日輪の遺産:作品を観た感想(20)

【日輪の遺産】理不尽な時代だからこその理不尽な選択
これでもかこれでもか、まだこれでもか、と泣かせようとする。 最初の内は、感動して泣いている身も、いつかは涙も止まり枯れて、「はぁ、一体いつまで泣かせようとしてんの?」と、妙に冷めてしまうのである。 CGやセット?感の溢れた映像も所々目につき、決して良い感想は書けない感じになっていた… だから、「戦争ものは、もういいや」って思っちゃうんだよね。伝えて行かなきゃならない、大切なことなのに。
映画@見取り八段
2011年12月1日

『日輪の遺産』| 伝え続けねばならないこと。
中村獅童が実によかったです。いちばん軍人っぽさを醸し出していたように見えました。物語は、何回か1945年と2010年を往復するかたちで進んでいきます。この構成は、あまり功を奏していませんでした。むしろ、感動に水を差す方向に働いていたような(汗)。昭和から平成に戻ると、そのたびに、先程まで繰り広げられていたドラマが過ぎ去った遠い過去の出来事に置き換わり、切迫していた空気が消し飛んでしまうのです。というわけで、積極的にお薦めはできませんが、個人的に、観てよかったと思える映画でした。
23:30の雑記帳
2011年11月4日

愛国心が導いた生と死。『日輪の遺産』
★★★★ 父親の希望でこの映画を鑑賞しました。この映画はフィクションなのですが、父親が言った「本当に当時はあんな感じだった」という言葉に込められた意味は、単に再現された映像に対する事ではなく、人々の言動や各々が抱く想いの事だったと私は思うのです…。マッカーサーの財宝を盗み出す事に関わった人間は誰もが強い愛国心を抱いていました。そこに至るには純粋に国を想う気持ちがあり、苦楽を共にした相手を思いやる気持ちがあり…。その直向な気持ちに私利私欲は皆無でした。愛国心が導いた生と死は、あの当時の日本に実在したのかもしれません。
水曜日のシネマ日記
2011年9月20日

「日輪の遺産」
★★★ 真面目で丁寧な作りでは定評のある佐々部清監督らしい作品ではあるが、陸軍将校たちの反乱決起、陸軍大臣の壮絶な自害、等のエピソードも盛り込まれたり、マントを羽織った謎の伝令が影のように出没したりするサスペンス・タッチの部分と、くったくがなくて明るい少女たちのエピソード部分とが、うまくかみ合っていない気がする。せめてもう少し少女たちの描写にウェイトを置いて、心の変遷をこそ丁寧に描くべきではなかったか。今ひとつしっくり来ない作品ではあったが、原作を読んで感動した人には楽しめる作品には仕上がっているのではないか。
お楽しみはココからだ
2011年9月19日

日輪の遺産
★★★ 映画が描く物語は、完全なフィクションであり、さらに様々な単純化を施すことでフィクション性を一層強めていますが、そのことで却って真っ直ぐに観客に向かってくるものがあります。ただ、ともすると、単調さを免れないことになってしまうところを、特に、ユースケ・サンタマリアの渾身の演技によって感動的な作品に仕上がっていると思われます。
映画的・絵画的・音楽的
2011年9月17日

日輪の遺産 自分で修正しながら号泣〜o(TωT )( TωT)o
この映画はフィクションなのは当然だが、でも、妙にリアルで、13歳って今なら笑ってばかりで、そら悩みがあっても大人になれば大爆笑ってなあの年代が、でもあの時代では、こんなんなんだってこと、それが辛すぎる。原作とは随分テイストが違っていて、原作のイメージをボロボロにしてくれていたけど。でも、映画のいろんなしっちゃかめっちゃかな部分は自分で勝手に修正脚色あえて両目閉じるなどの手段を講じつつ、無理矢理感情移入して泣きまくって観賞たのだ〜。みんなの評価はどうでもいい、いっぱい泣いてしまったからいい映画なのだ!
労組書記長社労士のブログ
2011年9月15日

日輪の遺産
★★★★ 少女達が純粋無垢で健気すぎて、彼女達が選択した運命に涙が自然と溢れだしてきた。でも少女達の悲劇の部分は良かったが、話の設定としては突っ込み所が多かった気がする。そもそも山下奉文陸軍大将がマッカーサーより奪取した財宝ってのが怪しい。山下大将はマレー方面で活躍してフィリピンに赴任してくるのは敗色濃厚な時期で、その時期にマッカーサーの隠し財宝を見つけたってのは設定に無理がありそう。しかし、話の設定等に無理があっても飽きることなく最後まで観られる見応えのある作品だったと思います。
だらだら無気力ブログ!
2011年9月11日

