フローズン・リバー:作品を観た感想(26)
フローズン・リバー
★★★★ 面白かったです。一番面白いなと思ったのは二人の子供たちが全員男だということ。息子のいる友人たちに話を聞くと、娘と息子というのは違うらしいですね。二人の子供たちが娘だったら、また違ったと思います。もし子供がいない二人だったら、あるいは男だったら、あのバッグを取りに行かないかもしれないですね。二人のそれぞれの境遇が丁寧に描いかれていて、レイの選択もよくわかりました。とはいえ、レイの選択は辛いと思いました。ライラの変化は救いでした。この作品は男性が観たら面白いと思うかは疑問。男性の感想を聞きたいです。
映画、言いたい放題!
2011年10月9日
フローズン・リバー
★★★★ とても地味で重たい感じの作品なのですけど、ズシン、とくるのがこれ、切羽詰った人間は、意外と簡単に犯罪に手を染めるものなのだな、というところでありましょうか。ヒューマンドラマとしての要素が濃いと思いますけれど、社会派ドラマとしても、雇用問題や貧困問題に強く訴えかける何かを感じました。主人公レイを演じるのは、本作品でアカデミー主演女優賞の候補になったメリッサ・レオ。彼女のことは[21グラム]のときから目をつけていましたけれど、まぁ〜〜、自分的にはもう、ツボ突かれまくりの女優さんなんですよね。
サムソン・マスラーオの映画ずんどこ村
2011年2月14日
フローズン・リバー
★★★★ どんより冷たい曇り空、寒そうな背景。しかも登場人物たちの心の中も同じような中で、モホーク族の女性と白人女性レイが乗った車が氷の上を何度も横断する映像がこれほど緊張感があるとは思わなかった。無事に渡り終えたあともパトカーが止まってたり、ハラハラドギドキもんでした。母親は強し…よ思った。大きなバッグのエピソードはうまいな。そこからレイが、忘れていた思いやりの気持ちを解凍していくように取り戻していく様子が良かったですね。どんよりした曇り空が、希望のような青空が見えてきたラストは良かったです。
映画鑑賞☆日記・・・
2011年2月8日
【フローズン・リバー】 冷たく凍った世界でも母は強いのです。
タランティーノ監督が激賞したという衝撃の結末に注目。物凄く地味だけど、子を思う母の尋常でない愛情が極寒にしみわたっています。女性監督が作る女性の映画はあまりにもリアリティがあって、女にしか分からない、そして本作は子を持つ母にしか分からない"母性"と生きることへの執念を感じます。なんと切ない選択なのか〜。観ていて何とも言いようのない嫌な気分になってしまうのだけど、それでも生きて行かなくてはいけないという現実が悲しい。人種の違う2人の母の選択を、こんな風に描いて見せつけられ圧倒される作品です。
ひばなのシネマの天地
2011年1月20日
映画 フローズン・リバー
カナダとアメリカの国境にあるモホーク族の保留地が舞台の母2人の強さを描いた秀作です。予備知識もなく見たのですが、久々のいい映画でした。公開時に気がつかなかったのは、出ている役者さんの知名度が理由でしょうか。やはりこういうところに名作が隠れているですね…。最後も私的にはスッキリした展開。女性、そして母親って、強いな、そしてあたたかいな、と実感する名作。オススメです!
