その男、凶暴につき:作品を観た感想(2)

『その男、凶暴につき』 (1989)
本作をあらためて観ると、名脚本家、野沢尚が書いたシナリオの骨格の確かさに唸る。我妻の異様な存在感でひたすら押し切る、不思議な映画になっている。キャスト陣で注目は、やはり本作で狂気の悪役に開眼した白竜!ギラギラしていた当時のビートたけしに張り合う不気味な迫力に圧倒される。一言でいうと、「変な映画」ということになるが、今現在を踏まえると様々な発見があり、とかく見どころが多い一作である。まさに最強のデビュー作といえよう。
相木悟の映画評
2014年12月13日

その男、凶暴につき:ソナチネへと繋がる北野武の原点
★★★★ たけしの映画の凄さはセリフやカメラワークといった演出ではなく、粗いカット割とその役者の雰囲気でそのシーンを語ってしまうこと。だからこそ見えてくるものがあり、観ている側に原初的な感情移入をさせる。観ている側にとっても解釈しにくい混とんとした感情がたけしの映画を見ていると現われてくる。射殺‥唐突なシーンだ。しかしあの「やりきれなさ」や「哀れみ」をあれ以上、見事に作り上げられる監督がいるだろうか。あれだけだからこそ「やりきれなさ」は生まれる。たけし映画の「暴力性」とはまさに人間の原初的な感情の形態をなぞっているのだ。
ビールを飲みながら考えてみた…
2010年9月2日

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