幸せパズル:作品を観た感想(7)
「幸せパズル」 アルゼンチンの女性観
この作品は、抑圧された女性が自らの才能を発見し、そしてそれにより自身を持ち、イキイキと生きようとし始める物語と言えます。こういうタイプの映画は、洋画でも、邦画でもよくあります。けれど本作のラストは、冒頭のシーンと同じくけっこう驚きました。
はらやんの映画徒然草
2012年1月7日
「幸せパズル」
割れたお皿とバースディ・プレゼントのジグソーパズル。これが結びつくとは画期的だ。とてもハートフルなストーリーで、観終わって心が癒された。パズルのせいで夫婦仲がぎくしゃくしたというのに、邦題についている"幸せ〜"は余計なんじゃない?と思ったが、マリアはパズルによって幸せになったということでもある。この夫婦はとても仲が良い。きっと常に行動を共にしてきたことだろう。しかしロベルトと出会い、夫とは別に楽しむことに目覚めるマリア。長い結婚生活を維持するには別行動が不可欠。ラストの晴れ晴れとしたマリアは輝いて見えた。
ヨーロッパ映画を観よう!
2011年11月3日
幸せパズル
★★★ 少し変わった視点からとある主婦を見つめたハートフルで素敵なドラマだった。マリア・デル・カルメン。50歳と言う年齢は、一生懸命働き子どもを育て、ようやくふと一段落着くタイミングなのだろう。誕生日で彼女に送られたジグソーパズルが彼女の生活を一変させる。そもそも彼女にとってパズルはきっかけに過ぎなかったことが良くわかる。彼女は結婚してから初めて自分のために何か行動し、その成果を得たのではないか。つまり彼女は50年かかってようやく自立したとも言える。自分に欠けていた1ピースをようやく見つけることが出来たのだと思う。
LOVE Cinemas 調布
2011年10月21日
幸せパズル
★★★★ 普通の主婦が、誕生日の贈り物としてジグソーパズルをもらったことを契機に、それに嵌ってしまい、ついには競技大会に出場し優勝するに至るという物語。主眼は、その主婦とペアを組む富豪との関係、彼女と夫との関係、更には彼女と息子との関係が、微妙に変化していく様子を描くことにあり、それがジグソーパズル的にも見え、大変面白い作品となっています。
映画的・絵画的・音楽的
2011年10月20日
幸せパズル
★★★ 不倫の匂いとか漂うストーリーだが、熟年主婦の束の間のちょっとした冒険レベル。紆余曲折も波乱万丈も家庭の危機も無いので、かなり淡々としている。まあ、本作にはそれで良いのだが。亭主と子供に振り回されている従順な人なのだが、家族が応援に来るのを全力で阻止したと思う。それだけ意思が強ければ、家庭内でも違った立場だったと思うに。が、物語の終わりでは、「あなたが行けなくても、私が別荘を売ってくる」だったか、自信に充ちて自己アピールしていた。ちょっとの冒険で、少し人柄が変わり強くなったのか。
ダイターンクラッシュ!!
2011年10月17日
*幸せパズル*
もう〜これは年齢的なこともあり、ものすごく共感!子育てを終えた普通の主婦の気持ちをうまくすくったものとして、メジャー過ぎず、マイナーすぎず、とてもいいさじ加減で作られていてとてもいい作品でした。自分の生きがいを探した、このころの喜び。それが一番よく表れていたのが、家族とのだんらんしながら足浴していた彼女が思わず、パタパタってしたところ。主婦ってとうしても"公共"から遠ざかってしまいます。経済的なものが伴わなくてもこれは立派な自立。ラストシーンの晴れやかさはすべてを物語っていました。邦画でもこういう作品、見たいです。
Cartouche
2011年10月7日
Rompecabezas / 幸せパズル [アルゼンチン映画]
面白いです。私、こういうの大好き。愛らしい人々が小さな衝突を地味に繰り広げていく中に、悲しみや苛立ちや喜びが静かに語られていてね。どうしても口元に笑みが浮かんじゃう。なかなか中断できずどんどん観てしまっていた私は、マリア・デル・カルメンがパズルに熱中して時間を忘れてしまうのなんてすごく共感できる。彼女のように心の奥に小さな火山を休ませてあるお母さんは世の中にいっぱい居るんだろうなって思った時に、気づいてみれば今日は母の日。こんな夜にこの作品について書くことになったのはなにか心温まる偶然でありました。
Cabina
2011年10月1日
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