エンタメ日々更新
2011年1月9日
映画『フローズン・リバー』を観て
現代アメリカが直面する社会問題を背景に、家族のために大胆な行動に出る二人の母親の姿を力強く描き出している。本作でオスカーにノミネートされたメリッサ・レオの名演技は、観る者に深い感動をもたらす。出演俳優陣も全てが他では脇役クラスでしかないのだが、それでもこれだけインパクトの強い作品を生みだした。モホーク族の居留地がアメリカとカナダに跨っていることと、居留地では自治権も認められているので、国境を跨いだ密航ビジネスが成り立っているのだろう。友情と共に、そうした社会事情も巧みに取り入れた脚本も見事の一言に尽きる。
KINTYRE’SDIARY
2010年12月29日
《 フローズン・リバー 》
ニューヨーク州の最北部の町を舞台に"家族の為の犯罪"を映し出します。陸続きの密入国行為や、先住民族といったアメリカの社会事情も交えて、"日常"の中にある"非日常"が繊細に分かりやすく描かれていました。主演のメリッサ・レオの演技は、とにかく母親の強さと弱さを巧みに伝えてくれます。それを助長するミスティ・アッパムと息子・TJ役のチャーリー・マクダーモットも素敵です。雪景色の中で淡々と展開されているようで、とても見応えのある内容に惹き込まれました。
映画 - K'z films -
2010年12月12日
映画「フローズン・リバー」凍った心を溶かす優しい日差しが降り注ぐ
★★★★ 何度も繰り返し画面を覆う寒々とした凍った川、八方ふさがりで息が詰まるような閉塞感に見てるこちらも襲われる、彼女達と同じ様になんとかしなければと追い詰められた気分になる。クリスマスの夜の一つの奇跡やどん底の母親に甘える無垢な子供、どんな状況でも救いはあるのだと氷が解けるように凍った心がふっと柔らかくなる。97分の映画は濃密でもっと長く感じたラストの希望の光も嬉しかった。聞いたことも無い監督、女性のようだ、こんな映画をまとめきる力に驚く。映画の細部は忘れても凍った川のシーンは記憶に残りそうだ。
soramove
2010年4月3日
絶望に国境はない 「フローズン・リバー」
互いに最初は、 何だこの女、 みたいな感じなのが、 インディアン女にも小さな息子がいて、 一緒に暮らしたい、 そのためには金がいるというシンプルな共感は、 やがて信頼に変わってゆく。サンダンスらしい渋いグランプリと言えるが、予想された社会への怒りよりも、必死な女たちの爽やかさが印象に残ったのが意外と言えば意外。この映画のキャッチコピーの日本とアメリカでの違いが面白い。日本では "光を信じて"/アメリカ Desperation knows no borders. 絶望に国境はない。
シネマ走り書き
2010年4月3日
「フローズン・リバー」
久々に感じる、この重さ…。雪国に住んでいる者にとっては複雑な心境と共に気が滅入ってくる。その一方で夜中の凍った川や大地を車で疾走する主人公が、どんなにリスクを背負って危険な行為をしているのか身を持って理解できるため、そのリアリティを手に取るように感じられ、思わず手に汗握ってしまう。コートニー・ハント監督の新人離れした重厚で丹念な作風も見事なもの。暗闇の中に僅かな光が差し込むような結末となるこの作品。決して観賞後に晴れやかな気分で劇場を後にすることはないのだが、その余韻が長らく心に残る映画である。
古今東西座
2010年3月31日
『フローズン・リバー』
★★★★ 「国境」を描く映画は必然的にテーマも重く、その分深い。ヨーロッパ映画にはそれを主題もしくは副題とした作品が数多くあり、素晴らしい映画は数え切れないが、アメリカ映画でありながら国境を舞台とした作品というのは多くないはずだし、少なくとも私にとっては初めての出会い。国境とは心の境界線でもある。こちら側とあちら側を示す入り口。それを超えること、または留まること。その時人は選択をする。愛のため、自由のため、未来のために。
シネマな時間に考察を。
2010年3月19日
フローズン・リバー
★★★★ セントローレンス川が凍結すれば、たやすく密入国ができてしまう。しかも先住民のモホーク族保護区は治外法権で警察も手を出せない。今のアメリカにはレイのような貧困に苦しむ母子家庭も多いのでしょう。一方、モホーク族のライラは、先住民族の小さなコミュニティの中で人間関係が難しそうで、産まれた直後に旦那の親に子どもを取り上げられるという残酷な現実が…。最終的にはこの女性二人に奇妙な連帯感というか友情ができて、恐らくレイがライラ親子ともどもに幸せに暮らせるであろうということだけがこの物語の唯一の希望だった。
映画道
