アキレスと亀:作品を観た感想(18)
「アキレスと亀」
★★★★ 画商にいろいろアドバイス?をもらって、方向性を変えていく芸術家夫婦はアホか…とも思えるけど、娘にコケにされようとも、まじめに芸術に没頭する姿が地味に笑えた。芸術のことしか頭に無い真知寿をもう一度面倒見ようと戻ってきた奥さんのシーン…なかなか良かった。北野監督は、もともとの芸人魂を映画で表現するのが、どんなに難しいかを一番知ってるから…行き着く先はヒューマン・コメディになったのかな。北野作品は役者の演技に期待せず、映像と脚本で映画を作ろうとしていた感もあったけど、本作は脇役さんも含め、役者さんの演技も冴えてた。
☆☆ひらりん的映画ブログ☆☆
2010年5月1日
『アキレスと亀』'08・日
笑えないコントみたいな映画やったけどあくまで芸術作品やから、笑えないのは当然のことやねんな。画商に言われるままに、有名な画家の物真似とかをするようになるけどただ絵を描くのが好きなキャラやった筈のにいつの間にか、有名になる事だけに必死になって、何がきっかけでそうなったんかが分からん。更に、柳ユーレイから北野武に交代してからは見た目も中身も、別人になってるし…あそこから急に、完全なコントやんけ(笑) 目新しいもんはなかったな^^;
虎党 団塊ジュニアの日常
2009年8月5日
アキレスと亀
男の夢なんでしょうねぇ(笑) 画家は画商の言いなり、妻は夫の言いなり、一生この二人はこういう生活を続けていくのでしょうね。イタイ映画です。音楽は世界観にあっていて良かったです。劇中で語られるうんちくも興味深かったです。たぶん好みが分かれるのでしょうけれど、たけし映画の中では面白かったです。
映画、言いたい放題!
2009年4月3日
ダメなのに、いい 「アキレスと亀」
総じて既知の北野映画であり、 新境地もなければバイオレンスに戻っているわけでもない。 美術史の概論で物語が進むのもやや気恥ずかしい。なのに、 いいと感じてしまうのはなぜだろう。 何より、 このサエない芸術家に自分を投影してしまっているからだ。 どうとでも取れる占い、 あるいは予言のように、 思わず自分を投影してしまう人物造形あるいは構造がそこにはある気がする。
シネマ走り書き
2009年2月20日
「アキレスと亀」
本作には、"売れる芸(術)、売れない芸(術)との境界線はどこにあるのだろう"という「TAKESHIS'」のテーマと、"アーティストとして、自分はいったい何を作ればいいのだろう"という「監督・ばんざい!」のテーマが、実は巧みに織り込まれている事に気付く。物語を通じて北野武監督は"芸術とは、芸術の価値とは何なのか"というテーマについて、痛烈なアイロニーをぶちかましているのである。
お楽しみはココからだ 映画をもっ...
2008年10月13日
アキレスと亀
少年時代も悪くなかったが成長し美術の学校行き皆と制作する作品から面白くなり凄いよ、麻生久美子は前から良かったが今作は凄く良いし、武が登場してから色々と悪ノリ凄く面白かった。芸術など制作は奥が深くて正解が無いに等しくて、仕事だけで生活が出来る事は一握りだけと思う。
別館ヒガシ日記
2008年10月9日
【2008-220】アキレスと亀
変人夫の絵画制作に付き合う樋口可南子の姿には涙と微笑ましさが交差する。若き日の妻役・麻生久美子、中年期の妻役・樋口可南子は、ほんとうにかわいらしい。…北野作品としては珍しく死人は出るがバイオレンスは一切なし。過去の北野作品が好きな方には物足りなさは残るだろうが。ハッピーとはいえないが、ほんわかと終わるラストは明日への希望といったところか。
ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!
2008年10月5日
「アキレスと亀」
どちらかといえば今までの北野映画の「キッズ・リターン」に近く、それでいて、いきなりの乾いた暴力も形を変えて存在している。ついでにいうと、いつものくだらないギャグも健在だ。おそらく、賛否両論の映画だと思うが、前2作があまりにもつまらなかったことを差し引いても、自分はつまらないとは思わない。
みんなシネマいいのに!