『日輪の遺産』 映画レビュー
*堺雅人・中村獅童・八千草薫・福士誠治と役者が揃っていたので見ごたえがありました。作品への真剣な気持ちが演技に反映されていて、見事な骨太作に仕上げてくれたと思います。*昔の人たちがどんな考えを持っていたのかがよくわかる映画だと思います。「七回生まれ変わって生きかえっても国を守る」。私たちの精神からは抜けてしまったものかもしれません。
さも観たかのような映画レビュー
2011年9月11日

『日輪の遺産』・・・軍は負けても国は負けない
いやあ観に行ってよかった。こんな秀作を危うく見逃すところだった。本作に登場する人々は、来たる敗戦を冷静に受け止め、平和を愛し、その後の経済復興、そして正しい民主主義を目指そうとする人々であり、そこには真の愛国心が満ちあふれているように思えた。マッカーサーの隠し財産である財宝があって成り立つストーリーだが、それにしては説明が少々足りないように思えた。一人の少女が真柴の言葉を失わせた質問は特に印象深く涙を誘った。任務拝命に躊躇する真柴の心を動かした陸軍重鎮の一言にこそ、当時の日本の底力がある。
SOARのパストラーレ♪
2011年9月3日

『日輪の遺産』
軍人3名と民間人21名のほっこりとした交流は巧く描けているのに、真柴少佐が任務完了後の冷血命令撤回に奔走するくだりでの緊迫感が全くなくヌルい。金原久枝が玉音放送を聞かない理由って、もはや望月曹長と夫婦になってもらうための無理矢理な展開としか思えないんですよね。そして一番酷すぎるのは老女・金原久枝が家族と共に思い出の壕を訪ねるシーン。あの時代を生きていた人の想いも、あの時代に命を落とした人の想いも、今の平和な日本にとってはかけがえの無い大事な遺産。その遺産に対してこんなヌルい映画を撮っていていいのか!
こねたみっくす
2011年9月2日

日輪の遺産
★★★★ 少女達が純粋無垢で健気すぎて、彼女達が選択した運命に涙が自然と溢れだしてきた。でも少女達の悲劇の部分は良かったが、話の設定としては突っ込み所が多かった気がする。そもそも山下奉文陸軍大将がマッカーサーより奪取した財宝ってのが怪しい。山下大将はマレー方面で活躍してフィリピンに赴任してくるのは敗色濃厚な時期で、その時期にマッカーサーの隠し財宝を見つけたってのは設定に無理がありそう。しかし、話の設定等に無理があっても飽きることなく最後まで観られる見応えのある作品だったと思います。
だらだら無気力ブログ
2011年9月1日

『日輪の遺産』
★★★★ 本意ではないことも命令とあれば実行せざるを得ない軍人たちと、理由を知らされず女学生たちを引率する野口孝吉。何も知らないと思っていた女学生たちは、真柴やユースケが思っている以上に大人だった。実直な軍人3人と、学徒動員で引率した教師。人は既に、人としてあってはならない最悪の事態を礎に、小説であったことの幸せを感ぜずにはいられない。涙はこういう究極の悲しみのときにこそ流すものだと。久枝(八千草薫)の女学生時代を演じる森迫永依の表情と語り口がなんとも似ていて、そこが一番郷愁を感じさせてくれた映画だった。
京の昼寝〜♪
2011年9月1日

日輪の遺産
映画は、小説に登場するたくさんの人たちやエピソードを整理し、なるべくタイトな形にしたうえで、作品の本質を描き出そうとする誠実さを感じられる作品だ。シェイクスピア(『お気に召すまま』第2幕第7場らしい)の台詞が登場し、まさに、それを思わせる展開となり、さまざまな立場の、さまざまな人間たちの思いが伝わる中『幽窓無暦日』という少々難しい言葉にダメ押しされて、深く心に刻み付けられる…そんな大好きな小説が、巧く映画化されて嬉しいと同時に、たくさんの方にご覧いただきたいと思う作品なのだった。
悠雅的生活
2011年8月30日

