ﾐｯｸ･ﾏｯｸ:作品を観た感想(18)

｢映画【ﾐｯｸﾏｯｸ】を観た/ 悪戯するは我にあり､我これを報いん｣
やっぱりｼﾞｭﾈっぽく大人の寓話に仕上がってます｡復讐方法が前々作【ｱﾒﾘ】で描かれた様な子供っぽい悪戯ってのが良い｡気に入ったのはｼﾞｭﾘｰ･ﾌｪﾘｴが演じる軟体女､ゆっちゃなんだけどﾋﾛｲﾝとしては結構老けてる筈なのにとても可愛らしい｡武器を売るって事はそういう事なんだと考えさせられるﾗｽﾄの悪戯､何かｼﾞｰﾝとさせられたな｡
NEW WAY.NEW LIFE
2012年11月1日

ﾐｯｸﾏｯｸ　(2009)
★★★★ まぁ〜なんだ､この手づくり感（笑） とにかく忍び込み一つ取っても､なんとも回りｸﾄﾞｲ｡警備員を眠らせて鍵を開けようとしますが､どれだけ時間と労力を使ってんだ？と思うほど｡ 終わってみれば､気持ち良いほどの勧善懲悪でお得意のﾌｧﾝﾀｼﾞｰを目一杯絡ませﾕｰﾓｱとﾌﾞﾗｯｸを効かせた今現代の反戦作品でした｡いやぁ､やっぱり面白いのぅ…この監督作品｡
肩ﾛｸﾞ
2011年12月24日

『ﾐｯｸﾏｯｸ』 （'11初鑑賞126･WOWOW）
★★★ 代表作[ｱﾒﾘ]の男性版といってもいいくらいの痛快な作品^^ 観ててほんとに楽しい♪兵器を売る企業のﾎﾞｽに復讐する物語｡でも陰惨な復讐ではありません｡復讐を果たす場面が実にお見事｡ﾊﾞｼﾞﾙと共に行動する面々がﾕﾆｰｸな人たちばかり｡脚本が上手いのでしょうね｡それぞれのｷｬﾗｸﾀｰの魅力が活かされてていて､物語を単なるｺﾒﾃﾞｨｰにはしていません｡意外と深いお話だったりします｡このへんは観ていただかないと解らないけどね｡ｼﾞｭﾈ独特の色彩感覚と音楽がすごく心地良くて､いい映画をみたなぁ〜って思いました｡
みはいる･ＢのＢ
2011年9月22日

ﾐｯｸﾏｯｸ
ﾊﾞｼﾞﾙの復讐に加担するﾒﾝﾊﾞｰがまた個性的でｺﾐｶﾙで面白い｡復讐といってもﾚﾍﾞﾙは悪戯ｻｲｽﾞ｡｢ﾐｯｸﾏｯｸ｣とはﾌﾗﾝｽ語で｢ｲﾀｽﾞﾗ｣なんかを意味するそうです｡作風ととってもあったﾈｰﾐﾝｸﾞｾﾝｽだよね｡ｶﾞﾗｸﾀ修理屋ﾌﾟﾗｶｰﾙ･料理番･軟体女･計算機･人間大砲･言語ｵﾀｸ･発明家…それにﾊﾞｼﾞﾙ｡このﾒﾝﾊﾞｰのどこか温かな家族のような雰囲気もよかった｡ただ､前半ゆっくり進むので中盤になるまでﾃﾝﾎﾟはあまりよくないように感じました｡好きだったのは詩人達の末路を聞いた運転手とﾗﾝﾎﾞｰとﾗﾝﾎﾞｵの違い､ﾊﾞｼﾞﾙの妄想だったりして｡
いやいやえん
2011年4月25日

ｱﾒﾘ監督最新作･映画＜ﾐｯｸﾏｯｸ＞
奇才監督ｼﾞｬﾝ=ﾋﾟｴｰﾙ･ｼﾞｭﾈの最新作！ 舞台は現代のﾊﾟﾘながらも､風刺とﾉｽﾀﾙｼﾞｰで味つけした独特のｼﾞｭﾈﾜｰﾙﾄﾞで縦横無尽に展開し､ﾌﾗﾝｽｺﾒﾃﾞｨがたっぷり味わえました｡まさに､ﾌﾗﾝｽ〜な映画!^^! ﾌﾗﾝｽ好きのみゅうみゅうには､あっとゆ〜間の時間でした｡ちょっとひいた感じのｺﾐｶﾙな動きと台詞は､苦手な人もいるかもしれませんが､我が家的には◎^^ｖ <ﾊﾞｼﾞﾙ>達の"ﾐｯｸﾏｯｸ(いたずら)"も､とても面白いものでしたよ｡武器商人が､それにひっかかり自爆していく様子､また何度も見ちゃいそうな気がしています…｡
美味−ＢＩＭＩ−
2011年1月9日

