ブルーバレンタイン:作品を観た感想(18)

映画『ブルーバレンタイン』 バレンタインの余熱は青い残骸に…
夫婦間のデリケートかつ破壊的な作品には体に手を突っ込まれて、心を引きずりだされる想いがする。悪いけど、独身者や、幸せなパートナー関係の方には一体、何がそうさせるのか共感も理解も、し難いのではないかと思う。
yutake☆イヴの《映画☆一期一会》
2019年12月14日

永遠の愛は打ち上げ花火のように儚い 『ブルーバレンタイン』
★★★★ 密度の濃いよくできた二つの物語を一本にまとめたような高濃度の映画です。地に足がついた「人間」や「生活者」としての関係性を鋭くえぐった作品ですね。ファンタジーとしての恋愛、というのを冷静な視線で否定していく映画でもあります。人間に対する皮肉の利いたブラックコメディとして、現実的すぎることがかえって神話性を高めた悲劇として、傑作だと思います。
映画部族 a tribe called movie
2012年5月25日

ブルーバレンタイン
これは痛い。痛くて上手い作品だ。結婚している人は身につまされる部分もあるだろうし、独身の人は恋愛と結婚が嫌になるかもしれない。でもこれが現実。決して面白い映画ではないけれど、素晴らしい作品だと思います。愛の誕生と破綻を映し出しているのだから。どんどん磨り減っていく愛情、愛情の破滅に明確な理由がないところが逆に非常にリアルで、一年一年積み重なってきた重みというものが背後にあるのが感じ取れた。ラストとエンディングのように、愛とは花火のように儚いものなんですね。
いやいやえん
2012年3月24日

「ブルー・バレンタイン」
上昇志向が強いシンディと現状維持で満足なディーン。そんな二人が上手く行くワケがない。結局7年後夫婦関係に危機が生じる。このディーンという男が実に単細胞。そんなディーンと出会ったシンディは恋に溺れてしまったのだ。映画のラスト、シンディの未来は見えるが、ディーンの未来は見えない。ディーンのような男は誰と一緒になっても変わらないし、きっと同じように生きることだろう。映画の中のカップル、ディーンとシンディ。演じるライアン・ゴズリング&ミシェル・ウイリアムズは絶妙だ。この二人には悲壮感という言葉がしっくりとハマる。
ヨーロッパ映画を観よう!
2011年6月18日

ブルーバレンタイン
★★★ 若い二人が熱烈な恋愛の末結婚。次第にお互いの間に隙間風が吹いてきて、要すれば、結婚10年目くらいの倦怠期を迎えた夫婦なのです。両者とも目立った欠点はないものの、なんとなくしっくり来なくなっている。というよくあるストーリーながら、各シーンが大層入念に描かれていて、この間見た[Somewhere]のプレ物語のような感じもして、結果的には拾い物でした。
映画的・絵画的・音楽的
2011年5月14日

映画レビュー 「ブルーバレンタイン」
本作は、ストーリーの見せ方や俳優の演技については何の異論もない。満点を付けたいくらいだ。しかし、肝心のストーリーというかメッセージ性が個人的には理解できなかった。何でこうなっちゃうんだろう…っていう意見が多いと思う。個人的にはこの結末はある意味当然だ。どう考えてもハッピーエンドになる可能性は極めて少ないのだ。こればっかりは愛の力ではどうにもならないことだと考える。この事が分かってる人にとっては、何の感情も湧かず、ただダメなストーリーを見せられてるとしか感じ無いだろう。
No Movie, No Life (映画・DVDレビュー)
2011年5月10日

『ブルーバレンタイン』
★★★★★ 本作は、見てしまったからには、おそらく一生記憶からつきまとって離れなくなる。困難な事態に直面したとき、折に触れて想い出すことになるだろう。すぐれた悲劇には必ずユーモアの要素も含まれているものだったが、これは悲劇とも言えないように感じる。おかしみの要素がある場面はあったが、結果的にはブラックユーモアにしか見えなくなる。しかし、あの花火のシーンがあったことで、かすかな救いはもたらされた。どちらにしろ、観客に解答をゆだねた物語であり、その分衝撃度も高く、濃く深い味わいの映画ではあったが、それはそれで困ったことだった。
映画の感想文日記
2011年5月8日