2010年3月4日
『フローズン・リバー』
サンダンス映画祭でタランティーノが絶賛したのも納得できる、近年のアメリカインディペンデント映画の秀作。密入国を手伝うというシンプルなストーリーながら、手持ちカメラの演出のおかげでこの映画は凄く緊迫感のある社会派サスペンスとして仕上がっているんですよね。地味に車のエンジン音を緊迫感と臨場感あるBGMにしている演出は見事です。ラストを修理して直った回転木馬をこぐTJの表情で終わらせたのも、子供の成長に未来を夢見る母親ならではの演出。本当に最後まで母親になれる女性にしか作れない映画だと思いました。
めでぃあみっくす
2010年3月1日
フローズン・リバー
★★★★ 思った以上に地味なんだけど、すごいね〜!登場人物の言動や展開にどんどん引き込まれていく。女の友情愛情物語..。そんなんだけじゃじゃないよね〜。人が生きることの哀しさ、そんな中で生きている人達が、お互いに結び合っていく…そんな物語だと思う。ギリギリの極限状態に追い込まれたもの同士、いろんなつながりが、この二人を深くつなげているような気がする。殺伐にみえるんだけど、なんかジーンとくるものもあるんだよね〜。フローズンリバーをわたるところがもーハラハラだわよ!この映画、アメリカの社会状況を物語っているだろうね。
C'est joli〜ここちいい毎日を〜
2010年2月28日
フローズン・リバー
イロコイ連邦は自治権が認められており、賭博が違法でないこともそのひとつ。それが物語の重要な背景ともなっています。この映画が優れているのは、コートニー・ハント監督が、初監督作品とは思えないほどの手際のよさで、こうした社会的背景をきちんと描写していて、そのことが映画にピシッとした骨格を与えているのだと思います。見終わって尚、レイという女性を嫌いになることはできません。彼女の必死さが否応なく乱暴に観客を揺さぶるからです。彼女が必死だったのは、守るべき子どもたちがいたからで、それはもう、理屈じゃ決して裁けない。
キノ2
2010年2月24日
フローズン・リバー
★★★ 荒んだ者同士が結託して凍結した川を車で往復するのだが、その風景自体が2人の状況を表している。やがて凄まじい寒波がやって来る。折悪しくパキスタン人夫婦が密入国して来る。2人は平気で「パキ」と侮蔑語を口にし、大きな荷物をテロの爆弾かもしれないと川の上に置いていく。人権や差別という社会啓蒙的な愛にはかまっていられない2人だが、もっと本質的な愛は持っている。爆弾かもしれないと捨てるのも目に前にいない人への愛なので、ここでは愛の二重性のようなものが表現されている。こんなに寒さが凍てつく映画も珍しい。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年2月19日
*フローズン・リバー*
ダンナさんに失踪され、寒そうで、お金がなくて…あまりに状況が厳しくて前半かなりメゲそうになりました。狭いトランクに人間2人を閉じ込め、凍てついた湖を疾走してアメリカに入る。そんな繰り返しが映し出され、見ていて暗くなってしまいます。ところが中盤パキスタン人を運ぶ時、そしてラスト間近、レイとライラの間で交わされたことでものすごく感動的なシーンが! "子供の母親"であると言う共通点がふたりの間に深い友情をもたらしたのでした。ベタベタしたところはなく、ほのかな温かさと希望が感じられる素晴らしい作品でした。
Cartouche
2010年2月18日
フローズンリバー
★★★★ 映画は、セントローレンス川を間に挟んでカナダにも広がるインデアン保留地での物語であり、画面に何度も登場する凍てついた川のように、描かれている二組の親子の生活も実に寒々しいもの。二人の母親の人間性は土壇場で損なわれず、将来に光明が期待されるラストになっていて、観客には大きな感動がもたらされます。演じる俳優たちも、日本では余り知られていなものの、大層充実しています。
映画的・絵画的・音楽的
2010年2月17日
「フローズン・リバー」
これはもう絶対マイベストに入れたい! 彼女たちが車で密入国者たちを運ぶのは夜。アイスバーンと化した川に車を走らせる。完璧に凍ったかに見える川を渡る車のシーンがスリリング。彼女たちの行動に母性愛を感じる。危険を顧みず戦うように事に挑む二人の母親の姿に同じ母親として心揺さぶられ、父親に捨てられたも同然の長男T.J.が幼い弟の面倒を実に良くみていてホロリとさせられる。ラスト、レイに課せられた究極の決断。彼女の決断は、先住民ライラとの友情が感じられ心打つ。明るい未来が見えるかのような素晴らしいエンディングだった。
ヨーロッパ映画を観よう!