日輪の遺産
元々あり得ない設定からか、本作自体が幻想的な雰囲気を持っている。「七生報国」の意味を知ってマッカーサーが抱く幻想もその後の日本を暗示していて、彼らはやがてニューヨークのマンハッタンも金で買い占めるかもしれない…というのはバブル時代に実際起きかけたことだ。原作が書かれたのが1993年だから多分にバブル時代とリンクしている。少女たちが骸になってまで守ろうとした財宝とは、言わば「大和魂」であり、今風に言えばなでしこジャパンを象徴化したものなのかもしれない。いざとなると、根性が据わるのは男性より女性の方らしい。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年8月29日

日輪の遺産
★★★★ 恐らく終戦間際には多くの日本人が未来の平和な日本国を思い描いて命を落としていったことは事実だろうし、山下財宝といったある意味あの戦争の象徴とも言える様な逸話をその想いに絡めて物語が構成されているところに娯楽性という意味での上手さを感じた。真柴少佐、小泉中尉、望月曹長。三者三様の経歴ながら、それ故にお互いに影響を与え合って行く様子が興味深い。少女たちを最期まで引率する野口教諭の心に日本人として涙せずにはいられない。ふと思った。文字通り「日輪の遺産」を我々の世代で潰すようなことをしているのではないかと。
LOVE Cinemas 調布
2011年8月29日

映画「日輪の遺産」感想
政治的な視点で見れば結構色々なツッコミどころがありますが、普通に悲劇物として観賞する分には何の問題もない作品です。戦時下の絶望的な状況下でアレだけ明るく振る舞い&助け合い、戦争自体に批判的な声すらも上げていた女学生達が選ぶ結末には驚くべきものがありましたが。軍の理不尽な命令なんて聞く必要はないし…とはやはり現代人の考えなのであって、当時の風潮と、何よりも彼女達自身の「純粋さ」からは、あのような結末が導き出されてしまう必然性もあったのでしょうね。賛否いずれにせよ、色々と考えさせてくれる作品であろうと思います。
タナウツネット雑記ブログ
2011年8月29日

日輪の遺産
★★★★ 少女たちが純粋で健気で、ひたすらお国のために使命を全うするために一生懸命に働く姿が切なかったです。戦争映画ではあるけれど、ほとんどが森の中での生活なので戦争らしい描写は特になく…。真柴少佐ら3人が謎の人物から受ける指令で、極秘に行動する所がスパイ映画っぽくてワクワクしたけれど…。なぜここにいるのが彼女たちだったのか…それはある命令が下ったことでなるほどなと。そこからは、泣きの波が何度か訪れてくるのです。決してお涙頂戴的な演出ではなくて、ここで、ああ戦争映画なんだなと思わされる作品でした。
新・映画鑑賞☆日記・・・
2011年8月28日

*日輪の遺産*
七生報国という鉢巻きをした少女たちのけなげさ。彼女たちばかりでなく、戦争に負けても屈しない精神を最後まで見せた軍の人たちでラストに向かって描かれたのは戦後の復興につながることでした。原爆が2か所で落とされ東京も焼け野原となったのに5年、10年であんなに目覚ましい復興が達成できたのはなぜかってずっと疑問に思っていましたが、この映画を見てわかりました。戦場に行った兵士さんたちだけでなく、国民全員が志を胸に秘め地道にがんばったからこそだったのですよね!今の私たちに一番必要なことを語りかけてくるような作品でした。
Cartouche
2011年8月28日

劇場鑑賞「日輪の遺産」
全く飽きない出来に仕上がっていた。ストーリーの構成が良く、現代と当時が満遍なく描かれている。ひとりの女学生が、日本が米国を攻撃したら向こうの女学生はどうなってしまうのか?と真柴に問うシーンは印象的だった。"悲劇"から終戦、そして再び現代へと舞台を移し長いエピローグへ。アメリカサイドの現代シーンもあったりと…ここら辺がこの作品の"本質"だと感じました。そして財宝を隠した場所で…もう涙無しでは見られない!本作が伝えたかったのは、日本に生まれた私たちが"受け継がなければならないこと"なんだと思います。
日々“是”精進!
2011年8月27日

日輪の遺産
それにしても、少女たちの笑顔が眩しくて可愛かったです。素直で純真で、国を守るということだけを使命として受け入れていた少女たち。彼女たちの存在の眩しさに3人の軍人も心を動かされていきます。そして、クライマックスが近付くにつれて、最後に下された指令に立ち向かおうとする3人の真剣な表情にすっかり引き込まれてしまいました。この時代、運命に翻弄された人々はあまりに多かったのだろうなとしみじみ思いました。暑い夏、戦争のことに想いを馳せるにはぴったりだなと思った1本です。
とりあえず、コメントです
2011年7月16日


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