ﾐｯｸﾏｯｸ
武器を作って輸出する会社を経営し､なおかつ現地のひとたちが傷つこうが死のうが良心の咎めなんかは一切感じない､汚いことでも平気でやる云々､わかりやすい｢悪｣を配し､対するﾊﾞｼﾞﾙたちは､既得権益の類を一切もたない完全な弱者であるという設定､絵に描いたような勧善懲悪の物語は､一種の風刺劇ですが､そこにはｼﾆｶﾙな視線というより､告発したいﾃｰﾏを素直に告発したまじめさのようなものが感じられます｡確実に言えるのは､それでもひとは幸せになれるよという監督の耳打ちかもしれません｡とってもかわいい楽しい映画｡観たあと気持ちがほっこりします｡
ｷﾉ２
2010年10月21日

ﾐｯｸﾏｯｸ
★★★ とにかく観る側はのっけから現なのか､夢なのか､もう一つの夢なのか分からなくさせる｡とにかく映画を観ると､本当に夢のような世界｡仲間たちはまるでｻｰｶｽ団員のようでもあり､大道芸人集団のようでもある｡というよりこの映画自体がｻｰｶｽのﾋﾟｴﾛ的ﾍﾟｰｿｽで満たされている｡武器の政商には有り得ないみすぼらしげな煙突長屋の住まい｡煙突から忍び込む仲間ってｻﾝﾀｸﾛｰｽかよ｡ﾗｽﾄはさらに凝っていて社長2人は連行されるが､それがまた映画の中の映画…｡どこまでも現実と映画と夢の境目をなくしたこだわりが凄い｡
佐藤秀の徒然幻視録
2010年10月12日

ﾐｯｸﾏｯｸ
これは面白かった｡爆笑とまでは行かないけど､ﾌﾗﾝｽ映画らしいｴｽﾌﾟﾘがきいた内容で､なんとも言えぬ不思議な世界観というか映像が良かった｡陰湿にはならずにｺﾐｶﾙに展開する様は面白かった｡ﾊﾞｼﾞﾙをｻﾎﾟｰﾄする７人もそれぞれに人より優れた特技があり､それを十二分に活かした活動や､ﾊｲﾃｸ機器は一切使わずに廃品を利用した 機器で､ﾐｯｼｮﾝｲﾝﾎﾟｯｼﾌﾞﾙなみに忍びこんだり､諜報活動したりと見ていて大変楽しかった｡ﾊﾞｼﾞﾙ役のﾀﾞﾆｰ･ﾌﾞｰﾝ､今作も素晴らしかった｡
だらだら無気力ﾌﾞﾛｸﾞ
2010年9月30日

【映画】ﾐｯｸﾏｯｸ
ﾊﾞｼﾞﾙの想像とか考えてる事とかの表現がｼﾞｭﾈ監督っぽい｡どこかｼｭｰﾙでｷｭｰﾄでﾎﾟｯﾌﾟ｡こっそり会社に忍び込んだり､偽の取引を持ち込んだり､仲間達とのうまｰいｺﾝﾋﾞﾈｰｼｮﾝが絶妙！みていて次の展開がわかっていても面白い｡空港のｼｰﾝとか､すごく面白かったな〜｡爆発のｼｰﾝもかなり笑えました！個性的な仲間達､どの人もいい味を持っていて役割に生かしているからとっても魅力的｡ただ､私はちょっぴり期待しすぎていたかなぁ…｡でもﾊﾘｳｯﾄﾞにはない､ﾌﾗﾝｽ映画独特の味が出ていて､お勧め！ていうか､お洒落な映画｡
☆紅茶屋ﾛﾝﾄﾞ☆
2010年9月27日

