あの夏の子供たち:作品を観た感想(9)
『あの夏の子供たち』'09・仏
子供からケータイ人間と言われるくらいに常に携帯で話す映画プロデューサーのグレゴワールからは、金儲けは二の次で物凄く映画を愛してる事が伝わってきたな。仕事人間とは言え、子供に対する愛情も強く良い父親に見えたけど、死んだらあかんやろ。夫の遺志を継いだ奥さんだったが、実話が元という事で…現実的な結末に。ケセラセラ♪の為だけのやたら前フリが長い映画やったな(笑) アリス・ドゥ・ランクザン、[夏時間の庭]でも良いと思ってたけど、有名な女優になるのは間違いなさそう。
虎党 団塊ジュニアの日常
2011年6月12日
あの夏の子供たち
★★★ 前半は、3人の娘の父親である経営者の仕事漬けの生活が描かれますが、資金的行詰まりで事態を絶望視してあっけなく自殺してしまいます。後半は、自分たちを心底愛してくれながら置き去りにした父親を、妻を含む家族が次第に肯定的に受け入れていく様子が描かれます。作品を構成する様々のエピソードの出来栄えは非常に優れていると思います。ですが、やはりグレゴワールが自殺する真ん中で前後が分断されてしまい、観客が受ける印象はどうしても自殺が強く、全体のまとまりが今ひとつという感じになってしまいます。
映画的・絵画的・音楽的
2010年8月14日
『あの夏の子供たち』
3姉妹の、年齢の違いが見せるそれぞれの悲しみと現実の受け止め方が実にリアルで真に迫る。全編を通して下二人の愛らしさは言わずもがなだが、長女クレマンスに注目したい。父の生前、思春期の女の子特有の父への微妙な距離の取り方が伺えた彼女だからこそ、突然死んでしまった父への想いと彼の隠された秘密への動揺は計り知れないものがある。パリを出るタクシーの中でひとり涙する彼女の横顔に、できることならそっと肩に手をかけてあげたかった。切ないラストシーンに「ケセラセラ」のメロディーが爽やかに重なることで、彼女たちの旅立ちをそっと勇気づけている。
シネマな時間に考察を。
2010年7月28日
「あの夏の子供たち」 子供たちはその後何に希望を見出すのか
★★★ 残された家族のその後を描き、じわじわと見ているこちらも喪失感が伝わった。何だろう、この感じ。もうひとつピンとこなかった。胸に迫るようなエピソードもなく、ちょっと地味過ぎなテーマで家族の反応も予想の範囲内。どこか目新しい何かを求めても得られない。ただし人間の感情なんてデジタルの時代だろうと、そう変わらないと言うことか。自分が父親の年を迎えるのが怖くなったり、容易く自殺と言うどうしようもない解決をひとつの選択肢として自覚してしまうだろう。やはり人間は逃げずにとことん正面切ってぶつかっていくしかないのだ。
soramove
2010年7月21日
「あの夏の子供たち」
グレゴワールの死を知らされた妻シルヴィアは夫のかつての仕事場へ子供たちを伴いやって来る。長女のクレマンスは10代半ばくらい? 父の死が理解出来ない幼い二人の妹たちに優しく接する姉クレマンスのが健気だ。彼女自身も父を失った悲しみでいっぱいだろうに…。亡き夫が残した会社ムーン・フィルムを立て直そうと奔走するシルヴィアの姿も共感を呼ぶ。シルヴィアが3人の娘を連れタクシーで空港に向かうラスト…エンディングはドリス・デイが歌う名曲"ケ・セラ・セラ"。シルヴィア母子の新しい人生が始まろうとするにふさわしい選曲で胸にジーンと来る。
ヨーロッパ映画を観よう!
2010年6月24日
あの夏の子供たち
グレゴワールは47歳。単純計算すれば、彼の10代のころは既にフランス映画のピークの時期で、綺羅星ののような世界的な映画監督やスターがいた。しかし、彼が映画界に入ったころはもう斜陽化が始まっていたように思う。映画自体、グレゴワールという個人の死以上にフランス映画の衰亡を感じざるを得ない。残された妻や子供たちは何とか夫、父の生きた証を残そうとするが、それもかなわずパリを去る。ラストで「ケ・セラ・セラ」が流れるが、「なるようになるさ」という気持ちは、希望よりもむしろ諦念した時に人は感じるものだ。
佐藤秀の徒然幻視録
2010年6月3日
あの夏の子供たち
★★★★ エンディングに使われているドリス・デイの「ケセラセラ」がこの作品の全てを象徴していました。資金繰りに行き詰って自殺した独立系映画会社のプロデューサーがモデル。「とても面白く、エレガントで、誰に対しても温かみのある魅力的な人物」という人物像がその通りに描かれています。人間は深い悲しみの最中であっても当然それとは別に日々の生活は続いていく…。父との思い出を胸にパリを去りイタリアへと向かう一家。長女クレマンスの頬を伝う一筋の涙がとても印象的でした。「あの夏の子供たち」はどんな人生を歩んでいくのか、きっとそれもケセラセラ。
LOVE Cinemas 調布
2010年6月2日
あの夏の子供たち 〜フランス映画祭2010より〜
思春期の難しい年頃だったクレマンスは忙しい父とは距離を置いていたところもあったので、父への態度に後悔が残ったのかも知れないなあと思ったりもしました。彼女が心の中でどう折り合いをつけたのか答えがある訳ではありません。ただ、彼女は父の愛した映画を見つめながら、静かに現実を受け止めたように感じました。一人の男の死と家族の想いを飲み込んで、会社は終了します。でも、グレゴワールが手がけた作品は彼の会社名と共に残り、それだけが彼の頑張った証になってしまったと思う。でも、せめて家族がその仕事を誇りに思ってくれて良かった。
とりあえず、コメントです
2010年5月10日
【フランス映画祭2010】『あの夏の子供たち』...
★★★★ 本作は、夢見るようなお話ばかりではないのですが、それでもあくまでもスタイルとしては、さらりと軽い感覚で描いています。最後に「ケ・セラ・セラ」を持ってくることによって、一気に映画が動き出し、命が再度吹きこまれるような感覚にとらわれてきました。決して家族のほのぼのさや、そこから暗転する事態への慟哭だけを声高に主張はせず、あくまで客観的な目線でとらえていく手法。なので観客は話にのめりこみ過ぎず、そして映画の余韻をじっくりと味わえる。派手さはないですが、積み上げたモチーフがじんわりと胸を打ってくるような1本でした。
NiceOne!!
2010年4月29日
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