君の名前で僕を呼んで:作品を観た感想(11)

映画『君の名前で僕を呼んで』タイトルからヤラレルさりげない強い絆
なんといっても、魅力はティモシーの若さと初々しさ。そして、良くも悪くも、エリオの未熟さ。年齢を重ね、“成長“したエリオがどんな風に、愛を生きてみせるのかが気になります。
yutake☆イヴの《映画☆一期一会》
2022年6月11日

映画評「君の名前で僕を呼んで」
★★★ 1970年代前半に流行った初恋ものの同性愛版のような印象で、視覚上の感覚はなかなか良いが、いかんせん同性愛映画は苦手だから、どうにも集中できなかった。少年が恋するのが女性であれば、ツルゲーネフ「初恋」のような感覚でぐっと引き込まれたであろう。結果的に、エリオの両親の心の広さに一番感銘させられた。
プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
2019年3月3日

君の名前で僕を呼んで
★★★ 個人的な感想として、「これは、愛の営みが自然の欲望のままに行われた、古代ギリシャ、ローマの時代の一瞬の再現を目指しているんだな。」と感じました。エリオの心の動きに沿わされた2時間でした。誰かに恋をする・・っていう切ない気持ちを思い起こさせてくれる作品で、感性の瑞々しさにも心を打たれました。
ごみつ通信
2018年5月22日

君の名前で僕を呼んで
脚本を書いたジェームズ・アイヴォリーが見事にオスカーに輝いた物語で、17歳のエリオの初恋を描いたこの作品は、人の心を鷲づかみにするように、あまりにも切ないラブストーリーになっていた。最も忘れがたいシーンでは、終盤近くの父と子の対話であります。人世の岐路に立つ息子に、すべてを知っている父親の理解と慈愛に満ちた、知的な助言は感動的でした。エリオの言葉にならない感情を見事に代弁した音楽や、80年代のファッションの再現も素晴らしく、初恋のあまりにピュアで、胸が張り裂けそうな、切なくて美しいさまが主人公のティモシー・シャラメによって昇華されているのも素晴らしかった。
映画に夢中
2018年5月18日

『君の名前で僕を呼んで』
この映画には性的な匂いが充満しているが、それがひと夏の避暑地という風景と純粋でバイセクシャルな2人の恋心により、いやらしさのない甘美な恋の匂いへと変化していく。暖炉の火を眺めながら心を整理するエリオの表情をEDロールと共に長回しで撮りながら見せる演出と、ここで見せるティモシー・シャラメの演技力に心を奪われる。
こねたみっくす
2018年5月13日

君の名前で僕を呼んで
★★★★ タイトルになった「君の名前で僕を呼んで」と言ったのはオリヴァーだったか。そうすると、ますます少年愛的趣が増す。かと言ってマルシアとの恋がフェードアウトする訳でもない。陽光の輝くこの世界では普通に共存し、スキャンダルのようなダサいエピソードが入り込む余地もない。妙に悩ましくなることもない。これこそが「君を知るや、南の国」イタリアなのだ。
佐藤秀の徒然幻視録
2018年5月13日

「君の名前で僕を呼んで』」:ジェイムズ・アイヴォリーらしさ
ジェイムズ・アイヴォリーらしい文学の香気とある種の格調を漂わせた映画です。イタリアの避暑地の風を感じる映像です。本作のキモはラスト近くにある少年と父との会話(と言うよりは、ほとんど父の独白)シーンでしょう。
大江戸時夫の東京温度
2018年5月9日

ショートレビュー「君の名前で僕を呼んで・・・・・評価額1700円」
★★★★ 物語は淡々と進み、何か決定的にドラマチックなことが起こるわけではない。陽光降り注ぐ北イタリアの別荘という、美しく非日常性のあるロケーションがいい。基本的に本作は、思春期のエリオの静かに燃え上がる恋を描いたファースト・ラブストーリーだが、息子の成長を陰ながら見守る両親、特に父のパールマン教授との関係もユニークだ。マイケル・スタールバーグは、80年代の時点で同性愛を特別視せず、性別を問わない愛の本質を尊重するという、なかなかいないタイプの父親像を、説得力たっぷりに表現していた。深みのある多面性を持つ、青春映画の秀作だ。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2018年5月7日

「君の名前で僕を呼んで」☆ブルータスおまえもか
特筆すべきはEDで魅せる17歳エリオ役のティモシー・シャラメの長回しのアップ。全てはこれを見る為にあると言っても過言ではないくらいの、17歳にして実力派俳優の見せ場が集約されている。報われぬ恋と知ってるならそっと遠くから愛するのが私のイメージする『切ない愛』だけど、自分の気持ちに正直になるのがラテン的本物の愛なのかな。
ノルウェー暮らし・イン・原宿
2018年5月7日

「君の名前で僕を呼んで」感想
ストーリー的には、とりたてて何があるってわけじゃないのだけれど、とにかく映画全てにおいて綺麗なのが良い!北イタリアの夏の風景や、お家やお庭が、素晴らしい。かつ、BGM(ピアノの曲、SUFJAN STEVENSの曲)も素敵!女の子達の扱いが、ちょっと可哀そうだった。
ポコアポコヤ 映画倉庫
2018年5月4日

「君の名前で僕を呼んで」
男女間、男同士、女同士に関わらず、若い時にする痛みを伴う恋愛の全てを描き出している。当人間(かん)の感情の掘り下げを、セリフよりも、ビジュアルを主に描き出している。だが、ビジュアルだけでこれを見せるのは見事だ。確かに美しい。風景のみならず、感情の推移についても。情愛の芽生え、自分の中での想いの折り合い、短く熱く駆け抜けた夏の中の抑えきれない情熱と猜疑心。全てが美しく描かれており、初めて経験する愛の歓びと痛みを伝えてくる。だが、私は頭の片隅で思うのだ。ちょっと都合良すぎやしないかい?と。
ここなつ映画レビュー
2018年5月2日


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