東京2020オリンピック SIDE:B:作品を観た感想(1)
東京2020オリンピック SIDE:A/SIDE:B・・・・・評価学1650円
二年間の間にオリンピックの裏で起こっていたことは、あまりにも膨大すぎて、2時間程度の映画で筋立てて語るのは不可能。なので河瀬直美は、あらゆる要素が混然と存在しながらも、全体を通すと「時代」のイメージが浮かび上がるモザイク画のように仕上げている。「SIDE:A」は、参加する者たちの喜怒哀楽の人間ドラマとしてオリンピックを描き、「SIDE:B」では混沌の時代の象徴としてオリンピックを捉えた。二本の映画から見えてきたのは、我々日本人の現在地だ。人間と時代を描く243分は、観応えたっぷり。忖度無しの、紛れもない力作である。
ノラネコの呑んで観るシネマ
2022年6月26日
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