近松物語:作品を観た感想(3)

『近松物語』を神保町シアターで観て、
長谷川一夫が大店の中で地位はともかく実直な仕事で認められてる技術者なのだが、目下の者からの頼みにより、ちょっとボタンをかけ違えたせいで、どんどん不幸の沼に嵌っていく。香川京子の奥様側から見れば不義理な夫と見切りを付けて長年の想いを長谷川一夫にぶつけて、恋が成就した事で哀しいけれど幸せな結末で済むかもしれない。彼は何も悪くない。何かダメだったかと言えば、「間」と「タイミング」が悪かっただけ。それはどうにもできないと思う。和楽器の劇伴がけっこう扇情的で怖い。
ふじき78の死屍累々映画日記・第二章
2020年7月24日

『近松物語』を改めて受け止めよう
緻密な脚本と人間描写の確かさと、そして名優たちの共演等々、この作品の魅力はこれからも長く語り継がれるに違いない。
映画のブログ
2018年11月19日

完成! 「近松物語」
序盤、ボクの心をわし掴んで激しく揺さぶったカットが展開。10秒ほどのものでしたが、今作をレビューする上で、近松作品全般を鑑賞する上での方針を決定付けるほどの影響を残した。映し出されたのは、不義密通の罪で市中引回しの上、処刑されて、磔台にくくり付けられたままの男女の遺体でした。「なんて官能的な死体なのだろう」 肉体の機能を果たさない"骸(むくろ)"にされ、晒(さら)されている男女の遺体に性的な意味を感じ、不義密通という極刑によって「性交」を取り上げられてしまった肉体が、正々堂々と展示されていたことに動揺し、平静さを保っていられなかったようなのです。
ポータブルDVDによる 車内鑑賞...
2009年8月8日

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