刑事ｺﾛﾝﾎﾞ　完全版7:作品を観た感想(2)

女優の棲む家
｢刑事ｺﾛﾝﾎﾞ/偶像のﾚｸｲｴﾑ｣本作の面白さは被害者が自分のものではない車に乗っているところを襲われた点にある｡果たして犯人が本当に殺したかった人間は誰なのか｡倒述ﾐｽﾃﾘで描かれるのは犯人の行動だ｡心情をわかりやすく説明してくれるわけではない｡本作では犯人の心のﾌﾞﾗｯｸﾎﾞｯｸｽの蓋を開いている｡なぜﾉｰﾗは殺人を犯さなければならなかったのか｡動機が問題だ｡
MESCALINE DRIVE
2008年9月7日

千両役者
｢刑事ｺﾛﾝﾎﾞ/ﾛﾝﾄﾞﾝの傘｣ﾛﾝﾄﾞﾝに観光旅行に来たのかと云いたくなるくらいにﾛﾝﾄﾞﾝを楽しんで､殺人事件と遭遇するｺﾛﾝﾎﾞには捜査権が無いのだ､ﾛﾝﾄﾞﾝにおいては｡｢ﾏｸﾍﾞｽ｣の二重写とも云うべき筋書きだが､その狙いは本来は悲劇である｢ﾏｸﾍﾞｽ｣を喜劇的に描くとこうなる､と云うところを描いたことにあるのではないか｡だとすれば､その狙いは成功した｡死人が出ているにも関わらず､戯画的な面白さがある｡
MESCALINE DRIVE
2008年9月7日

このﾍﾟｰｼﾞは､象のﾛｹｯﾄﾊﾟｿｺﾝ版の『作品を観た感想ﾄﾗｯｸﾊﾞｯｸ』のﾍﾟｰｼﾞと連動しています｡

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