『ブルーバレンタイン』 (2010) / アメリカ
★★★★ 上昇志向のシンディと、自分の周辺が幸せであればそれでいいと納得するディーンだったっていうことは、皮肉なことに暮らし始めてくっきりと浮き彫りになってきてたから。一緒に何かを見ることができなくなっていく過程を見るのもなんか切ないけど。だからこそ、出会った時のきらめきとかときめき、高揚感、初々しい気持ちがあったんだってことを忘れないようにはしたい。その輝かしい日々、相手を思いやって尊重している関係は、そのまま丸ごと宝石箱にでも入れて、そのままにしておきたいくらいの価値がある訳だから。
Nice One!!
2011年5月7日

映画「ブルーバレンタイン 」幸せの意味は変化するもの
★★★ 仕方ないと言ってしまえば身も蓋もないが、出会った頃のときめきは確実に失われるもの。それと現在を比較してもそれはフェアじゃない。長年の努力の末、資格を取得し、病院で忙しく働いてるシンディから見れば上昇志向のないダンナは色褪せて見えるのかもしれないが、そんなふうに描いてしまったら夢が見れない。何かを諦めながら暮らしていくのは厭なことだ、そんなふうに思ってしまったらそれは不幸なことだ。だからこそこの映画にはもっと別な新しい何かを見たかった。これでは今まで幾多描かれたことをなぞっているだけ。
soramove
2011年5月6日

ブルーバレンタイン
それにしても、主演の二人はさすがの上手さでした。愛が残っていて、なかなか突き放すことの出来ないシンディと、彼女の愛を失うことの辛さに酔うことしか出来ず、それでも彼女を傷つけられないと嘆くディーン。お互いに優しさと愛を持っているのに、すれ違った心をどうすることも出来ない辛さを体現していました。また、愛の喜びを知った頃の二人の笑顔がまた可愛くて、それだけに切なさが胸に来ました。ラストのポートレートの美しさがとても印象的でした。観終わった後も、しばらく悲しみに沈んでしまった1本です。
とりあえず、コメントです
2011年5月5日

ブルーバレンタイン
★★★★ んん〜、なんというか、ある一組の夫婦のドキュメントを観ているようで、普通の生活の中に、緊迫感や疲労感、絶望感などがさりげなく忍ばせてあるのですよね。「昔はラブラブだったのに、今となってはね〜」という笑って話せるような事柄が、とても痛切に、限りなく暗いタッチで描かれてゆくのですね。20代の頃に観ていたらどうだったかな〜。確実に歳を重ねてきている事実を突きつけられるというか、重い気分にさせられる映画でしたねぇ〜、これ。ミシェル・ウィリアムズのシャワーシーンが登場してもこれ、萌えられなかったような気がします。えぇ。
サムソン・マスラーオの映画ずんどこ村
2011年5月3日

ブルーバレンタイン
7年前の幸せだった出会いの時間と、破局に直面した現在の時間をシャッフルして描いていくのだけれど、そのアプローチがあまりにも適確であるだけに、この上もなく残酷だったりします。私たちは時間軸の向こうにある出会いのころのふたりの姿を知っている。ディーンがどれだけ純粋な気持ちでシンディを愛したかを知っている。そして思う、なぜそれを忘れてしまえるのか、と。なぜなら観客にとってそれらは同軸に位置する等価の情報だから。…むろん当事者にとってはそうはいかない。フランキーもやはり親に傷つけられて成長することになるのでしょうか。…切ないですねぇ。
キノ2
2011年5月2日

