わたし出すわ:作品を観た感想(12)

わたし出すわ
ストーリー途中で何度かそれぞれの友達の高校時代の摩耶にとっての思い出の言葉が映し出されます。それはきっと、彼女が彼らに特別な感情を抱いたときの言葉なんでしょう。羨ましいとか、感謝していた時の言葉。でも、お金を得たことで旧友達が幸せになったとは限らない。ゴールド・バー事件。ここは意外性があって面白かったです。現状で満足できる彼女の生き方は凄く羨ましいですね。お金はなくてはならないものですが、ありすぎるのも困りものということでしょうか。大金がもしあったら、つい使ってしまうという気持ちはわかるなぁ…。
いやいやえん
2011年7月3日

だからこうしてリセットしてるんじゃない 「わたし出すわ」
世間的に評判が悪いのはよくわかる。横で見ていた小6の娘でさえ、え?終わり?と言ってたからね^^ 監督久しぶりのオリジナル脚本で、盛り上げ方を忘れたのか、あるいはもともと知らなかったのか、みたいな起伏のなさ。でもあえて言うが、そこがいい^^ 起伏のある映画なんて山ほどあるし…。澄み渡った空気に少量のウィルスが混入したような、、学生時代に言った言葉がテロップでよみがえってくるあたりがグッと来るし、傾いた画面、唐突としてドラマチックな絵作りなども"裏の裏"みたいな味わい。
シネマ走り書き
2011年6月8日

わたし出すわ
★★ 「カネは有効に使いましょう」と仲村に言われるが、意外とこれが本当の姿なのかもしれない。実は摩耶はどうしてカネを使ったらいいのか途方に暮れていただけ、としか見えない。受け取った高校時代のクラスメートたちの反応も平凡で、もうちょっと気持ち悪がるはずなのにそうでもない。唯一例外は、宝くじが当たり、自分で金の延べ棒をばら撒いたと言い張る女(小池)で、これは摩耶をからかっている風にしか見えない。ヒロインのはずの摩耶がいつの間にかピエロに見えてしまう。
佐藤秀の徒然幻視録
2009年12月19日

わたし出すわ
見終わってみると、ヒロインの摩耶が「お金を配る」様子を描いただけの映画で、全般的に常識的なことしか提示されてはいないのではないか、と思えてきます。級友の女性が一人殺されるという事件は起きますが、その犯人もすぐに捕まってしまいますし、他の級友も、受け取ったお金をそれぞれのやり方で使い、全体として、至極淡々と何事もなかったように映画は進行し続けます。最後はハッピーエンドとなっているのですからなおさらです。
映画的・絵画的・音楽的
2009年11月19日

『わたし出すわ』(2009)/日本
★★★ 日ごろ見慣れない大金を目にするだけで、人は変わってしまうのかもしれません。「お金は有効に使いましょうね」…という言葉の、何と幅広い解釈が可能なことか。必ずしもお金=幸せ、ではないのだけれど、同時にお金=幸せでもある矛盾の中で、私たちは様々な選択を迫られる。そして最終的には、お金を手にした人間にその選択が任される。それにしてもこんなにいい話があったら、ちょっと人生観ブレるかもしれないですね(笑) それほどお金は恐ろしく、畏怖する存在だと私は思っています。
NiceOne!!
2009年11月11日

[映画]わたし出すわ〜見るべきは函館
ぶっちゃけ函館と小雪とファンタジーの相性の良さにおんぶに抱っこされてた映画だった。この組み合わせを見出したセンスは賞賛されるべき。居心地は非常にいい。でもそれ以上にはねえ…。最近では小雪にしか出せないような重力を思わせない透明感が、一方で圧倒的な存在感のようにも思えた、あるところまでは。ところが、だ。小池栄子も役者としてはそんなに上手くないと思うんだけど、役にハマった時の爆発力はすごいね。テーマであるはずのカネにまつわるエピソードは見るに耐えない。
NOW HERE
2009年11月9日

『わたし出すわ』 (2009)
監督は、とても冷ややかに観客に 「いたずら」 を仕掛けたのかもしれません。彼女が差し出す金額が余りにとんでもない額であるゆえに、観客を混乱させ不安を感じさせる。 「いたずら」 にもほどがある仕掛け、というか一種のファンタジーの域にも届いてしまいそうな 「お伽噺」。 実際、この映画の解釈にも正解は無いし、人生にも正解は無い。だから生きているって、面白いんだって、素直に思いました。
よーじっくのここちいい空間
2009年11月6日

わたし出すわ
★★★ 登場人物のお金に対する価値観であるとか、その使い方を、さらにはそれらがもたらす結果について淡々と描いています。そのまま現代社会の縮図のようでとても興味深い作品に仕上がっています。ふと思ったのは「情けは人のためならず」ということわざ。格差社会といわれ、自己責任論が幅を利かせる現代社会で、少しだけ立ち止まって人のことを思いやってあげる余裕を持って欲しい、本作はそんなことを訴えているように感じました。小雪の放つ不思議な雰囲気と森田監督の持つ独特のテイストが上手く絡み合った一作です。
LOVE Cinemas 調布
2009年11月5日

[映画『わたし出すわ』を観た]
全く別個の道を進んでいる仲間が、函館と言う街を多角的に見せてくれる。主人公の台詞は少なく、そこには静かな空気が流れている。そのゆったりとした時間の流れを醸す映像にはなぜか、清潔感のある幾何学模様的な直線が意識させられる。それで、画面にはアクションがなくとも、何とも惹きつけられるのだった。引越し屋さんのエピソードや、寝たきりで意識不明だった母親のエピソードも、エンディングで静かに着実な感動を与えてくれる。なんか不思議なテンポの作品であるが、非常に面白かった。
『甘噛み^^ 天才バカ板!』
2009年11月2日

わたし出すわ
いろいろと受け取り様がある感じの映画。摩耶が何故、大金を持っているのか、出自についてはほとんど語られない。これはお金の入手方法なんかより、そのお金をある日突然、あげると言われて貰ってしまった人達の末路に重点を置くためにあえて描かなかったのかなぁと感じました。で、お金を渡された人達の末路というと、悲惨な人もいたら、今よりよりよい未来を手にした人もいたり、身の丈にあったお金があればいいと言う人もいたりと、いろいろで観てるこちら側も考えさせられました。
だらだら無気力ブログ
2009年11月1日

『わたし出すわ』 試写会鑑賞
★★ 結局摩耶は何を望んでいたんだろう。お金をあげたことで、彼女の希望は叶ったのだろうか?摩耶にとって、彼らは本当の友達なのだろうか?お金を差し出された友人達の生活は変わった。なのに差し出した本人は、高校生の時から全く変われていない。そして彼女が最初から最後まで全く幸せそうに見えず、可哀想に思ってしまいました。それでも病院でのシーンが唯一の救いかな。伝えたいことがわからないわけではないけれど、だから何?と思ってしまう部分が沢山あって、消化不良な感じの映画でした。
映画な日々。読書な日々。
2009年10月31日

わたし出すわ
答えが明確に登場するような物語ではありません。でも、彼女が何かに悩んでいることは確かです。不思議な話でした〜。ちょっとお伽噺っぽいところもあるのですけど、友人たちに起こる出来事はみんなリアル。お金は結局、使っている人の夢や行動を具現化するための手段でしかありません。使い方を知らない人、自分の夢を持っていない人はお金の持つ力に負けて落とし穴に落ちていきます。そして、幸せも不幸も結局は夢へ向かおうとする心の強さなのだなあと考えてしまいました(^^ゞ
とりあえず、コメントです
2009年10月25日


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