『ﾐｯｸﾏｯｸ』　は特攻野郎の一家だ！
一人ひとりが､他者には真似のできない特殊能力を持っており､一団となって戦ったら強いのなんの｡そして彼らはお母さん役とか娘役を分担して､仮想的な家族を結成する｡基本はｷﾞｬｸﾞで､くだらないｲﾀｽﾞﾗを仕掛けるだけなんだけど､それがことごとく成功するものだから､彼らが最強の戦闘集団に見えてくる｡常識的に考えれば失敗して当然の作戦が､成功してしまうからこそ爽快感を得る｡主人公たちのｱｼﾞﾄが､空き地に作った秘密基地に見えてくればこの映画は成功だ｡威張りくさった大人をｷﾞｬﾌﾝ云わせる以上のことはしない｡それがﾐｯｸﾏｯｸ(ｲﾀｽﾞﾗ)｡
映画のﾌﾞﾛｸﾞ
2010年9月26日

ﾐｯｸﾏｯｸ / 91点 / MICMACS A TIRE-LARIGOT
★★★★★ 久しぶりに素晴らしい映画に出合ってもｰたっす♪観終わった瞬間に､あまりの素晴らしさに叫びそうに…｡震えるﾗｽﾄ数ｼｰﾝを味わったっすね｡全体的には結構ﾌﾞﾗｯｸで痛烈な社会風刺ｺﾒﾃﾞｨなんやけど､なんなんだこの美しさは!! なんなんだこの愛らしさは!! 観客は､主人公達に感情移入(共感)して､供にｲﾀｽﾞﾗをしてるというよりも､彼らを見守るｼﾞｭﾈと同じ親のような視線で､このｲﾀｽﾞﾗ小僧たちを温かく見守るようになってる｡合わない場合もあるやろうけど､作品の完成度は非常に高いんで､出来たら劇場で観てください！
ゆるｰく映画好きなんす！
2010年9月24日

ﾐｯｸﾏｯｸ
流石！と唸らせてくれるｼﾞｬﾝ=ﾋﾟｴｰﾙ･ｼﾞｭﾈ監督の色彩と映像の世界！素敵ないたずら大作戦！ [ﾃﾞﾘｶﾃｯｾﾝ]がｼﾞｭﾈﾜｰﾙﾄﾞでは一番好きなんだけど､こんなに非暴力で非戦を前面に出して､ﾊﾞｼﾞﾙと7人の仲間たちの暖かい関係と軍事産業への風刺が､こんなにも楽しくそして抵抗なく心に訴えかけてくる｡劇場内の観客がみんな同じ感覚になってｽﾄｰﾘｰが進むにつれ一体感が湧いてきて…｡こんなに映画館で楽しい思いをしたのも初めて!! 素敵な映画ってみんなを幸せな気分にしてくれるんだなぁと改めて感じた作品｡今年の一押し！！
ひばなのｼﾈﾏの天地
2010年9月23日

｢ﾐｯｸﾏｯｸ｣
ﾌﾗﾝｽの風刺映画は展開が強烈で面白いことこの上ない｡地雷＆ﾋﾟｽﾄﾙ製造会社の社長たちがやり玉にあげられる終盤は最高！で､彼らを演じる二人の俳優…大の男が命を助けてと懇願する滑稽な姿…こんな役柄初めて観た！の二人の俳優｡特にｱﾝﾄﾞﾚ･ﾃﾞｭｿﾘｴの気の毒なほどの変わりぶりには大笑いした｡主演のﾊﾞｼﾞﾙを演じるﾀﾞﾆｰ･ﾌﾞｰﾝ､[ぼくの大切なともだち]で一風変わった実に善良なﾀｸｼｰ･ﾄﾞﾗｲｳﾞｧｰが似合っていた｡こちらの役でもちょっと変なﾊﾞｼﾞﾙは奇想天外な物語にすっかり溶け込んでぴったり｡ﾊﾟﾘの街がふんだんに登場するのもたまらない｡
ﾖｰﾛｯﾊﾟ映画を観よう！
2010年9月21日

ﾐｯｸ･ﾏｯｸ
★★★★ 中々面白かったです｡ﾌﾗﾝｽ映画らしいｺﾒﾃﾞｨですが､ｼﾞｬﾝ=ﾋﾟｴｰﾙ･ｼﾞｭﾈ監督らしい独特の怪しげな映像表現がかなり好き｡ただ物語にﾘｽﾞﾑが出てくるまでに時間がかかってしまったのがちょっと惜しい｡本作は強烈な反戦･反軍需産業映画の核をｴｽﾌﾟﾘの効いたﾕｰﾓｱで包んで誰もが舐めやすくしたｷｬﾝﾃﾞｨｰのようなものなのです｡主人公ﾊﾞｼﾞﾙたちに翻弄される兵器会社の社長2人に様子は大笑いなのですが､単純に大笑いだけして終わってはいけないのだと､そう思わされる作品でした｡
LOVE Cinemas 調布
2010年9月21日