2008年10月5日
北野武「アキレスと亀」初日
★★★★ ラストの1分で泣けるか、が、見る人にとってこの映画の価値を決めます。所々にちりばめられたブラックユーモアが多く読み解けるほど、作品の意味が身にしみます。北野武作品の常で、緻密にシナリオを固めてしまわないで作品を仕上げて行く手法をとっていますから、人生そのものの起伏が「ドラマ」として作為されていないことに、強い共感を覚えて帰って来ました。
息子と映画を考える
2008年10月1日
『アキレスと亀』
北野監督流の表現なのだろうが、随所に皮肉やある大物画家へのアンチテーゼ的な表現もあった。今回は監督の脚本の乏しさを補うために献身的な妻役に樋口可南子や麻生久美子を起用しているのだろうが、特別それが活きているとは思えなかった。他にも力のある俳優を使っていたが、この映画には色がきつ過ぎてどうなのかなぁ・・・ちなみにこの映画で使った絵画の数々、ぜひ観てみたいものだ。
京の昼寝〜♪
2008年9月29日
アキレスと亀
月曜19:00の上映で観客は20人ほど。観客も前作があれだったから今作の観賞を見送ったのかな。中年期の北野武と樋口可南子の2人でいろんな作品を作っては画商に酷評されるくだりは面白かったです。しかし、娘は可愛そうでした。何のために生れてきたんだか。子供を育てるだけの経済力と覚悟がないなら、子供は作らんでほしい。
だらだら無気力ブログ
2008年9月23日
アキレスと亀+大久保清
恐らくアキレスとは世界を思うまま闊歩できる自由な世界で、亀とは有り得ないほど不自由な現実。阿漕に買い叩く画商の言われるままに画風を変えて、どんどん自虐的に狂気化していく様をギャグの連続でゲラゲラ笑わせながら見せるのはさすが。取り分け、閃きを求めて自ら溺死寸前まで風呂場で酸欠状態に追い込む"濡れ場"シーンはエロスと死というテーマが巧みに込められていて圧巻。
佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン
2008年9月23日
映画「アキレスと亀」(2008年、日)
北野監督の作品としてはわかりやすい。人が大勢死ぬなど暴力的なシーンやブラックユーモアは相変わらずではあるが。中年になった真知寿夫妻の、すさまじいばかりの創作活動を観ているうちに、涙と笑いが同時に出てきた。隅田川沿いのラストシーンも感動的だった。それにしても、真知寿役の3人の役者が、全然似ていないのには苦笑。
富久亭日乗
2008年9月23日
アキレスと亀
★★★ 思わず笑っちゃうような北野監督らしいブラック・ユーモアに溢れ、静かに流れる夫婦の愛に感動して、ラストはウルウルときちゃいましたよ〜。果たして真知寿が手にした幸福感って、本当にかけがえのないものなのか。あまりに多くの幸福が彼から逃げるように去っていき、正直人生にとって本当に大切なものを彼らが見つけられたのかは疑問だったりもするのですが、なかなか興味深い作品でした。
☆彡映画鑑賞日記☆彡
2008年9月22日
『アキレスと亀』
若き夫婦を演じる柳憂怜と麻生久美子のキャラクター設定と、中年に入ってからのビートたけしと樋口可南子にギャップをすごく感じる。芸術化肌の人の感性は普通ではないということが家庭崩壊にまでつながる流れを淡々と描いているところには興味深いものを感じる作品だったかな。ストーリーとして共感は出来なかったものの、芸術家の生き様を感じられる作品にはなってると思う。
cinema!cinema!ミーハー映画・DVD
2008年9月22日
アキレスと亀
★★★★ 夫婦愛の形を借りた芸術残酷物語。絵のことしか頭にない真知寿と彼がとり憑かれている芸術は、いわば怪物。献身的な妻でさえ、夫がアーティストでなかったらここまで彼につきあったかどうか。周囲の人が次々に死ぬのが象徴的で、芸術は麻薬のように中毒になる。それは映画も同じで、流行に翻弄される風潮を北野流ギャグで批判するスタイルが素晴らしい。薄気味悪くも鋭い作品で、油断禁物だ。
映画通信シネマッシモ☆プロの映画ライター
2008年9月22日
アキレスと亀
★★★ たけし監督って???って思ってたけど、案外ホントに芸術家なのかもと再認識した。 印象に残ったのは、樋口可南子演じる画家の妻が、夫の子どもじみた行動に、素直につきあっていたこと。かわいい奥さんという印象だった、最初は! しかし、実は大人だった。
映画初日鑑賞妻
2008年9月22日
アキレスと亀
わたしは、観ている途中から、観終わって何時間も経った今も考えている。あまりにも感じたことが多すぎる。芸術とそれ以外の境界線。天才とそれ以外の境界線。客観的に線引きできないものの境界線。作品が生業である場合の、作品と商品の境界線。作品を作るということ。他人がそれを評価すること。絶対的な評価、普遍的な価値はあるのか…この作品について、もっと他にも言いたいことがあるはずなのに。
悠雅的生活
2008年9月20日
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