ペーパーバード 幸せは翼にのって:作品を観た感想(4)
ペーパーバード
★★★ タイトルの「ペーパーバード」とは、日本の折鶴と全く同じものですが、何回か小道具的に使われます。それと、ボードビリアンたちの貧しい暮らしぶり、内戦終結後の荒廃した街における庶民たちの生きざまなどが描かれているせいでしょう、全体としてなんだか昔のヒューマニズム映画を見ているような感じにとらわれてしまいます。
映画的・絵画的・音楽的
2011年10月25日
映画・ペーパーバード 幸せは翼にのって
突然愛する者を奪われた人間はどうやって生きていけるのか。この不条理には泣けました。逃げ延びたミルゲは一流の喜劇役者となりフランコ体制終了後名声と共にスペインに戻ってきます。マドリードの立派な劇場でのミルゲのスピーチにまた泣けました。そしてラスト、こうなりたい、と願っていたであろう穏やかで笑顔溢れる映像に救われました。現実には、そうならなかったのですが…。サフォン「風の影」でもフランコ体制下の厳しい監視体制が描かれていたのを思い出しました。時代に翻弄されながらも逞しく強く生き抜いた人々がいたのです。
お花と読書と散歩、映画も好き
2011年10月8日
ペーパーバード 幸せは翼にのって
3人の生活のシーンは楽しいです。心優しいエンリケとしたたかに生きてきたミゲル。そして、いつも厳しい態度を取るけれど心の底ではミゲルのことを気にかけているホルヘ。彼らが次第に強い絆で結ばれていく姿は微笑ましかったです。それだけに、彼らのような芸人が置かれている状況の厳しさや軍人が強権を振り回している姿には胸が痛くなりました。そして、これが平和な時代だったらなと思わずには居られませんでした。ホルヘとミゲルの願いがどんなふうに叶ったかが分かるシーンには涙々でした。ラストの映像の優しさにほっとしながら観終わった1本です。
とりあえず、コメントです
2011年9月28日
ペーパーバード(PAJAROS DE PAPEL)
スペインであったと言う内戦の頃のお話でした。戦争や独裁政権の理不尽さが描かれていますが、割を食うのはいつも庶民です。世の中からこう言う世界が早く無くなって欲しいですね。作中、世相を風刺する歌が出てきます。これも軍に睨まれる要因となるのですが、正確な歌詞が知りたいですねぇ…。ホルヘ以外にも劇団に関係する様々な人がそれぞれの立場で描かれています。非常にいい映画でしたので、行ける範囲の映画館で上映されていれば、ご覧になられる事をお勧めします。DVD化は微妙な気もしますんで…。以上、ご参考。
シネマクマヤコン
2011年9月5日
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