2つ目の窓:作品を観た感想(5)

2つ目の窓
★★★ 河瀬監督が頭で思い描く観念的な図式に従って登場人物が動かされ台詞を喋っているような感じがして、それも常識的な図式(自然と人間との調和的なつながりとでも言えるのでしょうか)と思えるものですから、いつもその作品に感じるアレッなんだろうこれはといった謎めいた感じは余りありませんでした。その分物足りなさを覚えたものの、奄美大島の類い稀なる自然の景観の素晴らしさがそれを補っているように思えました。男側の観客としてクマネズミは、こうした男の描き方につき少々違和感を覚えたところです。
映画的・絵画的・音楽的
2014年8月21日

「2つ目の窓」:吉永淳が羽ばたきます
少年と少女を現代の神話的ニュアンスで描いています。主演の二人、特に少女役の吉永淳がみずみずしくって、素晴らしいです。ちょっと早見優を彷彿とさせます。杉本哲太の顔が、今まで見たことのない慈愛に満ちた「いい顔」でした。この『2つ目の窓』ってタイトル、わかりにくいですよねー。まあ、ここにも河瀬さんの特徴が出ているってことなのですけれど。
大江戸時夫の東京温度
2014年8月6日

河瀬直美監督 『2つ目の窓』 奄美の海は美しいが……
奄美の海のブルーはとても美しい。河P監督の手法が活きる作品もあれば、うまくいかないものもあるとは思う。個人的な好みを言えば、やはり自己陶酔がすぎる『殯の森』はダメで、『萌の朱雀』『沙羅双樹』はとてもいいと思う。
映画批評的妄想覚え書き/日々是口実
2014年8月3日

映画:2つ目の窓 Still The Water カンヌ、奄美大島、そして生と死の「際」を味わう。
あまり批評めいたことが書けなくて困っているのだが、ひとつだけ文句。それは音楽。奄美大島の音楽は、物語に溶け込む意味で素晴らしく響いてくる。その一方、フランス人が弾いたピアノ曲が登場するたびに、突然の違和感が(汗)シーンごとは優れているのだが、その接続がそこで途切れてしまう印象があった。
日々 是 変化ナリ〜 DAYS OF STRUGGLE〜
2014年7月31日

2つ目の窓〜自然と一体化した性
「ダフニスとクロエ」とか三島由紀夫「潮騒」を連想させる。不思議にも海面の波紋による光の屈折で海に潜った界人の背中や脚、腕に入墨のような紋様が出来ている。
佐藤秀の徒然幻視録
2014年7月26日

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