『ﾐｯｸﾏｯｸ』
地雷で亡くした父の仇と頭に残る弾丸のﾘﾍﾞﾝｼﾞに､ｶﾞﾗｸﾀで応戦するというﾄﾞﾀﾊﾞﾀ活劇が小気味よく､反戦というｼﾘｱｽなﾃｰﾏもｼﾞｭﾈにかかればご覧の通り｡明暗のｺﾝﾄﾗｽﾄを上げた画質にﾄｰﾝを下げた深い色相が生み出すその色温度｡ﾌﾚｰﾑ一杯緻密に配置された人物構図と絶妙なｶﾒﾗｱﾝｸﾞﾙはﾌｧﾝの期待を裏切らない｡ｷﾞｬｸﾞのような展開ですら､こだわりの美的ｾﾝｽで映画然とせしめ文句を言わせない｡その柔軟な映画作りに､地元ﾊﾟﾘでの拘束されない撮影ぶりを監督が楽しむ様子が見て取れる｡そのことが嬉しい｡
ｼﾈﾏな時間に考察を｡
2010年9月21日

『ﾐｯｸﾏｯｸ』(2009)/ﾌﾗﾝｽ
★★★★ これは確実にﾌｧﾝﾀｼﾞｰなんですが､それを大真面目＆ｺﾐｶﾙに実現させてしまうところが可笑しい｡復讐劇なのに､人があまり傷つかないところも計算されたものでしょう｡作り方でこんなにも愛するべき作品に仕上がるんだと感じます｡日頃感じている不条理はみんなにある｡それに対して鬱憤を晴らす機会があるならば､そうしたいと思う気持ちは共感を得るだろう｡懲らしめることは必要だけど､その復讐は別に残酷なものでなくてもいい｡それがﾕｰﾓﾗｽにできれば､ｽﾏｰﾄなんじゃないか｡そういう｢さじ加減｣をうまく現した作品ではないでしょうか｡
NiceOne!!
2010年9月20日

ﾐｯｸﾏｯｸ　〜ﾌﾗﾝｽ映画祭2010より〜
ｻｽﾍﾟﾝｽﾀｯﾁの展開にﾄﾞｷﾄﾞｷしながらも､観終った時にはすっきり楽しい気分になれる作品でした｡主演のﾀﾞﾆｰ･ﾌﾞｰﾝはﾌﾗﾝｽでは大人気のｺﾒﾃﾞｨｱﾝ｡私は[ぼくの大切なともだち]を観たこともあって､ほのかに哀愁漂うﾋﾟｴﾛのような雰囲気を持つ人だなあとという印象がありました｡そんな彼の持つ独特の雰囲気はこの映画の主人公にぴったり｡身体の柔らかい女優さんなどｲﾝﾊﾟｸﾄのある役者さんや､監督のお馴染みの役者さんが揃っていて楽しかったです｡ｺﾐｶﾙな中にもﾌﾗﾝｽ映画っぽい皮肉も込められていて､観ていて面白かったです｡
とりあえず､ｺﾒﾝﾄです
2010年9月16日

＊ﾐｯｸﾏｯｸ＊
復讐劇であり､真剣な社会派映画でもありました｡そのﾊﾞﾗﾝｽ感覚が絶妙で､ものすご〜く良い作品｡これがもうﾕｰﾓｱ満載！ｼﾞｭﾈ監督特有の"いたずら"的発想が素晴らしい｡戦争をｴｻにして大きくなっていってる腹黒い会社対､落ちこぼれっぽいけれどそれぞれに個性と特技そして温かいﾊｰﾄがある人たち｡これはもう比較になりません｡きわめつけはﾗｽﾄ！ﾆｭｰｽより早く瞬く間に世界中の人に悪行を知らせる､なるほど〜｡ﾕｰﾓｱというｵﾌﾞﾗｰﾄに包まれた痛烈な社会批判的映画｡その映像はまるでおとぎ話のようで､ほんと素晴らしい映画でした｡
Cartouche
2010年9月10日


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