させていっています。いいものを持っていても、歩み寄らないと生かすことは難しい。それがうまく作用したようにも感じます。1つのことに立ち向かう様々な要素を出し、結果も納得させるもので、実話の映画化としては成功している。
NiceOne!!
2010年7月25日
小さな命が呼ぶとき
★★★ 割と客観的に見ている自分がいました。ラスト前にちょっとゴチャゴチャっと問題は発生するものの、この手の話はオールオアナッシングなんでどちらでも物語としてはハマります。どうも物足りなさを感じたのは、ジョンの孤軍奮闘振りばかりがフィーチャーされて、ストーンヒル博士の役割が本来の研究以外の部分にしか見出せなかったこと。ジョンが子供のために苦悩しながらも必死で前進していく様子はもうちょっとじっくりと見せても良かったように思うのです。ジョンのドキュメンタリーをダイジェストにして見せられたようでした。
LOVE Cinemas 調布
2010年7月25日
映画『小さな命が呼ぶとき』
車いすで追っかけっこ、おじいちゃん博士を軽々と負かしては、生意気な口を叩く長女のメーガン。前歯がポッカリ抜けちゃった顔で無邪気に微笑む次男のパトリック。二人とも、無邪気な子どもらしさを持っているのですが、たまに見せるどこか諦めを含んだ大人びた表情が、なんと言っても泣かせます。病気の子どもたちや仕事に苦しむ夫を笑顔で支える妻アイリーンや、幸いにも病気に侵されなかった長男のジョン・Jr. 5人の家族が支え合いながら、大きな目標を成し遂げて行く姿が感動を呼ぶのでした。「人間っていいね!家族って素敵!」と、素直に思える一作です。
Viva La Vida! ライターCheese
2010年7月21日
『小さな命が呼ぶとき』 (Extraordinary Measures)
★★★★ この病の子供を持つ父親の苦しみ、葛藤、奇跡、そして何より諦めないという心と、治療薬の研究者によるプライドと意地、薬剤会社の建前と利益などがぶつかり合う様を見事に描いている。父親であるジョンは子供を救うための努力はまったく惜しまず、仕事から帰ってきて子供に愛情を注ぎ、夜中遅くまで病についての調べ物をし、研究のための資金集めを行い、今度は治療薬を作らせる交渉まで全て夫人の支えもありながら一人でやりこなした。その結果は作品のラストを観ての通り。早速今年の良作にめぐり合った。ハリソ・フォードも製作に参加。
Mooovingな日々
2010年5月22日
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