羊たちの沈黙:作品を観た感想(2)
羊たちの沈黙
サイコものの火付け役となった作品。犯人よりもレクター博士の存在感がとにかく強烈で、主人公の女性FBI訓練生クラリスと博士との関係も何とも言えない。地下の独房でクラリスを待ち受ける彼の姿が映像として映るたびに、体温が下がっているかのような気にさせられる。どこか虚無感を感じる演出や、猟奇的で残酷な事件の決着など、おどろおどろしい部分はありつつも、メインはあくまで二人の対峙だと思う。
いやいやえん
2012年6月6日
羊たちの沈黙(1991)
★★★ 恐らく映画の中では気付かないアナグラムが散りばめられているようだ。結局、レクターは見込んだ新米のクラリスに謎かけをして楽しんでいたことになる。彼は頭の良い女性が好みらしい。タイトルはクラリスがレクターに話した幼少時の身の上話から採られているのだけれど、これはクラリスの作り話だろう。いかにもレクターがいかにも喜びそうな嘘話をして逆手を取り、さらなるヒントを得たのだろう。ただ、レクターが刑務所を脱走するのは、ちょっと出来過ぎ。チルトン医師が不覚にも…というのも無理っぽい。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年5月31日
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