テイク・シェルター:作品を観た感想(12)
テイク・シェルター
いいから、セラピーに行った方がいい。カーティスの行動を見てまずそう思った。奥さん、寛大な方だ。異常としか言えないカーティスの行動の中に、家族への愛があるとわかっていたからかな。奥さんの器の大きさに感動するわ……。
映画感想メモ
2013年5月28日
テイク・シェルター (Take Shelter)
★★★★ “壊れゆく男”とその家族の姿を、見事なまで詳細に描き切った一本。経済的なプレッシャーや平凡な人生に対する不満、肉親に精神疾患患者がいる潜在的な恐怖感などを織り交ぜ、ある種特別な人物の物語ではなく誰しもが当てはまり易い人物の物語として観客に不安と恐怖を味あわせ、同時に観客を巧みに惑わす脚本と演出、そしてその主人公の心の動きを詳細に表現したマイケル・シャノンが素晴らしい。主人公も観客も望まない展開を迎えるクライマックスの描写は見事の一言。
Subterranean サブタレイニアン
2012年9月3日
テイク・シェルター
マイケル・シャノンさんはこういった妄執的な役柄が似合います。淡々とした地味な作品ですが、じわじわと浸透するような妄執が現実味を帯びてくるところなど、かなり不安になる要素もあります。どちらにせよ、妻サマンサの言葉「わかってるわ」がとても深い言葉に感じられ、この家族がひとつになれる瞬間だったことでしょう。かなり地味だし淡々としている作品でしたが、ラスト終盤に面白くなり前のめりで見てしまいました。
いやいやえん
2012年8月24日
「テイク・シェルター」 悪夢か予知夢か?(lll゚Д゚)
★★★★ シェルターに没頭するカーティスは不気味でした。
ジョニー・タピア・Cinemas
2012年8月17日
テイク・シェルター
宇宙人が出てくるわけはなかろう、ということで、期待中ぐらいで。肩の力を抜いて観に行こう、といった感じですかね。ただひたすらにカーティスが狂気に落ちていく様を見せつけられます。全体的な雰囲気は「アンノウン」に似た印象を受けましたが。あの作品のように明確な着地地点がありませんね。エンディングまでを観終えてからは「ミスト」のような雰囲気もありました。観終えた感想は「なんだかなぁ…」って感じ。
SUPER BLOG.JP
2012年5月6日
大草原の小さな地下室 「テイク・シェルター」
シェルターには甘い響きがあると思う。子どもの頃の秘密基地のように。しかしそれが実践向きかというと、しょせんは 'ごっこ' あるいはプラシーボ効果しかないのも事実だろう。世の中を見渡すと、そんなシェルターがあふれている気がしてならない。成分表示、賞味期限表示・・ 保険も保証書も常識も。映画もある種、心のシェルターでしかないのかもしれない。カンヌで批評家賞、その他インディペンデント・スピリット賞などを取って話題になっていなければ、さらーっとDVDスルーされそうな静かな作品。最近はVFXも廉価になってきたのか、渦巻く雲や異常な飛び方の鳥は象徴的なビジュアルになっている。
シネマ走り書き
2012年4月16日
テイク・シェルター
ストーリーの展開よりも、主人公をめぐる人間関係や夫婦の絆の強さに心を動かされるような作品でした。作品全体を不安が覆っていました(>_<)何も知らされずに起こされた夫の行動に、さすがのサマンサも怒り出しますけど、それでも彼を見捨てないところは偉いなあと感じました。もしかしたら、サマンサにとってはカーティスの行動が経済的な崩壊に繫がっていても、また心の距離を感じても、彼の行動基準が家族を守るためにあることで許せたのでしょうね。そんな状態でも彼と前向きに生きようとするサマンサの姿がちょっと羨ましかったです。
とりあえず、コメントです
2012年4月8日
テイク・シェルター
★★★★★ 周囲に理解してもらえない恐怖、不安に身悶える男を演じたマイケル・シャノンも素晴らしいのですけど、夫が理解不能な行動をとるようになって、なんとか歩み寄ろうとする妻を演じたジェシカ・チャステインがまた、イイんですよね。カーティスが抱える恐怖、不安の描写力というか、「見えないもの」をよくここまで丹念に描いたなぁ、というのがこの映画に対する一番の印象でありましょうか。
サムソン・マスラーオの映画ずんどこ村
2012年4月1日
テイク・シェルター
★★★ 演技派俳優マイケル・シャノンの面目躍如な作品。迫り来る大災害の恐怖が彼の心を押し潰し、狂気へと駆り立てる。その何ともいえない不安感が観ているこちらにも伝播してくるような演技なのだ。マイケル・シャノンの演技は素晴らしいと思う。でもいくらなんでもこの単調な展開はつまらない。海の水が一斉に沖に引いて、遠くに海面が盛り上がっている光景と言うのは、これは私でなくても心がザワつくような気持ちになるのではないだろうか。
LOVE Cinemas 調布
2012年3月27日
テイク・シェルター
★★★ 言ってみれば、一人終末物。開いたドアに広がる晴れた空。折れた枝が落ちている程度で家々も無事のようだ。ここでカーティスの心も空のように晴れ晴れとする筈だ、と観る者は思う筈だ。しかし、現状が何も変わっていないのは町ばかりではない。カーティスはむしろ、町が破壊されていないのを見ていよいよ絶望したのかもしれない。
佐藤秀の徒然幻視録
2012年3月26日
テイク・シェルター / TAKE SHELTER
★★★ 観てる間、緊張感があるわけではないんだけど、これから起こるであろう恐ろしい災害を想起させて そこはかとない嫌〜な空気感が持続する不思議な映画。凄い衝撃のラスト!!とか誰かが死ぬとか、「面白い!!」とかではないのになんだか黙って2、3分座っていたい気になるような余韻ある作品でした。シェルター作るまではしなくとも、出来る限りの出来る備えはやっぱりしとこうよ、うん。
我想一個人映画美的女人blog
2012年3月24日
テイク・シェルター・・・・・評価額1650円
★★★★ 監督のジェフ・ニコルズは、幸せいっぱいの新婚生活を満喫している時に、この作品の着想を得たらしい。人は、人生において自分以上に大切なものを持った時、失いたくないという思いから、不安や恐れを感じる。カーティスの場合は、それは妻と娘である。家族と過ごす時間に満ち足りた幸福を感じていれば、幸せを失う事への漠然とした不安もまた、潜在意識の中で成長を続ける。カーティスがノアの様に、全く“啓示”に疑いを抱かない人であれば、物語は“一人の変人vsその他”という単純な図式に収まるのだが、一方でカーティスは自分自身を信じ切れない理由も持っている。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2012年3月12日
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