空中庭園:作品を観た感想(3)

空中庭園(2005)
★★★ 隠し事をしないと言うルールの下で暮らす京橋家の崩壊はバブル崩壊とは無縁でないだろう。このルールは母親らしいことを何もしてくれなかった母(大楠道代)を反面教師にして作ったものだ。しかし、それを前提にする基盤がバブル崩壊で成立しなくなった。ある意味、債務弁済機械になった夫婦は傍から見て「学芸会みたい」に"家族"を演ずるしかない。そんな家族は「窓のないラブホテル」に例えられ、ホテル名は「野猿」 ラブホテルから出発した京橋家はいつの間にかラブホテルの裏返しになっていた。そして、ラブホテルそのものが一種の"空中庭園"でもある。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年10月17日

『空中庭園』この映画を見て!
久しぶりに素晴らしい日本映画に出会えたと私は思いました。美しくも切ない映像と音楽。役者の演技の上手さ、そして家族の闇を抉り出す脚本と演出。全てにおいて完成度の高い作品です。 「くりかえし、やりなおし、くりかえし、やりなおし、…」 家庭を築くとは、生きるとは、何度も過ちを繰り返し、そしてやり直しつづけるということ。人は絶えず生まれ変わる存在であることをこの映画は教えてくれます。
オン・ザ・ブリッジ
2007年2月4日

[空中庭園]板尾の標準語とキョンキョンのパート店員
豊田監督は「家族の絆」「幸せな家族」を印象づけるために、原作にはない新たなアイデアを追加している。 家の鍵は、ひとつしか存在しない。 みんなでいるときは、笑顔をたやさない絵里子。 まるい食卓。 そして、その世界が自分のエゴや思い込みであることを知るようになる。 脚本家出身の監督なのに、映像には毎回こだわりを見せている。今回もゆれる・回転するという映像に、恵理子の心模様を表すビジュアルなど、それを観ているだけでもこの作品に新鮮さや面白さを感じてしまう。 観て損はないと思う。
アロハ坊主の日がな一日
2006年7月6日

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