2010年2月14日
フローズン・リバー・・・・・評価額1650円
★★★★ レイとライラは、リアルで切実な目的のために、打算と相互不信とリスクを抱えながら危険なビジネスに手を染めてゆく。そんな二人の関係は、ある事件を切欠にして大きく変わる。図らずも彼女たちはお互いの中に母性という共通の本能を見出す事になったのだろう。また彼女たちは単なる「密輸品」としてしか見ていなかった密入国者も、同じ人間であり母親であるという現実を突きつけられてしまう。結末はバッドエンドでもハッピーエンドでもなく、リアルな物だ。だが、厳しい状況の中でも微かな希望が見え隠れし、「雪融け」感じさせる観賞後の後味は決して悪くない。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2010年2月11日
フローズン・リバー
★★★★ エンタテインメント系ではなくほぼ全編に渡って重い展開。登場するのは子供たち以外ではレイとモホーク族のライラだけ。この2人がお金のために密入国者の運び屋をするのですが、そこにはやむにやまれぬ事情がありました。貧困と人種差別、この2テーマ中心に進んでいた物語が転換をみせるのは、とある事件からでした。抑圧された彼女たちの気持ちは、雪に閉ざされた寒々しい風景とリンクしていましたが、子供たちがお手製メリーゴーランドで遊ぶシーンは温かく希望を感じさせるものでした。「貧すれば鈍す」とはよく言ったものです。
LOVE Cinemas 調布
2010年2月1日
フローズン・リバー /FROZEN RIVER
★★★ 重く、暗く寒々しい、地味〜な作品だけど最初からずーっと淡々としていて、盛り上がることもない映画だった。暗いのも重いのもいいんだけど ゆっくり心情を描いているのもいいんだけどこういうのは苦手で、、、テーマや作品としての出来は認めるべきなんだろうけど、残念ながらストーリー的にあまり引込まれなかったので普通評価。シネマライズらしい作品だなって思った。単館系ムービーがお好きな方にはオススメ。小さくてもこういう脚本が心理描写がしっかりした作品が今後も埋もれることなくきちんと上映してくれることを願います。
我想一個人映画美的女人blog
2010年1月31日
映画* Frozen River
弱い者たちの究極の賭けという意味では、「運び屋」になった彼女らも、運ばれる密入国者も全く同じ。レイとライラは、何度も凍った川を渡るうちに、そのことに気付いています。自分達が貧困と戦うこの国に、わざわざ大きな犠牲を払いリスクを冒してやってきた挙句、車のトランクに押し込められる密入国者たち。彼らの母国での生活は、一体どれほどつらいものであったのだろうか…と、ある種の共感や同情が生まれていったのではないかと思います。追い詰められたものは、様々な形の「凍った川(Frozen River)」を一か八か渡らざるを得ないことがある…。
有閑マダムは何を観ているのか?
2010年1月23日
『フローズン・リバー』
生活のため、家族のためとはいえ、不法行為に手を出さざるを得なくなってしまった主人公・レイの母としての強さ、女性としての強さを打ち出していこうとする風はすごく感じたかなと。密入国に手を染める、人種も境遇も異なる2人の女性の描き方は、真に迫っていくような雰囲気もあってよかったと思う。キャラクターが見えてくる見せ方がうまいなーという感じ。肌の乾き具合さえも伝わってきそうな、質感を伝えてきそうな映像が印象に残る。川が凍った寒々しさが作品全体の温度を表現しているようで印象的だった。
cinema!cinema! ミーハー映画・DVD
2010年1月22日
フローズン・リバー
★★★★ 2人の母親はアメリカ白人のレイと、モホーク族という原住民のライラ。子供がいるということと夫がいなくなったという部分で共通している。大不況になったアメリカで生活するということは非常に難しい…追いつめられた人間はなんでもする。レイはライラが行っていた不法入国を手伝う。互いに共通の家族というファクターを通してあのラストへ繋がっていく。映画からは非常に冷酷なアメリカの現状が伝わってくるし、2人の母親が行ったマイナスの行為は許されるものではない。しかしこの2人の行為を100%否定できないと思ってしまうのも確かだった。
Memoirs_of_dai
2010年1月17日
フローズン・リバー
白人とモホーク族という異文化の境遇を持つ女性たちの心の交流を通して、子供を思う母の強い想いが真っ直ぐに伝わってくる物語。雪に覆われた町で幸せを掴もうと必死になっている主人公たちの生き様と、母性という共感が創り上げた強い絆が印象に残りました。メリッサ・レオは存在感がありました。あまり笑顔を見せないレイの怒ったような表情と、顔のしわの一つ一つがレイのこれまでの苦労を物語っているようです。そして、息子たちへの強い愛と良心に従おうとする心の強さを体現していました。相手を思いやるレイとライラが出した結論に二人の強い絆を感じた。
とりあえず、コメントです
2009年12月26日
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