ブルーバレンタイン
★★★ やたらオシッコしたり、おならしたりで、まあ、お下品な映画ですこと。なのに話はシリアスで、現実の結婚生活はクサいもんなのだという悲喜こもごもなお話。フラッシュバック多用で今と過去がやたら交錯している。出演者たちはちっともお笑い系じゃないのに。というかディーン一人が一人漫才している感じで、シンディもだんだん感染している感じだ。その意味で案外お似合いのカップルだったのかも。破局の原因は冒頭に出て来る愛犬失踪だったのかもしれない。人生何がきっかけで破局が訪れるか分からないとか。
佐藤秀の徒然幻視録
2011年4月26日

*ブルーバレンタイン*
ああ、それにしても"現代"を見てるとヒリヒリ感がじかに伝わって来ます。きっとどんなカップルでも彼らと似てるところがありますよね。映画としては奥さん側にもダンナさん側、どちらにも肩入れせず平等に描いていて、見ててどちらにもうなずいてしまいます。だんだんと心がすれ違って行く様子もほんと自然。でも観終わって時間が経つと…妙にディーンが懐かしくなってしまいました。う〜ん‥うまい。人間の割り切れない感情をこうして表現できるなんて。表現しにくいこの映画をここまで成功させたのはなんといっても主演のふたりの演技力です。
Cartouche
2011年4月26日

ブルーバレンタイン /BLUE VALENTINE
★★★ 誰もが経験する、男女の出逢いと別れを 過去の映像と現在を交差させながら見せる。そうすることで 昔はこうだったというのがbefore→afterのように失われゆく感情が伝わってくる…。編集と映像のセンスもなかなか秀逸。ひとつの愛を継続し続けることは難しい。でも、永遠の愛があるって、信じていたい。楽しかった想い出がいくら美しく蘇ってきても、あの頃のようにはいかなくなってしまう。そんな、ひとつの哀しい男女の恋愛を描いたちょっと珍しいラブストーリー。ラストの花火にかぶるふたりの映像が印象的で素敵な映像だった☆
我想一個人映画美的女人blog
2011年4月26日

ブルーバレンタイン
★★★★ カップルを演じるライアン・ゴズリングとミシェル・ウィリアムズの等身大の男女の演じ方が実に見事でリアルです。俳優とは別に脚本的にもその構成の上手さにハッとさせられます。夫婦の仲が壊れていく様子は余りにリアル寂しいものでした。2人の瞳を観ていると、どこで間違えたのか、どうしてこうなっちゃったんだ?そう思わずにはいられません。男性と女性では受け取り方が違うかもしれませんが、個人的に思うのは単に同姓に肩入れする見方はして欲しくないということ。性差による考え方の違いを前面に出したら何も得られないと思うから。
LOVE Cinemas 調布
2011年4月26日

ブルーバレンタイン
★★★★ 恋のはじまりと、愛の終わり、きつかった…。現在と過去を交互に見せながらの展開は、二人の関係や、お互いの態度など、不自然だった部分が徐々に繋がっていくので面白かったです。大概の人がそういうもんだと思いますが、恋愛から家族愛に上手く移行できる人達ってのは、例え若かりし頃の夢が今も続いていなくとも、その代わりに家族の歴史や絆を積み重ねてやっていけるのだと思いました。やっぱりね!凹んでいる時に大きな決断をするのは危険だ…。結局、お互いに愛がないとダメなんだということ。観終わって色々考えちゃったな。。。
☆試写会中毒☆
2011年4月15日

可能性と青いペンキ 「ブルーバレンタイン」
素晴らしい!現時点で堂々の今年bP。[500日のサマー] のように、まぶしい恋の始まりと切ない終わりが対比されているが、結婚や出産がからんでさらにシリアス。時間の対比は少し太ったシンディと、ディーンの後退した額で表現される。これがなかなか見事で若かりし日のシンディは初々しく、疲れた現在とのコントラストもくっきり。どのシーンも美しく演出の基本、シナリオの構成も緻密に練られていて、思わず画面に引き込まれる。"家族のために戦う"男は、もうあの頃のように社会の壁を乗り越えることができないかもしれない。 この春一番のお薦め!
シネマ走り書き
2011年3月22日


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